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旅の記録、宿泊先や行程とか

霧積温泉 金湯館 渓流沿いの静かな温泉旅館に泊まってきた Part 2/2

温泉へ入る

電話の予約時に聞いたところ、実は金湯館はチェックインの時間を比較的早めにすることが可能で、今回は14時くらいに無料駐車場に到着してから旅館へ移動してました。

つまり、夕食の時間までかなりの余裕があるということ。山奥にある旅館なので特にすることもないし、思う存分温泉に入ることができます。

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受付の前を通って温泉へ

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温泉に向かう通路。トイレなどがある。

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流しには常に新鮮な水が供給されている

温泉は母屋1階の受付前の廊下をさらに進んだところにあって、手前に女湯、その奥に男湯があります。

温泉そのものは母屋とは異なる棟になっているのですが、そこへ向かう通路は全体的に屋根が付いているので雨の日でも全く問題なし。また、温泉としては露天風呂はなく内湯だけなので、天候に関係なく楽しむことが可能です。

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金湯館の温泉の詳細

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浴室には浴槽が一つあるシンプルな造りで、洗い場は三箇所ほどあります。

浴槽には常にお湯が勢いよく注がれている「源泉かけ流し」で、その泉温は38.9℃。泉質はカルシウムー硫酸塩温泉(弱アルカリ性低張性温泉)となっており、入っていると次第に身体に泡が付着してくるのが特徴です。しかも温泉には24時間入れるので、時間を問わずにまったりすることも可能。

夏といえば気温が高く、身体を温めるのが目的の温泉には長く浸かるのが難しい…と思う人もいると思いますが、実際に入ってみた結果、この金湯館は夏でも長く入れる貴重な温泉だと感じました。

その理由の一つが、金湯館の立地。

標高の高い山の中にあるため夏でも気温が低く、今回泊まった日の夜の気温はなんと16℃。エアコンどころか扇風機すら不要になるくらいの快適さで、昔は避暑地として人気だったというのも頷けます。そんな素敵な環境の中に位置している金湯館だからこそ、夏でも気持ちよく温泉を楽しむことができます。

もう一つの理由は、温泉の温度。

体温より少し高い程度(38.9℃)なので長湯がしやすく、しかも涼しい環境下なので身体の温度が下がりやすいため何度も入ることができます。逆に言うと涼しい=寒いということにも繋がるので一概にメリットとは言えないかもしれませんが、今回訪れた夏に限るとこれが実にいい方向に働いてくれました。天気は雨でなおさら涼しいし、避暑を味わいながら温泉も満喫する、という体験ができて幸せそのもの。

湯は浴槽のフチからドバドバ溢れていくほど流量が多く、浴槽の壁やフチなど、湯が接するところは全体的にヌルヌルしています。これは温泉の成分によるものでしょうね。湯の感触は肌触りがよく、柔らかい印象を受けました。

例えば、温泉がめちゃくちゃ熱かったすると入りに行くにも気合が必要だけど、ぬるめということもあって気軽に入りに行ける。母屋からのアクセスもいいし、気が向いたときにふらっと入りに行けるのが湯治向けだと思います。実際に、自分が金湯館の温泉に入ったのは到着後すぐ・夕食後・寝る前・起床後・朝食後の計5回

温泉に入るのに適した環境で、身体に優しい湯に入ることができる。周りの環境は適度な「何もない」が広がっていて、何もかも忘れて温泉に没頭できる。金湯館は、そんな魅力的なところです。

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温泉の建物

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温泉の前にも宿泊棟らしき建物があった

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相変わらず雨は降り続いている

チェックインが早かったこともあって、最初の方は温泉を自分だけで独占できたりもします。

というか、この日の宿泊者は別館を含めても計で5組程度で、温泉に人が多くて入れないというようなことは一度もありませんでした。多くても3人程度だったかな。人の出入りをあんまり気にしなくていいだけに、ちょっと温泉行ってくるかという気分にもなりやすいです。

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別館の廊下

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別館には洗濯スペースがあった

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別館の客室の例

温泉から部屋に戻る際に、奥にある別館もチラッと見てきました。

こちらは部屋に窓があって空気の通りがよく、畳も新しいようです。別館は2階建てになっていて、階段の先にはほぼ同じ構造の廊下が続いていました。ただ、建物としては温泉から一番遠いところにあるので、温泉に入りに行くのがちょっと億劫になるかもしれません。

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その後は1号室に戻ってお茶を飲んだり、畳の上に寝転がって昼寝をしたり。

温泉に入ったこともあって、自動的に眠気が襲ってくる。というか、旅館にいると自然に眠くなってくるんですよね。妙に神経を使う必要がないので身体が休息モードになるらしくて、要は身体にとって居心地がいい空間だということ。労働で疲弊した精神や肉体を休ませるためにも、人生には鄙びた宿や温泉が必要だということがよくわかる。

金湯館の温泉はどうやらお腹が空いてくる効能もあるらしく、朝食や昼食を少なめにした影響もあって、夕食の時間が本当に待ち遠しかったです。

夕食

そんな感じで完全にだらけモードに入ってゴロゴロしていると、夕食の時間になりました。

金湯館における夕食の時間は18時くらいで、部屋食なので部屋で待っていれば持ってきてくれます。

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夕食の際には飲み物や特別料理(!)を追加で注文することができて、しかもその種類が多い。

