- Part 1:南伊豆~西伊豆
- Part 2:西伊豆スカイライン~内浦
2ヶ月前、ゆるキャン△の舞台訪問を兼ねて主に中伊豆や東伊豆を走ってきたことは記憶に新しい一方で、そのときにやり残したことが一つ。
それは南伊豆や西伊豆を走ってなかったということ。
伊豆半島はとても広く、ライドも観光も楽しもうとすると一泊二日では到底回りきれるものではありません。特にゆるキャン△の舞台は伊豆半島全体に散らばっていたため、当時は東伊豆や下田などに場所を絞って訪問しました。
その記事で「今回はロードバイクでの移動の都合上、東伊豆と中伊豆に登場した舞台に絞って訪問しています。西伊豆に関しては冬の間に西伊豆スカイラインのヒルクライムと合わせて訪問するつもりです。」と書いたとおり、今回は前回回れなかったところを走ってみました。
南伊豆から西伊豆へ
そしてもう一つ、西伊豆と聞いて忘れてはならないのが西伊豆スカイラインの存在。
駿河湾や富士山を眺めながら走ることができる道路として有名だということは聞いていたものの、実際に走ったことはまだありません。
正月は縁起がいい富士山を見に行くべきなのではという思考が決め手になり、今回の走行ルートがあらかた決定しました。
前回と同じく修善寺駅周辺に車を停め、輪行で伊豆急下田までワープ。
車載での移動の際は「どこに車を置くか」が結構大事で、伊豆の場合は半島の中心にある修善寺をスタート/ゴール地点にするのが個人的におすすめです。最悪の場合でも輪行で移動できるし、バスなどの発着も多いです。
今回は時間短縮のため、修善寺から伊東まで自走してから輪行しました。電車の本数もそこそこ多いので、熱海~伊豆急下田間は輪行を効果的に使っていきたいです。
西伊豆スカイラインを走る都合上、前泊地にはかなり悩みました。
富士山を眺めながら走るとなると、方角的には南から北へ向けて走ることになります。ただし西伊豆スカイラインの南の端に至る道は多く、ルート的には伊豆市からでも土肥金山からでも道は繋がってるので選択肢は多いです。
色々考えた結果、どうせなら伊豆をぐるっと回りたいと考え、今日は堂ヶ島に宿泊することにしました。すでに下田までは輪行で来ているので、本日は下田から堂ヶ島までのんびり走ります。
伊豆はとにかく坂が多くて、南伊豆から西伊豆は特に坂の凶悪度が顕著な気がしてならない。
上り(斜度10%)→下り(10%)→上り(ryが延々に続きます。上り一辺倒ではないだけ余計に精神がやられそう。
下田から堂ヶ島に至る道としては主に国道136号、県道121号、県道15号の3ルートある中で、国道136号は海沿いを走るので坂の出現率が一番高いです。県道15号はほぼほぼ平坦で比較的走りやすい。
あと、どのルートを通ろうが補給はできない(コンビニ等がない)のでその点だけ注意です。本当に店がありません。
坂と格闘しながら堂ヶ島に到着。
冬場なのに今日は気温が高く、坂も多いので自然と薄着になりました。伊豆は冬でも暖かいと聞いていましたがまさにそのとおりで、ロードバイクで走る分には最高の場所だと思います。
むしろ夏場の高い気温の中でヒルクライムしてると色々疲れるので、伊豆を走るなら冬場が一番かなと実感。
堂ヶ島散策
堂ヶ島は西伊豆の中ではかなり大きい町で、市街地も多いことから道的にはほぼ平坦です。坂道ばかりの伊豆にあってはオアシスともいえるくらい、到着したときは安堵しました。
宿へのチェックインを済ませ、早速周辺の散策へ。
まず向かったのは、ゆるキャン△8巻で一行が入った温泉「海辺のかくれ湯 清流」です。
作中と同様に屋内で受付してから一度外に出るという道筋になっていて、これは露天風呂なので納得。
玄関を入って受付があるフロアが最上階(5F)で、部屋や温泉はすべて階下にあるという素敵なつくりになっています。
露天風呂の真ん前が岸壁になっているので波の打ち付けが激しく、特に女湯の方は波が風呂の際まで上ってくるくらいでした。天気は快晴だし、気温も寒さはまったくなく、むしろ温泉に浸かっていると暑いくらい。
寒さを感じずに温かい気分になれる。
