自身にとってAACRに続く2回目の自転車イベントとして、そらちグルメフォンド2019に参加してきました。
そらちグルメフォンド(GF)とは、北海道岩見沢市を中心としたコース(岩見沢市、美唄市、夕張市、由仁町、長沼町、栗山町、南幌町、月形町)をまったり走りながら、各エイドで北海道のグルメを満喫できる素晴らしいイベントです。
飛行機輪行
今日はそらちGFの前日:8/31(土)。
例によって緊張で眠れなかったのですが、これから北海道に向かいます。
岐阜から北海道に向かう交通手段として、手っ取り早く行きたかったので今回は飛行機を選択しました。
中部国際空港からの出発となります。
ここで不安だったのが、飛行機における自転車の輪行。つい先日に行った弘前訪問時にはFDAの輪行ボックスを活用し、「これで飛行機輪行も安心だな」とか余裕ぶっこいていたのですが、今回利用したANAではそのようなサービスはありません。
なので、選択肢としては2つありました。
- 通常の電車輪行で使う輪行袋のまま預ける
- ハードケースを別途購入して使ってみる
これについてはネットなどで色々調べましたが、「(国内線の)JALとかANAなら丁寧に扱ってくれるので輪行袋のままでもいいよ」という意見もあるし、そうでないという意見もあります。
今回は念のためリアだけホイールバッグに入れ、フレームとフロントはタオルを噛ませた上で輪行袋に入れました。
ドナドナされていく愛車。
結論としては輪行袋のみでも問題ないかなという感じです。不安ならフレームとホイールなどの間にタオルを挟むとかすれば、国内線に限っては十分だと思います。
一応、CO2インフレータについてはチェック時に突っ込まれるかもしれませんという意見を見たので、あれこれ聞かれる前にこちらから説明しておきました。16g×2個なので問題なし。
あと自転車は基本的に横倒しにして載せることになるみたいです。どちらを上にするか聞かれるので、予め決めておくといいです。
あとは通常通り飛行機に乗って北海道へ。
出発が早かったので、行きの飛行機の中では爆睡してました。
何事もなく新千歳空港に到着。
到着地の空港では、自転車は回転寿司のレーンみたいなアレではなく係の方が直接持ってきてくれます(リアのホイールは回転寿司だったけど)。
初のANAでの飛行機輪行はこんな感じで無事に終了しました。
そらちグルメフォンド開幕
知らない天井だ。
今日はいよいよそらちGFの開催日。受付は6:00~7:00なので、まずはこれに遅れないように早起きできるかが最初の試練でした。無事に起きることができてえらい!
お天気が多少心配でしたが、部屋の窓から外を眺めて一安心。
今日は快晴です!
宿から6km程度自走して、受付&スタート地点であるキタオンに到着。まだ早い時間帯ですが、会場は今日の参加者達でいっぱいになっており賑やかです。
受付はゼッケンを見せるだけという非常にシンプルなものでした。
受付が終わった方はスタート地点に順番に並んでいくことになって、特に急ぐわけでもないので私はそのへんをぶらぶらしてました。
周りを見てもそんな雰囲気ばっかりだった気がします。そんな気負うイベントではないのがいいね。
スタート前には開会式が開催され、今日一緒に走ることになるゲスト陣の紹介が行われました。
昨日もお会いしたし、そもそも知ってる方ばっかりだな…。ん?
昨日は確か見なかった気がするけど、デカ頭さんチームの中になんとゆるキャン△のリンちゃんの姿が。しかもミニベロで走られるようです。
ということを考えてたら自分が並んでいる列の番になったので出発。
いよいよそらちグルメフォンドが始まります!
