TAMAISM

旅の記録、宿泊先や行程とか

ほりえや旅館 飯坂温泉の木造3階建て旅館に泊まってきた Part 2/3

他の客室の見学と館内散策

ここまでの時系列としては、飯坂温泉街を歩いてほりえや旅館に投宿し、1階からそのまま3階まで上がって自分の部屋に到着した段階です。山形空港からの距離はそこそこあって、ただ電車に乗っていただけとはいっても少々疲れたのは事実。これから宿でまったりと過ごしていくことにします。

ただ、このまま早速温泉に行ってもいいのですが、せっかくなので他の部屋も見学したいというのが正直なところ。ご主人に相談してみたところ、まだ他の宿泊客が到着していないので、ささっと見る分ならいいよーとのこと。普通なら断られて当たり前なのですが、これにはもう感謝しかないです。

というわけで、お言葉に甘えて見学させていただくことにしました。

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2階への階段を上がってすぐ左に位置する客室。回り廊下の跡が伺える。

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見学させていただいた部屋は2箇所で、いずれも2階に位置する客室です。

まず最初は階段上がってすぐ左にある部屋で、この部屋の特徴は部屋の中にが通っていること。この部屋の真上は確か自分が泊まっている部屋に当たるはずですが、Part 1で示した通り、このような柱はありませんでした。

この柱の正体を明かすと、今はもうない2階の回り廊下と、客室との間にあった柱なんです。

建築当時のほりえや旅館は、2階、3階ともに外周部分は回り廊下になっており、客室はその回り廊下の内側にありました。3階部分の構造については当時から変わっていない一方で、2階部分は客室を拡張するために回り廊下を潰したというのが背景です。

なので、廊下自体はもう存在していませんが、その脇にあった柱はそのまま残っているという形です。かつて廊下だった部分は広縁のようになっており、ここにはまさに広縁に置かれているような椅子と机がありました。畳の上に直に置かれているので珍しいかもしれませんが、これはこれで似合っているので良し。

温泉むすめ部屋

で…次の部屋なんですが。

この部屋はかなり度肝を抜かれました。私がほりえや旅館に実際に泊まるまでは、ここは「伝統ある木造旅館」という認識しかなく、まさかこういう趣向の部屋もあるなんて…という意味で驚いた部屋がこちらです。

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!?!?

まさかの飯坂真尋ちゃん一色。

壁はもちろんのこと、ベッドや机に至るまで飯坂真尋グッズで占められている。いや、よく見ると他の温泉むすめのタペストリーなどもあるので、正確に言うと温泉むすめ部屋ということになりますか。なんなんだここは…。

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ヤバいですね。マジで上から下まで個性的すぎる。

ただ、よく考えてみると、この部屋のコンセプトは温泉むすめの目的に非常によく合致していることがわかります。そもそも温泉むすめとは、温泉を擬人化した女の子を主体にし、そのグッズなどを売りにして温泉を訪問してもらったり宿泊してもらったりすることが目的ですよね。

その考えでいくと、宿泊施設自体にこういう客室があるというのは"売り"として非常に強い。この部屋に泊まりたいからほりえや旅館に泊まる、と考える人も出てくるでしょうし、実際にそういう人はめちゃくちゃ多いそうです。というか今日ここに泊まる人も、予めこの部屋を指定してきたんだとか。

投宿するときに玄関の展示をみて「飯坂温泉はこういう面もあるのか…」なんて思っていたのですが、温泉むすめを全面に押し出しているのは、これからの温泉旅館の在り方の一つなのかもしれません。

ほりえや旅館は元々が伝統ある旅館な上に、現代に適合した観光の方法を採っている。昔ながらの客商売だけをしていたのではなかなかうまくいかない部分もあるところを、柔軟に対応されているのが素直にすごいと思いました。

さて、これで他の客室の見学は終了。

これから自室へ戻って温泉に入りに行く前に、改めて1階から館内を散策することにしました。さっきは一直線に自室まで向かっただけなので、ゆっくり歩き回ってみたい。

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階段。幅広で高低差があまりない

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階段を上がって左を見る。左手前と右奥に客室があり、正面の階段は3階へと続いている。

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別角度から

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2階廊下にあるパネル

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3階への階段を上がった先。右手前に進めば自分が泊まった部屋がある。

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自分が泊まった部屋の前から階段方向を見る

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3階にある別の客室(の前の廊下)

改めて玄関を出発して3階に向かってみると、3階にはちょっとした小階段が多いことに気が付く。

2階についてはすべての客室が同一フロア上に配置されているものの、3階については階段を上がった先が二股に分かれていて、そこに更に階段(といっても数段しかない)があって客室へ続くという形になっています。簡単に言えば、3階自体が建物の手前(玄関側)と奥側では微妙に高低差があるという感じ。

