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旅の記録、宿泊先や行程とか

湯村温泉 湯乃上館 1日2組限定!山陰出雲の閑静な旅館に泊まってきた Part 2/2

湯村温泉に入る

Part 1で述べたとおり、温泉は旅館の目の前にある「元湯 漆仁の湯」に入りに行く形になります。

この漆仁の湯は湯乃上館が経営されている温泉で、ご主人や奥さんの姿をよく見かけました。旅館と直結しているわけではないので外履きに履き替えてから屋外に一度出ることになるけど、その都合上、この湯村温泉の立地や季節柄の空気を味わえることができるので、面倒さは全くありませんでした。

通常の宿泊であれば、一度チェックインすれば屋外に出るということはあまりありません。

しかし、湯乃上館ではほぼ自動的に一度は外へ出かけることになるので、夕方で少し低くなった気温とか、川沿いを吹き抜けていく風を感じたりすることができます。旅館そのものが存在している場所というか、その土地に滞在しているという実感を得るにはこれが実にいい。

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漆仁の湯の入り口。特産品の販売所も兼ねている

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日帰り客の場合は入口で券を購入する形になりますが、今回は宿泊なのでそのまま入ることができます。

あと、待合室には椅子があって休憩することができるほかに、アイスや飲み物、それに醤油やシャインマスカットなどの特産品が販売されていました。温泉上がりといえば冷たい飲み物や食べ物が欲しくなるものだし、そのあたりを見透かしたような品揃えになっています。

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貸し切り湯の入り口

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貸し切り湯は露天風呂になっていて、川沿いの景色が見えます。

漆仁の湯がある建物とは別に家族風呂(貸し切り湯)もあって、こちらは空いていれば好きなタイミングで入ることが可能。家族風呂は露天風呂になっていますが、ほぼ全体を屋根が覆っているので雨が降っていても問題ない様子でした。

なお、漆仁の湯や家族風呂には固形石鹸しか設置されておらず、それ以外のものが必要になった場合は券売機で購入するか、こちらで用意することになります。湯乃上館の玄関にはシャンプーリンスが置かれているので、宿泊者はそれを持っていく形になっていました。

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湯乃上館の浴室

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湯乃上館の露天風呂

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そして、肝心の漆仁の湯の様子がこちらです。

漆仁の湯は内湯と露天風呂から構成されており、内湯の洗い場は3箇所。シャワーはなく、洗い場用として注がれている湯を直接使う形になっています。湯村温泉自体が加熱・冷却・循環のない100%の源泉かけ流しとなっており、泉質はアルカリ性単純温泉、pHは8.7。さらに源泉温度は43℃とそのまま入るのに適した温度ということで、まさに自然そのままの温泉を堪能できる場所です。

お湯は無色透明ですがその温かさ効果はかなりのもので、秋口になって少々冷え込んだ身体に染み込んでいくような気持ちよさがありました。露天風呂の方は内湯よりも少し温度が低く、澄んだ空気を味わいながらの長湯が向いていると思います。

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温泉から上がってコーヒー牛乳を飲んでいると、この一連のムーブが温泉において必ず必要なもののように思えてくる。

温泉に入るには気温は低いほうがいいので自然と季節は春や秋、冬になるし、その環境下で温泉にまったり浸かったあとは、椅子に座りながら牛乳、もしくはコーヒー牛乳を飲みながら放心状態になる。なんか各地の温泉を訪れる度にこの動作を繰り返しているので、どうやら自分にとってはこれが温泉には必須なようです。

今回、湯村温泉を訪れる際の懸念として「まだ気温が高いのでは?」と思っていましたが、実際には日が傾いてくると体感的にちょうどいいくらいまで下がってくれました。おかげで温泉の熱さが非常に心地よく感じられたし、何よりも夏が終わって秋が到来した、ということが身にしみて理解できた感じ。

これからはもう温泉のシーズンですね。

囲炉裏での夕食

温泉に入ってから部屋に戻り、少し待つともう夕食の時間になってました。

夕食は電話口で予約した通り、旅館のすぐ横にある茅葺屋根の建物の中でいただくことになります。

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囲炉裏の様子

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建物の中央には大きな囲炉裏がデンと備えられていて、このほとりで食事をとるというシチュエーションなわけですが…。これが想像以上に趣がある。

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机とは微妙に異なる高さに料理が置かれていって、隣の人との間隔も座布団や椅子ではない独特なもの。2人で宿泊した場合は斜め向かいにもう片方が座る形になるので、話す際のやりとりもどこか風情があります。

机に向かって…という形ではなく、囲炉裏を囲んでという言葉の通りに視線が中央に集まっているからかも。

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鯵のタタキ

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糸瓜の酢の物

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茶碗蒸し

まずは小鉢類が登場し、それらをつまみつつ気分を徐々に盛り上げていきます。

しかし、料理としては最初なのに、すでにどれもが美味しくて早速酒が進んでしまった。味付けはあっさりとしていて素朴な味わいで、島根県の素材独自の味を大切にしていることが伺えます。