コース
そらちグルメフォンドには大きく分けてロングコース(120km)とミドルコース(80km)の2つがあり、自分が参加したのは前者になります。
約120kmを走る中でのメインエイドステーションは岩見沢エイド・月形エイド・美唄エイドの3箇所があり、これ以外にも私設エイドや移動エイドがあり各地で補給が可能です。ただし移動エイドは給水や飴など簡単な補給になります。
時間制限こそあるものの他人と競うようなイベントではないので、自分のペースでライドや食を楽しんでいきたいと思います。
スタート地点であるキタオンを出発してすぐに通過するのが、キタオンのすぐ横にある北海道グリーンランドという遊園地の中。
遊園地の中を自転車で走れる機会なんて一生のうちでなかなかあるものではない。
遊園地内の係の方々の応援も受けながら気分をどんどん高めていく。コースに関しては初体験を楽しむために下調べ等は全くしていなかったため、予想外のサプライズでした。
最初の方こそちょっと渋滞気味だったものの、少し走れば集団も次第にバラけてきます。
一時停止をしっかり行いつつ、北海道の景色を満喫することにしました。
移動エイド
エイドの中には移動エイドというものがあり、ちょっとした補給ができるという話でした。
それがこちらで、自分も塩飴くらいかなと思っていたところいい意味で期待を裏切られました。
- ミニトマト
- 塩飴
- チョコレート
- はっさく
- きびだんご
など、もうこれだけで十分なのではと思えるほど充実していました。
これで移動エイドなのだから先がどんどん楽しみになってくる。
ここでグラベルオプションについても触れておきたいと思います。
コース上にはグラベルオプションといって、通常の舗装路を走るか、少し迂回してグラベルロードを走るか選ぶことができる区間が何箇所か存在します(今年は全部で8箇所)。グラベルが大好きな方は積極的に走ってみるのをおすすめします。
せっかくなので自分も走ってみることにしました。
中には難易度が高いものもあるのですが、適度なグラベルだと自分に合っているようでかなり楽しめました。自転車は汚れるけど砂利道を走る際の振動や、それをどうコントロールするか考えながら走るのもまた面白いものです。
北海道を自転車で走るのは初めてだったので、率直に思った感想を書いてみます。
- 路肩が広い
- 直線の道が多い
- アップダウンがほとんどない←ここ重要
アップダウンがなく道も直線が多いということで、自然とスピードを上げて走ることができます。特に35km/h巡航ができたのは初めてでした。軽い下り坂になると40km/hとか普通に出せるので、まるで自分がレベルアップしたかのような錯覚に陥ります。
40km/hで走ってたら45km/hくらいで走ってる人にぶち抜かれたのはいい思い出。
具体的にいうとこんな道。
程度の差はあるものの、どこもひたすら真っ直ぐな道が続いています。その分風が強かったりしますが、個人的にこれほど快適に走行できたのは初めてでした。初めてばっかりだけど本当に走りやすいです。
岩見沢エイド
風と格闘しながらしばらく走って、最初のメインエイドである岩見沢エイドに到着。
場所は北村温泉です。
岩見沢エイドでは、
- 牛乳ラーメン
- 枝豆ごはん
- ハスカップゼリー
をいただきました。
今日はエイドをがっつり堪能する気持ちでスタートしたので当然ながら朝食は抜いています。途中の移動エイドで少しは食べたものの、かなりお腹が空いていました。それも相まって一発目のこのメニューは非常に最高でした!
あっという間に食べ終えて出発します。
移動エイド2回目
岩見沢エイドを出発して石狩川を渡り、これまた向かい風と戦いながらひたすら走ってます。
この頃になるとすでに集団で走行する人は少なく、見知った人同士のグループで走っているのがほとんどです。
参加人数も、今回のコースだと多すぎず少なすぎずでちょうどいい人数だと思います。ペース配分を考えないと渋滞に巻き込まれるなんてことは最初から最後までありませんでした。そのあたりのこともちゃんと考えられているのが良いところだと思います。
線路のすぐ脇にある移動エイドに到着。
エイドの内容は最初と同じで、異なるのはその場所。線路のすぐ脇にあるということで、なかなかエモい雰囲気でした。
廃線まで1年を切ったJR北海道「札沼線」末端区間のいま 札幌~新十津川間を乗ってみた | 乗りものニュース
この「学園都市線」こと札沼線は来年に廃止されることになり、現在では浦臼駅と新十津川駅のあいだ13.8kmは、列車が1日1往復しか走らないとのこと。しかも朝一の便でその日は運転終了ということなので、当然ながらしばらく待ってても電車が来る気配は全くありません。
こういう場所も走ることができる、なんともマニアックなコースとなっています。
聞くところによると、今回のそらちGFは「地元の方も走らない、知らないようなマニアックなルート」だと伺っていましたが、なんとなく実感できました。
このあたりは交通量が皆無な上に、例によってアップダウンも皆無という、まさに自転車で走るにはうってつけの道ばかり。景色に集中しやすいというか、色々考えながら走ってるけど景色が良すぎてもう…という感じ。
北海道最高すぎる。
月形エイド
先程の移動エイドから2番目のメインエイドである月形エイドまではすぐ。これも線路脇にありますが、駅でいうと二駅しか離れていません。
場所は皆楽公園周辺です。
月形エイドでは、
- ジンギスカン
- トマトジェラート
- まんまるトマト
という、トマト66%の食事をいただきました。
ジンギスカンがうまい。トマトが美味しい。
この時点で距離的には約60kmで、およそ全体の半分を走ったことになります。疲労が出てきたくらいの時点でメニューに肉が出てくるのが嬉しい。
これから後半戦が始まるというこのエイドでかなり活力をもらうことができました。
その後は線路沿いに走ったり軽い上りがあったりと、山の近くや平地など起伏に富んだコースが続きます。
