【電車輪行解説】ディスクブレーキ グラベルロードの輪行手順

初めて買ったスポーツバイク FUJI JARI 1.5がグラベルロードだったこともあり、輪行の方法がクイックリリースタイプのロードバイクのそれとは異なることがわかりました。2018年時の方法として、ここに備忘録として残しておくことにします。

といってもやり方はほとんど変わりません。

もくじ

縦置きか横置きか

ロードバイクの輪行をしようとした場合にまず選択することになるのが、輪行の方法を縦置きと横置きのどちらにするのかということ。

縦置きタイプは地面と接するのがサドルとリアエンド部、横置きタイプはサドルとハンドル部となります。両者の特徴をざっくりとまとめると次のようになります。

  • 縦置き:横幅が短いためコンパクト。エンド金具を装着する手間がかかり、エンド金具を忘れたら輪行不可。
  • 横置き:エンド金具が不要。車体を逆さにするだけなので手間がかからない。横に長いためスペースを取る。

横置きタイプは前輪のみ外すものと、前後輪の両方を外すものと両方あるのに対して、縦型は後者のみとなります。

どちらを選ぶかは完全に好みとなります。しかし、実際に電車等に積んで邪魔にならないかどうかを考えると、縦置きタイプを選ぶほうが無難かと思います。

特に横置きタイプは新幹線や特急の車両の座席の後ろのスペース(二席並んでいるところ)に収まらないので注意が必要です。

縦置きタイプの輪行袋で輪行をする場合、次の道具が必要になります。

  • 輪行袋
  • エンド金具
  • スプロケットカバー
  • チェーンカバー
  • フレームカバー

カバー類に関してはフレームの汚れ・傷が気にならない方は正直必要ありません。最低限で済ませたい場合は輪行袋とエンド金具を用意すれば事足ります。

買ったもの

輪行袋:OSTRICH L-100

ディスクブレーキだからといって特別な輪行袋が必要になるというわけではなく、通常の輪行袋で問題ありません。

省スペース性を考えて縦置きタイプのものを選びました。輪行袋の代名詞的存在といってもいいくらい有名な輪行袋です。

メリットとしては以下。

  • シンプルな形で235gという超軽量タイプ
  • 小さいのでドリンクボトルホルダーに入れて運ぶことが可能

デメリットとしては、非常に薄い素材でできているので破れやすいことくらいです。

エンド金具:タイオガ リアエンドホルダー2

輪行袋が縦置きタイプなので必然的にエンド金具も準備しなくてはなりませんが、ここでつまづきました。

グラベルロードはディスクブレーキを採用しているため、リアエンドなどがクイックリリースではなくスルーアクスルという固定方法になっています。これによりエンドの形状やエンド幅が大幅に変わり、従来のエンド工具を利用できなくなりました。

エンド幅に関して具体的にいうと、クイックリリースにおけるリアエンド幅は130mmなのに対し、ディスクロードになるとエンドの幅が広がり、135mmや142mmのエンド幅が存在します。これについては自分の自転車がどのエンド幅なのかを確認する必要がありますね。

色々ネットで調べた結果、現時点ではタイオガ リアエンドホルダー2しか実質選択肢がない事がわかったのでこれを購入。

  • 130mm/135mm/142mmエンド用に対応するリアエンドホルダー
  • 直径5mm クイックレリーズ/直径12mm スルーアクスル用

クイックリリースタイプのエンド金具と比較してサイズ・重さともに段違いに大きくなっているため、持ち運びにはちょっと苦労しました。レビューとしてはこのサイトが非常に参考になります:

タイオガ「リアエンドホルダー2」 スルーアクスルエンド工具のレビュー!

