ライド時に一眼レフボディとレンズを破損しました。修理から補償金振込みまでの流れを備忘録を兼ねて書くことにします。
【故障日:2020年5月24日】
背景
はい。タイトルのとおりです。
やらかしました。
ロードバイクに乗るときは100%一眼レフを担いで走るスタイルをもう2年ほど続けており、「いつかはこういうことが起きるだろうな」と危惧していたことがついに起きました。
発端は神岡ポタまで遡ります。
要はライド中に横転してしまい、その際に一眼レフが落下したわけですね。で破損したと。1年ロードバイクに乗ってて横転するのか(笑)って話なんですが、乗り方については危機管理が足りなかったと思っています。愛車が無傷だったのがせめてもの救い。
なお、破損したものは以下のとおりです。
- 一眼レフボディ Nikon D750
- レンズ TAMRON 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD
例えば、ライド時の写真はスマホやコンデジで撮影するスタイルならばパンツのポケットやサコッシュ、サドルバッグなどにカメラを入れることができ、万が一自転車が横転した場合でも(カメラが)助かる可能性は高いと言えます。しかし、せっかくのライドならば高画質かつ「一眼レフでしか撮れない写真」を撮りたいと私は思っており、ライド時の写真は全て一眼レフで撮っています。
ライド時に一眼レフを携行する以上、たすき掛けをする以外に実質方法がないのでいつもそうしてました。そうなると今回のように何かあったときにカメラが壊れる危険性がスマホなどに比べて格段に上がるのが分かりますよね?
何しろ全体がむき出しになっているわけなので、衝撃から守ってくれるものがありません。
ここからが本題です。
カメラが破損したらメーカーに送って修理してもらうことになりますが、その修理代が結構高いです。場合にもよりますが新しいものを買ったほうが安くつくくらい、落下したボディやレンズの修理代は高いです(定価15万円のレンズの修理代が10万円とかかかる場合もあります)。落下に伴う破損で、他の不具合に比べると交換する必要がある部品が多くなるので当然といえば当然なわけですが…。
で、上に述べたような""危険""なスタイルでライドを続ける以上、この高い修理費に対して何かしらの対策をする必要があります。
それが携行品損害補償と呼ばれる保険。
結論から言うと、この携行品損害補償が今回の事故時にめちゃくちゃ役に立ってくれたので、同じようなスタイルを取られている方に参考になればと思います。
携行品損害補償って何?
携行品損害補償とは、簡単に言うと高額なカメラが盗難に遭ってしまったり、紛失・故障してしまった際に補償を受けることができるという保険です。
携行品損害補償で補償される「携行品」は、具体的にバッグやカメラ、時計や衣類、そして宿泊券や旅行券などとなります。居住する住宅内に置いてある間は、携行されてなく、補償の対象となりませんが、旅行先に持っていくと携行品となります。なので補償を受けられるのは出先に限られるというわけなので、ここだけ注意する必要があります。(当然ながら補償内容によります)
アウトドア好きの方にとってカメラを扱う場所というのは屋外になるわけですから、落下や水没といったトラブルは意外と多いもの。
出先で「カメラが壊れた」ときにまず確認するのがメーカー保証です。なにか特別なことをしなくても大抵のカメラメーカーは製品保証サービスを提供しています。購入から1年、追加金を払えば3年とかね。
ここで問題になるのが、(具体的な保証内容はお手持ちの保証書などで確認してもらうとして)だいたいの場合がメーカー保証=初期不良や自然故障に対する保証です。つまり今回のような事故や落下、水濡れ、地震、火災などで不具合が起きた場合は、保証の対象にならず有料です。もっとも、普通に使っていたのに問題が発生したときはメーカー保証で無償修理してもらえますが。
※カメラのメーカー保証で優秀なのがソニーのワイド保証です。有料のオプションではありますが、長期ワイド保証に加入すれば、破損、水ぬれ、火災など、偶然な事故の際にも無料で修理が受けられるようになります。
自分の場合はボディ、レンズともにネット店で買っていたため、店舗補償を加味しても保証期間は一年間、保証内容は自然故障のみに限るというのが現実でした。従って普通なら修理代は全額自己負担になるのが一般的なところ、携行品損害補償に加入していれば補償を受けることができますから、無料もしくは少ない金額で同じカメラを手にすることができるのです。
スケジュール
具体的な作業内容に入る前に、今回の補償に関する日程を下記にまとめました。
- 5/24:出先で一眼レフボディ及びレンズが故障。保険会社に連絡。ニコンピックアップサービスの申し込み(見積書受領)。
- 5/25:レンズを修理センターに送付。保険会社に補償内容について詳細確認。
- 5/27:ニコンピックアップサービスでボディを修理センターに送付。保険会社の補償申込書が届く。
- 5/29:レンズの見積書受領。
- 6/2:保険会社の補償申込書送付。
- 6/4:修理完了したレンズ受領。
- 6/9:修理完了したボディ受領。
- 6/11:補償料金振込確認。
最短で行動したおかげもあり、故障から約3週間で補償金の振込みまで終わらせることができています。
修理
補償を受けるにしろ受けないにしろ、どっちみち故障した物品の修理は必要なので早速修理に出しました。
ボディ Nikon D750
ニコンの修理センターに送付する方法は2つあって、一つは自分で送付する方法、もう一つはニコンピックアップサービスを使う方法です。後者の料金は発送・返送の往復で全国一律1,870円(税込)。