なかなか複雑ですが、まあ一度歩いてみれば迷うことはないです。

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自室へと帰還

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飯坂温泉のパンフレット。共同浴場の案内が載っています。

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帳場横にあった昔の写真集をお借りし、部屋で眺めてました。ちなみに、この写真は昔の鯖湖湯です。

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昔の十綱橋

そこからは自分が泊まっている部屋へ戻って、飯坂温泉のパンフレットを読んだり、昔の写真集を眺めたりしてました。

古い旅館に泊まった際には、昔の情景を想像しつつのんびりお茶を飲む…という時間が少なからずあります。もちろん根本的には自分の空想に過ぎないものなんですけど、こういう写真が残っていると妄想がより捗るというか。当時は建物といえば木造しかないわけで、その際の宿泊のことをあれこれ考えるのは結構面白い。

自分がもし過去に行けたのなら「古い宿に泊まれる」という意味で相当嬉しいとは思うけど、夏場だと虫が心配ですね。扇風機とかエアコンとかないので戸は開けっ放しにせざるをえないし、隙間だらけなのでかなり難儀しそう。そのへんを昔の人はどう乗り切ったのだろうか。

温泉へ

一通り館内を散策していたら、夕食の時間まであと1時間ほどとなりました。

夕食までに温泉に入っておくのはもちろんとして、実は、今回の宿泊では飯坂温泉の共同浴場をあまり訪れていません。なんでかというと、温度が熱いのではしごしづらいからです。

翌朝に隣りにある鯖湖湯に入りに行ったくらいで、メインとしてはやはりほりえや旅館の内湯でした。

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2階への階段を上がり、そこから右手の階段を下った先が内湯になっています。

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ほりえや旅館の内湯。右が小さめの湯船、左が大きめの湯船となっている。

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特徴的な扇風機

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内湯はいずれも家族風呂形式で、各自が入っているときには鍵をかける形

ほりえや旅館の内湯は二箇所にあって、それぞれ隣り合っています。ちなみに源泉はすぐ横にある鯖湖湯のものと同じで、言うまでもなくその質は確かなもの。

いずれも共同浴場的な感じではなく、他の人を気にする必要がない家族風呂形式です。入るときには入り口の扉を締めた上で鍵をかける形になっており、湯から上がった際にはまた開けっ放しにするという流れ。

これのおかげで他の人が今入っているかどうかが分かりやすく、しかも各内湯が隣り合っていることもあり、単純に空いている方に入りに行けばいいです。

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小さい方の湯船

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小さい方の湯船はこんな感じで、浴室内に湯船が一つあるというシンプルな造り。

源泉が鯖湖湯と同じ=激熱(47℃以上)なので入るタイミングによっては温度調節が必要になるものの、広さ的に一人で入るのがちょうどいいくらいでした。

温度調節については、湯船の外に引いてあるホースで直接水を投入する形です。あまりぬるくしすぎると後から入る人に影響が出てしまうので、まあ適度なくらいで留めておくのがいいかと。

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大きい方の湯船。かけ湯や身体を洗う用の部分があって、湯に浸かる前にはここを利用することになる。

で、大きい方の湯船はこのようになっています。

小さい方の湯船と異なっている点は、右方向にかけ湯や身体を洗うときなどに利用するお湯場(なんていう名前なのかわからん)があること。さっきの小さい方の湯船みたいに、湯船から直接かけ湯をする形にはなっていません。

というか、明確に洗い場が設けてあるのがこっちだけなので、最初に入りに行くとしたらまずこちらかなと思います。

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温度については、お湯場の方は相変わらず激熱すぎて流石に水を入れたものの、湯船の方については意外にもそれほどという感じでした。熱さに弱い自分でも普通に入れるレベル。

ただ、これも入るタイミングとかによっては変わるのかもしれませんね。当然ながら源泉の温度が関係しているので、日によっても多少は熱いぬるいの差があるだろうし。

ところで、さっきから温泉の温度が熱いとしか言ってませんが、さっと身体を温めたいという場合にはこれがかなり役立ってくれます。それでいて湯から上がったあともその熱さが長い間持続してくれるし、じっくりと入るというよりは短時間で温まるのがメインの使い方のような気がする。もちろん長湯をするのもアリだと思うけど、熱すぎる湯に長いこと入ってると身体に悪影響だからね。

というわけで、大きい方の湯船の温度が自分にとっては適していたので、こっちの方を優先的に利用してました。

湯から上がった後は夕食の時間。Part 3に続きます。