- Part 1:伊勢志摩ライド編
- Part 2:廃校宿泊&伊勢観光編
今回のライドに至る経緯はかなり長くて、簡単に言うと突然廃校に泊まりたいという思いが浮上したので行ってきた。つまりそういうことです。
突然「○○をしたくなる」という経験は誰にでもあって、何が要因なのかさっぱりわからないのに頭の中に一瞬浮かんでは消えるような案の一つ。
全国には廃校となった学校をリノベーションして宿泊施設にしている場所が結構あり、自転車で現地まで走ってそこに泊まるということは一度やってみたいと思ってました。
そもそものきっかけは「自転車でテント泊がしたい」という話が持ち上がったのが最初です。最初に考えてたのは廃校でテント泊をするというものでしたが、テント泊可能な廃校はなかなか見つからなかったため、
- 廃校に宿泊できる施設
- 単純にテント泊できる場所(廃校に限定しない)
の2つから選ぶことにしました。
出発は伊勢から
今回の出発場所は、三重県の伊勢市。
早朝に車を走らせ、岐阜から三重県までやってきました。片道200km程度の運転ならだいぶ慣れてきた気がします。
伊勢市と言えば、なんといっても伊勢神宮が有名なところです。集合場所である伊勢市駅の真正面がいわゆる外宮にあたるので、観光客もかなり多い。
伊勢を出発して宿まで行く行程を走る道中では、せっかくなので展望が綺麗なパールロードを走って向かうことになりました。
パールロードとは鳥羽と志摩を結ぶ全長23.8kmのドライブウェイのことで、リアス式海岸を縫うように走っているため、とにかく風景が美しいことが特徴です。
パールロードを走る前に、ちょっと寄り道。
まずは国道42号を道なりに進み、有名な観光地である夫婦岩に到着しました。
この時点でかなり海は時化ており、つまり今日は風が強いということを予感させるスタートとなりました。
パールロードはアップダウンが非常に多いので、これに強風が加わるとなるとライドが厳しいものになるかもしれん。
今回の行程は総じて海沿いを走ることになる中で、道と海が近いという点では鳥羽あたりの道がベストでした。
さっきの時化具合は何だったの感で波が穏やかで走りやすく、どちらかというと坂道よりも平地のほうが多いので身体に優しいライドができます。
県道750号から県道128号に入ると、いよいよパールロードを走っていくことになります。
これはあと7kmでパールロードという標識なんですが、肝心の7km先には標識も何もなかったのでどこからが実際にパールロードなのか結局わからずじまいでした。
他の二人も見てないらしいので本当に何もなかった説が濃厚。
海の何がいいって、この青さ。
海の青さはどの季節でも綺麗だと思います。それこそ夏でも秋でも、それぞれの季節に応じた美しさを見せてくれます。やはり海沿いを走るのが個人的に一番好きです。
生浦湾周辺の眺めがほんと素晴らしい。
目の前に大海原が広がっているのも圧倒されて良きものですが、所々にぽつぽつと島が点在しているのもなかなかエモいものがあります。港の風景がコンパクトにまとまっているというか、こういう風景の中を走っていくと感動します。
パールロードを走る
さきほどの生浦湾を過ぎたあたりから徐々に坂がきつくなってきます。上り坂ばかりというよりは下り坂も多いのが厄介で、下ったと思ったらまた次の上りが始まるので結構心を折られます。
自分が行くところは大抵アップダウンがきついとこばっかりな気がしていて、よく考えてみたら景色が良い場所はほとんどが高台にある。上らないと風景を堪能できない。
鳥羽展望台に到着しました。
ここはパールロードのほぼ中間地点に位置する展望台で、休憩はもちろんのこと、食事やおみやげもここでなんとかなります。
観光ツアーでも行程に組み込まれているらしく、観光バスがひっきりなしに訪れていました。
絶景!優勝!