今回はニコンピックアップサービスを使用してみました。
これは修理品梱包用資材のお届けから修理完了品の返送までをセットにしたサービスとなっており、精密機器専用の梱包資材が送られてくるので自分でダンボールなどを用意する必要がなく、さらに梱包も至って簡単でした。
何から何まで揃っているので、本当に故障した品のみ用意してれば済むのがいいですね。
梱包資材(ダンボール等)のサイズは発送するものに応じてM、L、LLの3種類から選ぶことができます。
また、インターネットから申し込む場合は故障の種類を指定することで修理代が計算できるようになっており、この金額がそのまま見積額になるようです。
レンズ TAMRON 28-300mm F/3.5-6.3
タムロンの場合は特に申し込みが不要で、修理申込書を同封してそのまま送付すればいいとのことでしたが、タムロン・レンズライフ・メンバーズに登録してからネットで申し込むと修理代が10%割引になるとのことだったので登録してから送付しました。
また、メーカーHPに修理代の目安が一覧になっているので参考になりました。
いずれにしても、故障してからメーカーへ送付するのは早ければ早いほうがいいのでさっさと送るに限ります。あと、実店舗で購入した場合は店舗経由で修理店に送られるようですが、ちゃんとした教育を受けていない修理店に送られたりすることもあるようなのでメーカーに直送するのが一番の最短経路じゃないかなと思います。
携行品損害補償申込み
私の加入している携行品損害補償は、三井住友のポケット保険というものです。
私が今現在メインで使っているクレジットカードが三井住友なので、その関係もあってこれを選びました。もちろん携行品損害補償は世の中に星の数ほどあるので、自分にあったものを吟味して選べばいいと思います。
ポケット保険は自分に必要な補償と補償額を自由に選んで、必要最小限の範囲で契約が行えます。私の場合は下記の内容で申し込みました。
合計で月額390円です。
一番下の傷害入院・通院(と傷害死亡・後遺障害)は基本トレイに入っているため必ず契約する必要がありますが、自分はこれらについては他の保険でカバーしているので一番低い金額に設定しています。
肝心なのはオプションとして選べる携行品損害補償。
ポケット保険の場合は一回の契約(1年)で30万円まで選ぶことができ、つまり1年に30万円までの補償を受けることが可能です。ただし、1回の事故につき5,000円または損害額の10%に相当する額のうち、いずれか高い額を自己負担とするという契約内容になっており、つまりカメラの修理金額等が5万円以上の場合は、結果的に修理費用が1/10で済む計算になります。
で、ここからが本番。
まずは故障したその日にコールセンターに電話して状況を伝え、そもそも補償が受けられるのかを確認しました。
→結果はYES。問題なく補償を受けられるとのこと。ヽ(゚∀゚)ノ
送付されてきた申込書に記入するにあたって、必要となるものが2つありました。
- 故障したモノの写真
- 修理金額等の見積書
どちらも当然といえば当然ですね。ただし、前者に限れば故障品をメーカーに送る前に写真を撮っておく必要があるのでそこだけ気をつけました。
そしてこんな風に写真を貼っつけて、メーカーの修理金額見積書を同封して三井住友に送付しました。
昨今では見積書をメーカーからメールで送ってくる事が多く、自分も紙でやり取りするのは面倒なのでそのように設定してます。その場合はメールを印刷して同封すればいいようです。
補償金振込み
ここから先は特にやることもありません。
まずは、修理に出したボディとレンズが無事に帰ってきました。
ちなみに、それぞれの修理内容は下記の通りです。
- ボディ:(ミラー駆動、絞り制御系)駆動基板作動不具合のため、ミラー部を調整いたしました。作業上、外観ゴムを交換いたしました。ファームウェアのバージョンアップをいたしました。その他ショック・落下の影響について各部精度・作動点検をいたしましたが、現在のところ特に不具合は認められませんでした。
- レンズ:落下によるAF作動不具合・ズーム作動不具合及びレンズ内汚れを確認しましたので、分解のうえ、不具合部品を交換し、各部点検・調整およびレンズ内清掃いたしました。
どちらも外観を見ただけだと故障内容がよくわからなかったものの、やはりメーカーの点検は素晴らしいです。この後動作確認をしてみたところ、当然ですが特に問題なし。
これで機材を故障前の状態に戻すことができました。
そして申込書を送付してから約一週間強経過した6/11に、自己負担額を除いた補償金が無事に振込まれました。修理金額の合計が約8万円で、振込額は約7万円。自己負担額はおよそ1万円でした。
これにて修理に関する手続きは無事に終了。
まとめ 万が一が起こることを前提にしよう
一眼レフやミラーレスの性能は凄まじい勢いで年々向上しており、きれいな写真を撮りたい場合に外出先に持っていく人も多いと思います。せっかくの旅を楽しんでいるときに大事なカメラやレンズが破損してしまうと精神的にも参ってしまうし、金銭的にも大きな影響があります。
そんなとき、携行品損害補償などのような破損に対する補償に加入していれば自己負担額を大幅に抑えることができます。自分も今回加入していて本当に助かったと思ったし、もしもの時を考えて予め行動しておく大事さを再認識できました。
結論を言うと、どのような形でもいいから何かしらの補償を受けられるようにしておくのがいいよということ。悲しい思いをしなくて済むように補償に入っておきましょう。
おわり。