そして再度石狩川を渡り、コースは美唄方面へ。
実に北海道らしい風景だ。
遥か向こうまでひたすら平野が続き、遮るものはなにもないというこのスケール感。走ってて気持ちいいことこの上ない。
私設エイド
美唄に近づくにつれ、今までよりもさらに見晴らしが良い、いわゆる平野部に入っていきます。田園風景を左右に眺めながら走っていくと、次のエイドが見えてきました。
ここは私設エイドといって、地元の方が有志でグルメを提供してくださるとてもありがたいポイント。
内容はというと、めちゃくちゃ美味しい鶏めし。
「走った距離に応じて最適なものが提供される」のがそらちGFの素晴らしい点の一つ。身体の方もなかなか疲れてきており、ささっと食べられてカロリーも摂取できる鶏めしは自分が待ち望んでいたものでした。
味わいすぎて食べ終わったあとも自転車に飛び乗らずにのんびりしてました。こういう時間もいい。
平野部ではこのような風景が一面に広がっています。もう見渡す限りの畑。
自分がイメージしていた北海道の景色そのままの中を走っていきます。
美唄エイド
平野部の景色を楽しみながら走っていくと、最終メインエイドである美唄エイドに到着。
この手前でサポートライダーの方が「あともうちょっとだよー!」と元気づけてくれたのが嬉しかった。そらちGFの素晴らしさはスタッフの方々にも現れてる。本当にありがとうございます。
美唄エイドはロングコースとミドルコースの両方が立ち寄るエイドに指定されているようで、その混雑具合も今までのメインエイドとは訳が違いました。大手サークル並の行列に並ぶ必要があります。
場所は美唄市小麦出荷調製施設です。
この美唄エイドでは、
- もつそば
- 冷やしトマト
をいただきました。
野菜に関してはトマトだけでなく、写真の通りキュウリやじゃがいもがあります。
食べる前からわかるけど、これが最高に美味しい(n回目)
ここまで結構な距離を走ってきて疲労も溜まっているはずなんですが、身体は正直なもの。美味しいものを目の前にすると途端にお腹が空いてきました。
疲れている状態でもスッと食べられるほど軽そうに見えるのに、味は濃厚、栄養も満点。これが最高でなくてなんなのか。
ここまで走ってきて良かった。そう思えるほど心に残るエイドでした。
食べ終わる頃になると混雑具合も一層ヤバいことになっており、150人くらいは並んでるんじゃないかと思えるくらいでした。このあたりは改善する余地があるかと…。
お腹も満たされたことで、ラストまでの行程もなんとかなりそうです。
エイドを経て補給をしっかりしたあとに「よし行くか!」と出発するタイミングが個人的に好き。次はどんな風景やエイドが待っているんだろう?とワクワクしながら次の場所を目指せるので、ライドにメリハリが付きます。
走るだけ、食べるだけというのは異なるというのが良い。
アイス
最終メインエイドを経由したので、残るはゴール地点であるキタオンまでひたすら走るだけとなります。
しかし、さっきの美唄エイドでチラッと聞いた「次のエイドではアイスが食べられるらしいよ」という会話を私は聞き逃さなかった。。
確かにマップを見ると、現地点からキタオンまでの間に移動エイドがある。ここでアイス食べられるの?というわけで寄り道します。
なお美唄エイドから先はロングコースで唯一といっていいほどアップダウンを越える必要があります。距離的にはそこまでという感じ。斜度も8%くらいでした。
アイスを求めてたどり着いたのは宝水ワイナリーというお店。
ルートからは完全に外れているので、コースマップを見ていないと通り過ぎてしまうところです。
ここのアイスが濃厚な味で暑さにキく冷たさ。そして充足感。これは…最高だ…。
傍から見てるとこの場所は結構スルーする人が多かったみたいですが、ここは是非とも訪れてほしい。こういうのがあるから前情報は予め仕入れておいたほうがいいかも?と感じました。
満足感のあまりここで20分くらいのんびりしてました。
キタオンへゴール
宝水ワイナリーから先はアップダウンもなく、ゴールまで最後の行程をゆっくり楽しむ形になります。
最後はキタオンのすぐ隣りにあるパターゴルフ場を通っていくという、なんとも新鮮味があるコース。
そしてそらちグルメフォンド2019、ロングコース無事完走です。
当初は125km走るの大変そうだなとか思ってたけど、風景は最高だしエイドも美味しいしであっという間の125kmだったというのが正直な感想です。
距離を感じさせない満足さに溢れており、そらちGFに参加してよかったという思いでいっぱいです!
ゴールするとこんな感じで写真を撮ってもらえます。
ゴール地点がどこなのかイマイチ出発前は把握してませんでしたが、まさかステージ上だとは予想外。ゴールしていきなり「並んでくださーい!」と言われたので困惑気味でした(^o^)
実はゴールした後もグルメフォンドは終わっていない。
キタオンには「おもてなしステーション」といって、北海道各地の名産品を提供してくださるお店が並んでいます。そらちGF参加者はエイドステーションのチェックリスト(コースマップの裏側にあるやつ)を見せれば無料でいただくことができます。
ゴールした後も食事を楽しむことができる。それがそらちGF。
時間が経つのは早いもので、あっという間に閉会式が終わり、その後解散に。
楽しい時間はすぐに過ぎ去ってしまう…。
今回お会いすることができた皆様、スタッフの皆様、そして最後まで一緒に頑張ってくれたTADA No.275 北宇治号、本当にありがとうございました。
また北海道でお会いしましょう。
おわりに
とても楽しかった。
語彙力がないのでなかなか具体的な言葉にできないけど、最初から最後まで新鮮さがあふれる素晴らしい行程でした。そらちGFそのものだけでなく、その前後も含めて大満足できたのが嬉しかった。
北海道の魅力を知ると同時に、「また来よう」と心から思いました。
おしまい。
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