このサイトはディスクブレーキロードバイクでの輪行そのものの記事も書かれているのでおすすめです。

ディスクブレーキロードバイク|輪行の方法と実際
ディスクブレーキロードバイク|輪行の方法と実際

以下のようにエンド幅に依存しないエンド金具もあります。

ただ、脚が一本になるので安定性に不安があります。ちょっと風が吹いただけで自転車が倒れそうな予感がしたため、がっちりしているリアエンドホルダー2を選択しました。

ブレーキローターカバー:MARUTO RS-S570

グラベルロードとクイックリリースロードバイクで異なる点として、ホイールの中心に位置するブレーキローターの存在があります。

このブレーキローターは簡単にいえば薄い金属の板ですので、横からの力に対して非常に弱いという欠点があります。輪行中に何かにぶつけたりして曲がると走行不能になるので何らかの措置を取る必要がありました。

そこで買ったのが、ブレーキローター全体を覆うタイプのカバーです。内側にはスポンジが入っているため、ちょっとの衝撃なら吸収してくれそうです。あと油汚れがフレームに付くのも防いでくれるのが便利。

カバーの直径は165mmで、ブレーキローターに被せる場合は余裕で収まります。スプロケットに使う場合、取扱説明書によると最大34Tのギアにまで対応しているとのことです。

実際に輪行してみる

輪行に必要なものは揃ったので、早速練習してみました。

手順としては、エンド金具の着脱以外はクイックリリースロードバイクと何ら変わりません。

まずは購入したものを確認。エンド金具に関しては部品が多く、下手をすると紛失してしまいそうです。

前後のホイールを外して自転車をひっくり返した後、ブレーキローターカバーを取り付けます。細々としたものは早めに付けてしまえば紛失を防げます。

その後、エンド金具を取り付けます。

このとき、シャフトの両端にねじ式のアダプターをねじ込む形になるので幅の微調整は比較的容易に行なえます。シャフトにチェーンを通した後にエンドホルダー部を取り付けるわけですが、予め幅の調整をしたあとで取り付けたほうがスムーズにできると思います。

ここからは自転車全体を輪行袋の中に入れていきます。まずは輪行袋を下に敷き、その上に自転車を置きます。

次にホイールをフレームに固定します。

向きに関しては、スプロケットを内側、ブレーキローターを外側にして固定しています。ただ、ブレーキローターの保護のことを考えると逆にしたほうがいいのかもしれません。スプロケット分のカバーは購入していませんので、現状この向きでしか固定できない状態です。

あとは袋を上にスルスルと上げていき、一番上で縛れば完成。

一見余裕があるように見えますが、フレームサイズ54ではかなりギリギリです。特にフロントフォークが上からはみ出る寸前なのと、ハンドルがフレアタイプなので横幅も厳しいです。ハンドルについては最近コンパクトタイプに交換したため、収納時の横幅は若干改善されました。

袋から出すとこんな感じです。リアエンドホルダー2の安定性が高く、倒れる心配をせずに作業を終えることができました。

練習も終わったのであとは本番といいたいところだけど、中四国県内の移動なら車載からのフェリーで事足りてしまうため、実際に輪行をしたのはまだ一回だけです。

上の写真は8月のキツネ雨ライドで輪行を行った際の様子です。ヘルメットやロングライドで使うサドルバッグ・フレームバッグはまとめて輪行袋の中に入れてしまえるため、荷物としては運びやすくなりました。

今回は輪行状態で積載可能な高速バスと電車輪行の2つを経験しました。それほど人が多くない中での移動だったため時間にも心にも余裕があったものの、これが新幹線とか特急になるとまた別の問題が生じる可能性があります。

今回使用した道具類をすべてL-100の収納袋の中に収められないか試したところ、残念ながら無理という結論になりました。エンドホルダーだけならL-100と一緒に入れられるのですが、ブレーキローターカバーが思いのほか圧縮できません。

エンドホルダーのパーツ類の紛失のことを考えると、L-100とエンドホルダーを一緒の収納袋に入れ、ブレーキローターカバーは別に持っていく形にせざるを得ません。

まとめ

タイオガ リアエンドホルダー2はかなり使いやすく、スルーアクスルを用いている自転車にはおすすめです。

Amazonレビューではエンドを締めても本体がフリーになっていて動くという報告がありましたが、どうやらこの問題は改善されているようです。私の場合はスルーアクスルを締めればちゃんと固定されました。

今後は電車輪行だけでなく、北海道や青森へ走りに行く際に飛行機輪行をすることになりますが、とりあえずは今回使用した装備のままでやってみる予定です。

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