TAMAISM

旅の記録、宿泊先や行程とか

ほりえや旅館 飯坂温泉の木造3階建て旅館に泊まってきた Part 3/3

夕食

温泉旅館で一泊する上で楽しみなのは、やはり温泉と食事だ。

温泉はその泉質や浴室・湯船の造りなども含めて、旅館によって一つとして同じものはない。それは食事についても同じことが言えて、確かに似たようなものは他の場所でも食べられるのかもしれないけど、その季節や時間帯によって味わい方はまた異なってくる。

宿泊料金などを安く済ませたいという場合には素泊まりという選択肢も一応あるものの、やっぱり自分は温泉旅館では(できるだけ)二食付きが良いと思ってます。温泉を満喫した上で食事も楽しむ。これが基本だ。

なんだろう、うまくは言葉にできないんですが、旅って全く同じなものが何一つとして無いじゃないですか。

季節が違えば、旅の行程も移動手段も、宿での過ごし方もすべてが違うものになる。自分としてはその"変化"をどう楽しむかを考えるのが面白いといつも思っているのですが、旅を構成する要素としてそこに「食事」は確かに必要になってきます。なので、今この場所、この状況下でいただく食事そのものを楽しんでいきたい。

外の店ではなく、一夜を過ごしている旅館内でいただく食事の印象は思い出深いものになる。そういうわけで、今回の宿泊でも二食付きにしています。

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ほりえや旅館での食事は朝夕ともに部屋出しとなっており、待っていればわざわざ1階から3階まで料理を運んできてくれます。階段ばっかりでなんか逆に申し訳ないんだけど、客からしてみれば相当に親切な対応だ。

で、夕食の献立はこの通り。地元の肉を使ったしゃぶしゃぶをはじめ、家庭的で素朴な品が並んでいます。

ちょっと驚いたのが、運んでこられた料理の品をすべて机の上に置くわけではないということ。ほとんどの品は上の写真の通り御膳に乗っていて、これを自分から見て左に置く形になりました。ここから適宜、皿を机の上に移動させて料理をいただくという流れになっています。

他の旅館では今までにこういうスタイルを味わったことがなく、新鮮に感じました。

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ありえんほど旨かったしゃぶしゃぶ

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日本酒を頼むと、なんと二合徳利でした

うまい料理にはうまい酒を、ということで日本酒を注文し、早速一人でおっ始めてました。

何から何まで美味しいとはまさにこのことで、一品一品の味付けもさることながら食べやすさが光っている。しかも「酒を飲む」という行為と非常に相性がよく、いつもの自分からしたらなかなか無いようなハイペースで酒が進みました。これは単純に酒に合う料理ばかり…というだけではない気がするな。雰囲気込みで料理の良さが底上げされているというか、そんな感じ。

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酒と一緒に料理の食事スピードも自然と上がってきて、結局あっという間に完食。その後のご飯やお吸い物も含めて、胃への収まりがよすぎて自分でも謎すぎる。熱い温泉である程度は体力を消耗したこともあって、特に白米の摂取がマッハでした。

自分が思うに、旅館での料理に突出した何かや緩急はあまり求めていません。旅館や温泉での静かな雰囲気がそのままに食事まで延長されて、気持ちに大きな動揺や精神的なゆらぎがないままに、旅館での滞在が柔らかに終了するのが理想だ。ただ、それはそれとして、食事の際の喜びっていうのは必要不可欠なんですよね。なんか別腹というか。

なので、「料理そのものに満足できる」食事がいただけるのならこれに越したことはない。ほりえや旅館での食事はこれを見事に満足してくれて、終わってみたら幸せな満足感だけが残っている。ごちそうさまでした。

夜の散策

さて、夕食を終えた時点で、あとはもう寝るだけ。

寝るだけなんですが、流石にもう就寝を決めるには時間がまだ早い。季節が春から夏へと移り変わっていく中で、日が長くなっているので夜の散策も比較的やりやすくなっています。冬だったらもう布団に直行しているところ、せっかくなのでもうちょっとだけ寝るのを後回しにすることに。

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玄関先には常に風ちゃんがいる

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鯖湖湯は夜になっても賑わっていた

そんな理由で、食後は温泉に行った後に旅館の前をぶらぶらしてました。

ほりえや旅館の前は飯坂温泉の中心部であるほか、鯖湖湯自体が地元の人で常に賑わっている共同浴場です。特に、夜になれば老若男女を問わずに共同浴場へやってくる人も多く、部活帰りと思われるグループもやってきたりしてました。なので、ほりえや旅館の前は、時間の割に人通りが少なくなかったです。

あと、ほりえや旅館は家族経営をされていて、お子さん達が結構な確率で1階周辺で遊んでました。

猫の風ちゃんも常に玄関周辺で横になってたりしてるし、そんな中に自分もいると自然と力が抜けていくよう。もともと旅館というのは堅苦しいようなところではありませんが、ほりえや旅館に滞在しているとよりリラックスできるような気がします。

温泉に入って肉体的に安らぎを得、旅館での滞在で精神的な充足感を得る。もう完璧すぎる流れがここに確立されていて、そりゃ人気もでるわなという感想しかない。

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相変わらず風ちゃんは撫でさせてくれなくて、一人で泣いてました