伊豆はそこかしこに温泉があることも相まって、一番いい時期に訪れたなという思いでいっぱいです。ライドも温泉も楽しめるとか伊豆ってやっぱりすごい。
この露天風呂に入る人もこのときはあまりおらず、自分ひとりの時間を満喫できました。
堂ヶ島公園周辺
堂ヶ島といえば、遊覧船による洞窟めぐりや豊富なクルージングコースなどとにかく海の景色を推しています。
その海の眺めがこちら。
こういう形で海に近づいたのは初めてかもしれないくらい、海面との距離が高い。この高低差が独特の景観を生み出しているのがわかります。
これはぜひとも生で見て感じてほしくて、海が本当に青い色をしています。
ただ青いだけじゃなくて深さを感じる青色。そしてとにかく広い。
所々にある島々や、ただ海沿いに面しているのではなくて断崖+植物というエモい組み合わせなど、ここでしか見られない特徴的な風景を楽しむことができます。崖の白いのは積み重なった火山灰層だそうです。
ちなみにゆるキャン△作中で登場した「トンボロ」という現象、初めはなんのことなのかさっぱり分からなくて調べてやっと把握しました。
上の写真の左奥に見える島(三四郎島)といい、この島にうっすらと細長い浅瀬ができているのが分かると思います。干潮時にはこの浅瀬が海上に姿を現し、右奥の海岸から対岸の三四郎島へと歩いて渡ることができます。
こうした現象をトンボロ現象というそうです。ただし日中に道が現れるのは2月~9月にかけてと限定されており、さらに干潮時刻の前後1時間程しかないらしいので、今回行ったタイミングだとお目にかかれなかったぽい。
また今度行ったときのお楽しみにしておこう。
写真の場所は柵が一層だけ並んでいるだけで他にはなにもないので、突風が吹いたら転落の危険がかなり高い場所だったりします。
少し自転車を走らせれば砂浜があるのもGood。
これほど海が近くにある環境だと色々楽しそう。特に夏場は天国なんじゃないかなと思います。冬場に来てもこれだけ満喫できるのだから、もう一年中がシーズンといっても過言ではないのではなかろうか。
何もないところで自転車を自立させるのに便利なのが木の枝。
割とどこにでもあるし、結構細いものでも強度的に十分だったりするので重宝します。クランクの根本に差し込むのがコツ。
今日は風もなく、砂浜でのんびりするには最高のシチュエーションでした。
続いて訪れたのはこちら。
先程の砂浜を海方面に少し走ったところにある沢田公園に隣接する温泉です。ちょっと走るだけで温泉や銭湯が現れるので、どこでもお風呂に入るのには不自由しません。
ここは男女ともに湯船が一つだけというシンプルさで、石鹸やシャンプーは使用できません。話を伺うとお湯をそのまま海に流しているとのことで納得しました。
この露天風呂からの眺めもすごい。
先程の露天風呂とは異なり海面からの高さがかなりあるものの、その分視界に入ってくる海と空のバランスがちょうどいい。冬の海はこんなに美しかったんだと再確認できるほどの絶景でした。
その後は海沿いをポタったり、夕焼けの時間になるまで海を眺めたりしながら過ごしました。
時間に縛られないライドのいいところは、何をしても自由ということ。何時頃にどこそこを通って食事は○○周辺で取る、とかガチガチに行程を立てているとそればっかりが気になって景色に集中できないし、何より個人的にストレスが溜まります。
私は行きたいところだけなんとなく決めておいて、走行ルートなどは当日走りながら考えるというスタイルにしています。
言い方を変えればいきあたりばったりなんだけど、こういう走り方が自分には合っているような気がする。
今回はそれに加えて、宿も当日電話をして確保する形式に変えてみました。今回の伊豆では合計3泊して、すべて予約ではなく当日見つけたところです。素泊まりならば意外に部屋が空いているしネットに載らないような穴場の宿もあるしで、これからはこうするのもいいかもなという感じ。
Part 2に続きます。
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