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目の前で焼かれる鮎の塩焼き

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パチパチという音が気持ちいい

そして、囲炉裏を囲む食事の最大の特徴がこれ。

囲炉裏を使って目の前で料理を仕上げていき、客側はそれを間近で見ることができるという点。鮎の塩焼きを焼いている光景だけでなく、その音や匂いまで直接食欲を刺激してくるという粋な形になっています。

すでに出来上がった料理を見つめて、美味しそう…というのが一般的な旅館の食事だと思いますが、ここではその過程を含めて、食事そのものを楽しむことができる。さらには焼いている間にご主人の語りが合わさって、もうこの時間の過ごし方だけで酒が飲めてしまうレベル。

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焼きたての鮎の塩焼きと日本酒。この組み合わせがとにかく最高すぎた

お酒類については一通り揃っており、今回注文したビールや日本酒の他にもワイン等があるそうです。

日本酒は、仁多郡横田町の簸上酒造「深山の香」と、雲南市木次町の木次酒造「雲」を注文。前者は比較的あっさりめで飲みやすく、後者は味が濃くて重みを感じる味わいでした。どちらも甲乙つけがたいほど今回の料理に合っており、特に後者についてはその味に感動してしまって、翌日に酒造で購入してから帰るくらい。

今までに島根を何回か訪れて分かったことの一つとしては、島根の食材は美味しいものばかりということ。

米しかり日本酒しかり、川魚や野菜も含めて「食」が整いすぎている。食に加えて景観も素晴らしいのだから、今後も島根県を訪れる機会は多そうだ。

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囲炉裏で焼いた手羽元

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囲炉裏で焼いた揚げ

鮎の後は手羽元と揚げが囲炉裏で焼かれ、火が通ったばかりのそれらを口にしてから酒をかっこむともう堪えられない。揚げは大豆の香りと醤油の組み合わせの破壊力がもう凄かった。

囲炉裏で焼いた特有の香りがそのまま残っていて五感を刺激してくる上に、ご主人のお話に耳を傾けながらの食事がまた楽しい。

囲炉裏コミュニケーションというか、"囲む"形式だからこそ成り立つコミュニケーションの方式。輪になって複数人で食を満喫するのがこんなに面白いものだとは、このコロナ禍で久しくやっていなかっただけに失念していた。

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温泉で炊かれた仁多米としじみのお吸い物、津田かぶの漬物

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三瓶牛のローストビーフ

最終的にはなんとローストビーフまで登場してきて、もう酒はいいかな…と思っていたところに急遽投入された肉に興奮を隠しきれない。しかし同時におひつに満たされた仁多米も一緒になってきたということで、仁多米×ローストビーフの組み合わせの方を優先しました。

結果的には2人でおひつを空にしてしまったけど、仁多米に合いすぎる料理ばかりなのだからこれは仕方ない。というか仁多米が単独で何杯でも食べられるくらいに美味いお米だし、それに強力なおかずが加わったらこうなるのは当然。

こんな感じで、湯乃上館の夕食は"囲炉裏ならでは"を体感できる素敵なものでした。

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食後のシャインマスカット

部屋に戻ると布団が敷かれていて、気分的にはもう寝るだけの状態。

しかし寝るにはまだ早いということで、温泉の待合室で購入しておいたシャインマスカットを部屋でいただきました。これだけ大きな実が揃っていて、価格はなんと1000円。お得ってレベルじゃない。

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食後は再度温泉へ

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シャインマスカットを食べ終わった後は、再度温泉に入りに行きました。

昼間は人が多かった温泉も、寝静まる時間になれば静寂そのもの。湯村温泉の近くには街灯もまばらで、夜になれば川のせせらぎくらいしか聞こえてきません。そんな中で温泉を独占できていることがまず嬉しいし、自分が求めていた温泉地はまさしくこれだと思う。

賑やかな温泉街もいいものだけど、湯村温泉のような平穏な場所で過ごす一夜もまた魅力あるもの。温泉から上がった後は、そのまま床につきました。

翌朝

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朝。

起床した我々はまず朝風呂へ入りに行き、眠気がまだとれないまま部屋で待っていると朝食の時間です。

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朝食の献立

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朝食の内容はこんな感じ。

昨晩に引き続いて仁多米の消費が半端ではなく、自分は今日はそれほど走らないとはいえ大食いになってしまうほどでした。日常では少食なのに旅先では大食いになってしまうの、たぶん自分だけではないと思う。

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この日の目的地へ向かう

そして、気がつけばもう出発する時間になってました。

実は今回の旅は「現地集合・現地解散」を採用しており、昨日は新尾道と宍道湖からそれぞれ個別に走ってきて合流。今日は彼は岡山県の高梁へ向かうようで、道中の無事を祈りました(なお、自分は今日はここから宍道湖まで走るだけなので気楽)。

こういう形で宿泊するのはあまり経験がなかったけど、ロードバイクという移動手段を活用するのであれば結構アリかもしれませんね。

というわけで、湯村温泉 湯乃上館は静かな時間を過ごしたいという人におすすめできる旅館です。1日2組までという制限はあるものの、かけがえのない宿泊になるのは間違いないです。あ、電話予約の際は「夕食を囲炉裏で」と伝えることをお忘れなく。

湯乃上館 山陰出雲の隠れ家 *1日2組限定の宿 [島根県雲南市-奥出雲湯村温泉]

今回は以上です。