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部屋に戻ってくると布団が敷かれていた

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そんな調子で鯖湖神社前のベンチに座って通りを眺めたりした後、部屋へ戻って就寝。

しかしあれですね、自分が泊まっている旅館の部屋の明かりがこれだけ明るいのは初めてかもしれない。自分が泊まるようなところって自分以外に宿泊者がいないような宿ばっかりなので、夜は結構暗かったりします。

翌朝は鯖湖湯へ

むくり。

翌朝は少々高い気温で目が覚めた。思い返してみれば、昨夜の気温も普段自分が住んでいるところと比較するとなんか暑かったし、どうやら福島の気温は高めのようです。

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朝特有の眠気を霧散させるのに有効なのは、やはり朝風呂。

昨日も入ったほりえや旅館の内湯に入りに行くのもいいですが、せっかくなので鯖湖湯に入りに行きました。なんだかんだで昨日は入っていないし、なんといってもすぐそこにあるのでアクセスは良好。飯坂温泉を発つ前に入っておくしかない。

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鯖湖湯へ

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ほりえや旅館から鯖湖湯までは、玄関を出てわずか10秒ほど。

「共同浴場に行く」というよりはもうほりえや旅館併設の温泉に入りに行くみたいな感覚なので、もしほりえや旅館に泊まる場合は鯖湖湯も一緒に入ってしまうのがおすすめです。

~鯖湖湯到着~

中に入る前に看板を読んでみる。

浴槽温度は47℃前後と書かれていて、昨日すでに見た内容なんだけど緊張してしまう。というか源泉温度が51℃で、それがかけ流されているって冷静に考えるとヤバいですね。本当に大丈夫なのか?

まごまごしていても埒が明かないので、意を決して入り口で券を購入し、中へ入る。中は脱衣所と浴室が直接繋がっているような構造になっていて、温泉に入る分にはスムーズそのものでした。

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で、肝心の湯加減なんですが…。

47℃どころじゃなかったです。49℃ありました(!?)。軽く火傷しそうでした。

というのも、鯖湖湯は普段なら観光客も入りに来る有名な共同浴場ということもあって、温度は46℃くらいなことが多いそうです。でも朝方だと話は別で、回りは飯坂温泉住みでこの温度が普通に感じる方ばかり。水を入れる人がいないので、必然的に温度は高めになることはわかりますね。それであんな高温になっていたと。

冗談抜きに思考停止しそうなほど熱く、かけ湯を念入りに行っても湯に浸かるのは下半身のみが限界でした。しかも浸かったところがしばらく赤くなっていたし、こんな体験は生まれてはじめてだ。

ちなみに49℃という数値は確かで、これは受付の方に聞いたので間違いありません。温泉というよりはなんか修行に近いような気がするし、チャレンジャーな人は鯖湖湯へ行ってみることをおすすめします。

あ、そうそう。あとですね、地元の方にとってはこれが普通みたいに書きましたけど、肉体的には必ずしもそうではないようです。この後に旅館に戻って朝食をとっていたところ、なんと鯖湖湯へ救急車がきてました。ご主人に話を伺ってみると、やっぱり温度が温度なので高齢者にとっては負担が大きいらしく、たまに高齢者が運ばれていくそうです。

ほら、やっぱり熱すぎる湯は身体によくないんですよ。何事もほどほどがいいのは間違いない。

旅館を去る

その後は熱冷ましの意味で屋外で風を感じつつ旅館へ戻り、朝食をいただきました。

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それにしても、玄関口に猫がいることによって、自分が屋外に向かうことへのハードルが下がっているように思える。

特に用事がなくても1階へ降りていきたくなるしなるし、気分的にそのまま履き物を履いて外へ出かける流れにもっていきやすい。自分が特に散策が好きという理由もあるのですが、猫はその存在だけで人間を動かす力がありますよね。

これからもほりえや旅館の看板猫として、元気に過ごしていってほしいです。

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朝食の温泉卵

朝食の内容には、温泉地らしく温泉卵がありました。

茹で加減は比較的固めで、自分は固めが好きだったので好印象。他の品も無理せず身体に吸収されていくのが実感できるほど優しい味をしていて、夕食に引き続いて一瞬で食べ終わってしまった。

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最後は、風ちゃんに見送られながらの出発となりました(めっちゃだるそう)

朝食が終われば、後はもう旅館を去るだけになってしまう。

本当であれば食後に昼寝をしたりして昼過ぎまでダラダラとし、冷たい飲み物なんかを飲みながら畳と同化したい。けど電車の時間がすぐそこに迫ってきていることもあって、後ろ髪を引かれながら出発の準備をしました。

最終的には風ちゃんにも見送ってもらい、投宿したときから今までを通して満足のまま終わったというのが率直な感想です。飯坂温泉自体が熱めの湯が好きな人にとっては有名過ぎるところだし、もちろん宿泊するところは数多くあるものの、ほりえや旅館を今回選んでよかった。

季節を変えてまた訪れたいです。

飯坂温泉 ほりえや旅館