Part 1:伊東~白濱神社~下田邪宗門~石廊崎~雲見浅間神社
Part 2:雲見温泉~松崎~西伊豆スカイライン~修善寺
雲見温泉での一夜
伊豆半島を3/4周する初日のライドは無事終わりを迎え、今日の宿へと向かうことに。
本日泊まるところは雲見温泉の温泉民宿さかんやというお宿で、畳敷きの部屋でゴロゴロして温泉を満喫できて、さらに豪華な海鮮料理を楽しめる…そんな宿はないだろうかと探していたら見つけました。温泉街の中心部からは少し離れていますが自転車なら特に支障ありません。
伊豆半島はその全域で温泉が湧くため、どこを宿泊地にしても温泉を楽しむことができると思います。今回も、寒い時期のライドにおいて温泉宿で疲れを癒やしたいとの思いから温泉付きの旅館にしました。別情報で「雲見温泉は穴場だぞ」と聞いていたので今回宿泊できて嬉しい。




さかんやの外観及び館内の様子。
玄関を入って真正面に厨房があり、右側に玄関ロビー及び男女別の温泉があります。温泉の前をそのまま奥へ進むと大広間があって、この日は団体客の夕食/朝食会場になっているようでした。客室はすべて2階にあり、洗面所やトイレは新しくて清潔そのもの。滞在中に憂いを感じることは一切なく快適に過ごせました。
自転車についてはご厚意で玄関土間に置かせていただきましたが、稀に自分のように自転車で訪問する人もいるとのことです。思うに伊豆半島は、他の地方と比較すると自転車で巡る人が比較的多い印象があります。「半島を一周する」という分かりやすい目標があるからかもしれません。




今回泊まった部屋は玄関真上の6号室で、広さは7.5畳。設備はエアコン、テレビ、内線、ポット、お茶セットがあり、布団はセルフで敷く形式となっています。あくまで「民宿」ということで基本的には自分でやることになり、食事については食べ終わったら膳を廊下に出しておく必要があります。
部屋4面のうち2面が窓になっていて採光が十分に確保できるほか、窓からは建物前の様子が見渡せて眺めが良く、新年一発目に宿泊した宿がこれというのは実に運が良い。今年も良いことがありそうだ。


で、個人的に驚いたのがこれ。
温泉入口の前に小さな冷凍庫が置いてあり、女将さんによると中に入っているアイス(2種類)を自由に食べていいとのこと!このアイスが子供の頃を思い出すようなレトロな味わいで、特に温泉上がりに食べるともう最高でした。

こちらが温泉の様子です。
- 源泉名:三浦一号、三浦五号、三浦五号混合貯湯槽の混合泉
- 泉質:カルシウム・ナトリウム-塩化物温泉(高張性中性高温泉)
- 泉温:源泉温度59.4℃、使用位置42.0℃
- pH:7.3
- メモ:含有ミネラルが非常に多い塩化物泉のため、黒褐色に変色する。
浴室の床や浴槽が石で構成されており、人体との親和性が高くてくつろぐことが可能。入ることのできる時間は夜は23:00まで、朝は6:00~9:00まで。洗い場は二箇所で、浴槽の広さ的にも2~3人が入れるくらいです。浴槽の左側からボコボコとお湯が湧き出ているのが印象的でした。
自分が入りにいくような温泉の中では結構珍しい泉質をしており、味はとても苦味があるが塩味という感じはしません。すぐ近くが海のため、源泉は塩っぱいのでは…と思っていたところこれは意外でした。ライド中がとにかく寒かった(気温よりも風の強さによる冷え)ので、温泉の熱が染みていくような感覚になります。なんか長く浸かっても身体が熱くなりにくく、比較的長湯ができました。やはり冬のライドに温泉は欠かせないな。
そして温泉から上がって部屋で寛いでいると夕食の時間(18:00前)。前評判の通り、さかんやの夕食はボリュームがとんでもないです。内容をちょっと書き出してみると、
- イサキ・タイ・マグロ・イカ・エビの刺身
- 海鮮鍋
- エビのうま煮
- 伊豆ならではの金目鯛の煮物
- アワビ
- ビーフシチュー
- 磯辺揚げ
と、一人分とは思えないほどの量があります。量が予想の2倍くらいあって完食できるかどうかを心配するレベル。出来立ての料理を順次運んできてくれて、これで全部だろうか?と思っていると後から追加があり、ここまで満腹になったのは久しぶり。美味しい海鮮一色で食べごたえは十分で、思い出しただけでもまた行きたくなってくる。
夕食でここまでお腹がいっぱいになるのだから、今思えば昼食を軽めの金目鯛バーガーにしたのは正解だったかもしれません。仮に昼食でご飯ものを食べていたら夕食の完食は危うかっただろうな。









夕食の後は温泉へ再度入りに行き、就寝。雲見温泉周辺は交通量が少ないほか、宿が主要道から離れているため静かに眠ることができました。
翌日は早めに起きて朝風呂へ入り、そうこうしていたら朝食の時間(7:30前)。






朝からアジの干物、鰹のタタキ、シラス、温泉卵、ひじきの煮物と「海」を感じさせる内容で満足できました。旅館の朝食って本当に食欲が次から次へと湧いてきて、夕食であんなにも満腹になったのに不思議だ。

