【奈良市街~談山神社】飛鳥時代を感じにロードバイクで秋の明日香村を訪ねてきた

2020年もそろそろ終わりに近づいてきた11月下旬。

世間的には3連休ですが、こんなときはどこへ行こうが混んでいるというもの。移動もそうだし、観光も自分の好きなようにのんびりできるとは限りません。なので、今回のようなときは遠くへ行かずに近場でまったりするのが自分の中での方針になりつつあります。

もくじ

奈良の地を走る

今回の舞台は奈良県

奈良県は以前にも観光や登山(大峯奥駈道や熊野古道)関連で多く訪れた場所ですが、実は自転車で走ったことがまだありませんでした。この日は天気も比較的いいようだし、奈良という歴史風土あふれる場所をポタって精神的に落ち着きたいと思ったのがきっかけ。

ここでちょっと奈良県について話すと、奈良市中心部を中心に広い平野が広がってはいるものの、ちょっと市街地を外れるだけで途端に山間部に突入します。というか県の面積のほとんどが山です。ヒルクライム祭りだね。

見方を変えれば、高低差があるだけに山間部ならではの風景を簡単に味わうことができる場所とも言える。この日は奈良駅前の駐車場まで車載して、例によってルートは決めずに適当に南の方まで行って折り返すことにしましたが…これがまたいい感じにハマってくれた。

上の方で「観光も…」と書いたけど、観光地は人が多いので個人的には積極的に訪れたいスポットとは言えません。それよりはなんてことない田舎の風景だったり、生活感を感じられるような道をマイペースに流していくのが好き。

そういう意味でいうと、奈良市街から少し東に行ったところ周辺(茗荷町や矢田原町)の風景が実に良かった。色づいた木々がざわめく森の中に棚田が広がっていたり、農作業をしている人を見かけたりと静かな時間が流れている。

秋の棚田の風景もなかなか乙なもの

実を言うと、この3連休中の奈良は案外人が少ないのではと思ってました。

しかし予想外にも交通量の多さは平時のそれではなく、国道はそこそこ車が走ってたりして3連休を否が応でも感じてしまう。でも、そこはロードバイクでの散策の利点を活かして、車では入ってこれないような農道っぽいところを中心に走ってました。せっかくロードバイクで来ているのだから、それを十二分に発揮させた散策をしたい。

ただ、それが偶然にも渋滞を回避できるような方向に働いてくれたので、やはり「散策」のお供には自転車が最適だと思います。

談山神社へ

今自分がいるのは宇陀市の中心部分。

道としては奈良市の山間部から国道369号をうろちょろしてここに到着したわけですが、ここからどこへ行こうか。

ここで良さげな神社の看板を発見したので行ってみることにしました。

談山神社といえば桜や紅葉が有名なところであり、歴史でいうと藤原氏の祖である中臣鎌足(授業で習った人)ゆかりの神社でもあります。もっとも、談山「神社」となったのは神仏分離のあとのことで、それ以前は妙楽寺という寺だったそうです。

渋滞してるっぽいがロードバイクだと至ってスムーズ
談山神社 東大門

この談山神社までの上りがなかなかにキツい。斜度的には10%くらいなのですが、短距離でがっつり上るので辛いものがある。

奈良県で平野があるのは北部のほんの一部の領域だけで、あとは全部山。そういう意味では岐阜県と似通っているものがあってなんか親近感を感じます。毎日奈良を走りまくっていると相当鍛えられそう。

談山神社の紅葉がとても素敵だったので写真多めでお送り。

この日は昼頃から眩しすぎるほどの快晴で、その青空の中に紅葉が散りばめられている光景がなんとも眼福。やはり紅葉は陽の光があたってこそだと思う。

紅葉の名所ということで、もちろん人は非常に多かった。

これはもう仕方ないことなんだけど、個人や家族連れはもとより、バスツアーの客も次から次へと押し寄せてくる始末でした。しかし想像よりはそれほど混んでなく、個人的には快適に散策できる程度の混みっぷりという印象。