この眺めを見ると、海岸線からの標高差を感じずにはいられない。空と海の境界があいまいになっているのがより美しい。
10月に入って秋も近づいてきた気がする中でこの日は適度に暑く、自転車で走っているとそよ風も吹いたりしてポタリングには絶好の環境でした。展望台でのんびりしていると風が汗を冷やしていくのもGood。
自分のウォーターボトルの色はライドごとにそのときの気分で決めてます。
今回のように海が多い場所に行く際は、逆に映えるようにピンク色のものにしてます。案の定いい感じにアクセントになってる気がする。
鳥羽展望台から志摩への道は下り基調でした。もちろん上りはあるものの、下りが多いのである程度はスピードを維持したまま走ることができました。
この標識があるのは県道128号と県道16号が交わる交差点で、ここが実質パールロードの終点みたいです。
激しかったアップダウンも一段落して安心する一行。
橋の上から眺める海もまた乙なものでした。両サイドに陸があって、しかもその間隔が狭いので不思議な風景になってます。
昼食
パールロードを走り終えたあたりで時間はちょうどお昼過ぎ。
タイミングがいいので近くの飲食店で食事をとることにしました。
やってきたのは、鵜方駅近くにあるつぼ亭という洋食屋さんです。
今回の走行ルート近くにあったのでアクセスは比較的ラクでした。昼食のために賢島方面に行くという案もありましたが、向こうは近くに飲食店が少ないみたいなので、このあたりで探しました。
地元の方がメインの客層というお店で、しかも場所も奥まったところにあるので穴場という雰囲気が漂っています。
まず驚いたのが、メニューが非常に多いということ。肉料理や魚料理まで一通り揃ってます。
今回は「キスの梅肉フライ(¥1,000)」を注文。
ボリュームも必要十分だし、できたてなので熱々で非常に美味しい。ご飯はおかわり自由。店員さんも優しい。値段も安い。…こういう店が近所にあったら絶対毎日通うよなと思えるほど素敵なお店でした。
ロードバイクで走って、お腹が空いたので適当に探したお店で昼食を食べる。気楽にこういうことができるので自転車旅はやめられない。
宿へ
目指す宿までは残り30km程度なので、別段急ぐことはありません。
パールロードまでは交通量がそこそこあってちょっと怖かったけど、ここから先も意外に車が多かった。
今思うと尾鷲方面から伊勢志摩を走る車は大抵この道を通ることになるので、交通量が多いのも納得。一度和歌山と三重の海沿いをひたすら走ることもやってみたいと思いました。
ライド中にふと遭遇した道や、この道はどこにつながっているんだろう?と感じた場所などは次回また訪問して走りたくなります。こういう機会が結構多いというか、あらゆるものが気になってしまう性格。まあ気になるんだから仕方ない。
左手に海?湾?を眺めながら走ります。
こういうこじんまりとした空間が自分の中でかなり好きです。やっぱり島が多いのが主な原因なのかな。おそらくですが、海と島がセットになっているからだと思います。
ずっと瀬戸内海の近くで生活していたからなのか、島がある風景は心が落ち着きますな…。
段々と時間も過ぎ去り、地図を確認しながらライドを続けます。
こういうときにナビ機能があるサイコンがあると便利なのかもしれません。一時期Garmin Edge530を衝動買いしそうになったときがありましたが、物欲に負けるのはアレなので踏みとどまりました。サイコン機能だけなら今使ってるSuper GPSで必要十分だし。
自分の場合は時間と戦いながら走る行程には絶対にしないので、道がわからなくなったら立ち止まってiPhoneを見ます。たぶんこれからもそうすると思います。
今日の宿に到着。
海沿いの下り坂を走って、カーブを曲がったらこの風景だったのでいきなり感が強い。
今日はこの廃校に宿泊するということで、宿に向かってる最中もワクワクが止まりませんでした。
実物を目の前にしたことでそれが極地に達したという感じ。次回、Part 2に続きます。
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