飲み物はビールや日本酒に加えて骨酒もあり、特別料理には岩魚塩焼きや鯉のうま煮などがあります。今回は山奥の宿&群馬というシチュエーションから、骨酒(800円+酒代)と上州麦豚味噌肉(1000円)を注文しました。

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夕食が豪華すぎる件

そして、それらを加えた夕食の献立がこちらです。

最初見たときに!?!?ってなってしまって、もうあまりにも豪華すぎてどこから箸をつけていいのか迷ってしまう。旅館の食事というとどこか会席料理っぽいイメージがあるものの、金湯館の夕食は、立地を最大限に生かした特徴的な献立でした。

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金湯館の夕食で有名なのが、このめちゃくちゃ量が多い山菜の天ぷらと豚汁です。

山菜の天ぷらについては一般的な旅館の2倍以上あり、量だけでなく種類も豊富。これらは揚げたてでカラッとしており、これと白米が合わさるともう無敵感がパない。他にもこんにゃくやいんげん、鮎の塩焼きなど、全体を通して「山」の要素がふんだんに用いられているのが分かります。

そして、この豚汁の量がまたヤバかった。

左横に置いてあるお茶碗と比較するとその巨大さが如実になっているけど、たぶん一般的なお椀の3倍くらいの容積があります。これになみなみと豚汁が注がれていて、具も盛りだくさんで実に食べごたえがある。汁物でメインというと鍋を想像するのに対し、ここでは豚汁というのが新鮮でした。

とにかく、金湯館の夕食は山菜の天ぷらと豚汁が二大主役といったところで、温泉に浸かった後で食を欲している身体にとって、この献立はあまりにも強すぎた。結局、自分でも驚くくらいにハイペースで食べ進んでました。

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で、忘れてはならないのが追加で注文した麦豚の味噌肉と骨酒。

渓流沿いの旅館ということでなんとなく骨酒の存在自体は想像していて、まさにお目当ての品がありましたという感じ。しかも骨酒の量は二合もあり、酒ばっかり飲んでる自分でも感無量でした。これに麦豚が加わるともう何も言うことないです。

当然ながら元々の夕食を完食した後にこれらに取り掛かったものの、日本酒を二合飲むのは久しぶりだったので結構酔いました。最初っから飲み始めていると食事のほうが食べられなくなる恐れがあるので、食事の際の酒の飲み方は大切だ。


食後は畳に突っ伏していると次第に酔いも覚め、再度温泉に行って寝る前にまったり。

結局、温泉に入る→ボーッとする→眠くなる→部屋に戻る→温泉に(ryという繰り返しになって、でも金湯館の過ごし方としてはこれが正解なんじゃないだろうか。

最後は、いつもと比べるとかなり早い時間に布団に潜り込んで眠りにつきました。

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とんでもなく寝やすかった布団

そうそう、金湯館の布団は敷布団の下にさらに敷布団が2枚重なっていて、横になったときにかなり気持ちが良かったです。

枕や掛け布団もサイズ感がよくて、まるで実家のような安心感。敷布団の下にマットレスというのもいいけど、あえて敷布団にしているのが快適さの秘訣かもしれません。

翌朝

昨日に引き続いて、翌朝も結局一日中雨でした。

雨音が目が覚める…というほどではなく自然に目が覚め、寝起きがてらに温泉へ。部屋と温泉との間に他の客室があれば物音にも配慮する必要がありますが、今回の場合は温泉に一番近いのが自分が泊まった部屋でした。別館からもかなり距離が離れているし、夜中や朝方であっても比較的スッと温泉に行けるのが母屋のメリットだと思います。

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起きたら雨、というのはロードバイクや登山だったら憂鬱になる一方で、今回のような温泉旅館に泊まるケースだとむしろ良かったと思います。もう何も憂うことなく温泉に集中できる上に、チェックアウトのその瞬間まで旅館での滞在を楽しむことができる。

いつもやっているような「ロードバイク→宿泊→ロードバイク」の行程だと今日一日の予定のことで頭がいっぱいになるけど、今回は宿泊だけ、温泉だけというシンプルな行程。あれこれ考えすぎても満足のいく時間は過ごせない。たまにはこういう一日があってもいい。

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朝食の献立

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朝食(8時)はこんな感じで、温泉卵や川魚の煮付け、山菜など優しい食事が並びます。

温泉に入ってお腹を空かし、食事をとってまた温泉に浸かる。この繰り返しが正直一番身体にとって良いんじゃないかと思えるくらいに、体調や身体の各部の働きが目に見えてよくなりました。というか、普段は身体にストレスばっかりかけているのかもしれんな。

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そんなこんなで、金湯館での一夜は終了。無料駐車場に向かうマイクロバスの時間は9時と10時から選ぶことができ、自分は10時にして最後までずっと温泉に入ってました。

余計なことを感じずに、山奥の静かな温泉旅館で温泉を楽しむ。温泉に入ることでお腹が空いても大丈夫。金湯館の食事は本当にボリュームたっぷりで、温泉で消耗した体力を一気に回復するというマッチポンプ感も味わえます。

とにかく、金湯館は俗世から離れた静かな宿でした。日頃のストレスから開放されて、鄙びた館内でゆっくりしてみてはいかがでしょうか。

おしまい。

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