3連休に奈良を訪問する人は案外少ないのかもしれないし、仮にそうだとすれば今回の選択は正解だったかも。

有名なアングル

紅葉を背景にあれこれ撮影すると鮮やかが際立つから好き

やっぱり、自分は神社や寺のもつ独特の雰囲気が非常に好きです。

そもそも年月を感じさせる古びた木造建築の温もりが好きというのもありますが、そこへ加えて境内に配置されている木々や鳥居、そして石段が全体を通して調和されているのが良い。また、神域ならではの静けさがプラスされることによって、精神的な意味でとても落ち着けるからかなと思います。

普通だったら神社仏閣の歴史が好きだからという人が多そうな印象もあるけど、あくまで自分はこの空間内にいるだけで心が休まるのが好きなポイント。

朝から何も食べていなかったので、境内で売られていたお餅をいただきました。

買ったのはとち餅と草餅で、それぞれ¥100。あきらかに安すぎるけど神社の雰囲気には非常に合っている。ふと石垣の近くに座って、視界に入ってくる神社の紅葉を楽しみながら、熱いお茶を飲みつつお餅をいただく。

秋の昼過ぎの過ごし方としては申し分ない。

明日香村を散策

今回の散策のメインスポットである明日香村へは、談山神社からダウンヒルをするだけでサクッと到着することができます。

メインスポットと書いてはいるけど、もちろん最初から決めていたわけではありません。談山神社での時間の過ごし方や、帰りまでの道のりを考慮するとここで引き返しておくのがベストと判断しました。

冬に入ろうとしている「稲渕の棚田」を訪ねる

明日香村は奈良県の中央部に位置する村で、飛鳥時代の古墳や古代遺跡が点在しています。

この奈良県は古墳時代から奈良時代まで日本の政治の中心地であった場所。言わずもがな日本の歴史を象徴するかのような建物や遺跡がそこかしこにあって、どこを訪れても歴史を感じずにはいられません。

ここ明日香村もそのうちの一つで、今からおよそ1,400年前の飛鳥時代にはここが日本の中心でした。

村自体が非常に静かな雰囲気の中にあって、その至るところに古代ロマン漂う歴史スポットが顔をのぞかせています。有名所でいうと古墳は石舞台古墳や高松塚古墳、さらには亀石や鬼の俎などの巨石が見どころで、中にはなぜ存在しているのか分からないものもあり、あれこれ想像してみるのも面白い。

明日香村は基本的に田園風景が素敵すぎて、ただポタっているだけでも満足できる感じ。

道はあまり広くないところが多いため、散策には自分のように自転車が大変便利です。行政もそこのところは十二分に把握しているらしく、レンタルサイクルやE-バイクをめちゃくちゃ見かけました。

蘇我入鹿首塚
飛鳥寺

分類としては観光地に位置づけられる明日香村。

確かに奈良の観光の際には外せないほど有名だし実際人も多い。でもあまり観光観光してない様子が好きで、何度も足を運んでしまいます。村としての景観を大事にしているからなのか、近代的な施設は条例で建てられないようになっているのも一因かもしれません。

静かな山村を散策してみたい、それもあまり広くないほうがいいという場合には自信をもっておすすめできる場所だと感じました。

最後はスタート地点の奈良公園まで無心で走って無事にフィニッシュ。

国道169号が凄まじい勢いで混んでたので輪行で帰ったほうがスムーズだったかも。まあ結果的に満足のいくライドだったので良しとします。

おわりに

近場といっても、ちょっと足を伸ばせば関西に行けてしまうのが岐阜県の良いところ。

今回は単に人が少なそうなところを目当てに奈良に行ってみたところ、まさに自分のやりたいようなポタができました。今後も突発的に近場の色んなところを訪れてみたい。

おしまい。


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