そういうわけでさかんやでの一夜はあっという間に終了。温泉の気持ちよさに加えて、雲見温泉ならではの食事を心ゆくまで堪能できて幸せすぎた。
ロートバイク旅においては、一日の走行距離を長めにとってしまうとその日の宿の到着時間/出発時間が読めないこともあり、素泊まりを選ぶほうがライドに集中できることは間違いない。でも個人的には夕食や朝食をしっかり付けて、自分が知らない土地での夜と朝を楽しむことにしています。自分が日帰りライドよりも宿泊ライドの方が好きなのはこれが理由であって、ライド以外の時間帯の風景を見てみたいからです。
せっかく遠方まで来ているのだから、景色やライド強度だけではなく滞在も重視したいところ。これから先のライドでもこの方針は変わらないだろう。
西伊豆スカイラインをゆく
女将さんに「そんな薄着で寒くないの?」と心配されつつライドを開始していく。
この日の行程は至極単純で、松崎町から県道59号を走って西伊豆スカイラインに到着。その後は順当に達磨山などを経由して修善寺まで下ってフィニッシュです。別のルート、例えば土肥金山や戸田まで海沿いを走って峠まで上るという選択肢もありますが、今回は前回と同じルートを選びました。
まずは雲見温泉から松崎町まで向かいます。






雲見温泉から松崎町中心部までの区間はアップダウンが多く、西伊豆感を感じさせる。
あと今日も快晴で富士山がくっきり見えることに加えて、坂道を下っていった先に集落があるのも見どころの一つ。周辺の地形が複雑なため崖を迂回するように道が通り、比較的平地がある場所には古来から人が集まっているというわけです。ロードバイクで走るとその土地の地形がよく理解できて、集落が形成されている場所とその理由が考察しやすい気がする。





松崎町に着いたので県道59号を無心で上っていく。
麓から峠までの距離が比較的長いため斜度としては緩やかで、それに対して道がかなり狭いので対向車がくると焦ります。他の道、例えば海沿いから仁科峠へ直接上れる県道410号や、戸田峠へ直接上れる県道18号などは斜度がキツめだと思う。
冬の山の中を走っていくということで気温こそ低いものの、ヒルクライムによって身体が適度に温まってくれるためそんなに苦ではない。冬のライドが億劫になる理由ってやっぱり寒いからだし、冬こそ平地よりも山にいくべきだろう。





西天城高原、次いで仁科峠に到着。
昨日のライドと比較して明確に異なるのは、視界の中で空が占める割合の多さ。自分が今いる場所よりも高いものが少なく、相対的に空がほとんどを占めるようになっているのが分かります。冬の静けさと空気の美味しさ、そして吸い込まれていくかのような空の青さが美しい。自分が冬ライドが好きな理由がすべてここに詰まっている。









仁科峠展望台から風早峠、船原峠(土肥峠)を経て達磨山方面へ。宿の朝食を食べてすぐに出発したこともあって交通量は少なく、快適に走ることができました。
西伊豆スカイラインは尾根沿いに通る道であり、アップダウンはないものと思っていると予想外に多くて面食らってしまう。でも坂道を超えた先にまた別の山々が見えて、そこに道が続いていることが視認できると嬉しくなってくる。これから向かう道、さっき通ってきた道がふとした時に見えるとテンションが上がる人間なので。
伊豆半島はこういう感じで、海沿いを走る以外に完全なヒルクライムを楽しめるという意味で珍しいと思います。山だけ、海だけという場所は全国にあるけど、比較的狭い範囲に両方備わっているのは貴重だ。そう思って、海沿い中心の昨日の行程から一転して今日は山オンリーにしてみた。

こういう下り道が好き。まるで海へそのままダイレクトで入っていけるような素敵な道だ。






達磨山では、今回も駐車場から頂上へ歩いて向かいました。達磨山から眺める富士山、それに伊豆の山々の景色は最高の一言。周囲360°すべてを見渡すことができ、ここまで到達することができた感動は移動手段を問わずに素晴らしいもの。
実は西伊豆スカイラインを走行中に徒歩で歩いている人を何組か見かけましたが、ドライブやライドだけではなく徒歩で西伊豆スカイラインを歩く人も多いようです。


そういうわけで、正月の伊豆半島で富士山を拝むという目的は無事に達成されました。
正月休みにゆっくりしたいという気持ちとどこかに出かけたいという気持ちが半々で、せっかくだからどこか行くか!という軽い気持ちで選択した伊豆半島。行程決定も宿の予約も直前になった割にはすべてが上手くいってくれて嬉しい限り。「とりあえずやってみたら結果的に素晴らしい体験になる」のが自分の旅で、これからも運が良いことが連続するのは間違いないだろう。
修善寺の散策
西伊豆スカイラインの終点まで辿り着いたため、残りは県道18号を下っていく。






最後は修善寺温泉街をちょっと散策してみました。スカイラインの交通量の少なさは何だったのか?というくらいに人が多く、温泉街の通行料が非常に多くて焦った。
当初はここで昼食にしようと思っていたものの、あまりに人が多くてランチ難民になりそうだったのでパス。周囲を軽く周ってみるのと、あと温泉街の中心にある修善寺に参拝しました。店などをじっくり見て回るのは次の機会に回すことにします。



ランチは修善寺駅前にある「定連」というお店でわさび丼定食を注文。温かいお蕎麦とわさび丼がセットになっています。
自分はわさびが好きなのでわさびを全て丼に投入してからいただいてみると、わさびの風味が実にご飯に合う。わさびといえばお寿司に入っているものにばかり着目していたものの、わさび単体とご飯で十分美味しいという発見を得ました。


こんな感じで、正月の伊豆半島ライドは無事に終了。行きたくなったときが行き時ということで、やや突発的な一泊二日の行程になりました。
伊豆半島は何度訪れても、その度に景色や海鮮の美味しさに感動する。つい先日は河津町の河津桜が見頃になっていたようだし、夏になれば今度は海水浴などが楽しめると思います。今度訪れるときはまた宿泊地を変更して、伊豆半島の新たな側面を見つけられたらいいな。
おしまい。
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