今回は、Googlemapをふと眺めていて気になった道を走ってきました。
岐阜県は非常に面積が広く、高山とか白川郷とか思いっきり北の方に行こうとすると色々と大変なので、自分が今住んでいる場所を考えると気軽に走るコースとしては南の方に集中すると思います。
ざっと挙げると岐阜市、本巣市、山県市、関市、美濃市、郡上市、下呂市、美濃加茂市、土岐市、可児市、恵那市、中津川市など。列挙してみて気づいたけどこれだけも十分すぎるほど広いので、正直に言うと走る場所には全く困りません。
岐阜県道200号:神崎高富線
山県市の北部には国道418号が東西に走っており、地元の方曰くそこを走るだけでもエモい風景を楽しめるとのことですが、そこからさらに北部に伸びる県道200号線、通称「神崎高富線」。
これの北端、なんか行き止まりっぽくない?
道はどこにでも繋がっているというイメージが先行しているので、逆にどこにも繋がっていない端っこを見つけてしまったからには行ってみるしかない。
県道200号線までのアプローチには、前回の第2回とほぼ同じ道を使いました。
山県市の道は主要な国道から一本入るだけで人通りが皆無になるのがいい。何も気にせずに走ることができる。ちょっと心配になるのが水とかの補給だけど、今回のように4月で往復100kmくらいならそこまでという感じ。
国道418号との交点から県道200号線に入ります。
ここからはひたすらに神崎川の上流に向かって川沿いを走っていくことになるものの、そこまでアップダウンはなく至って走りやすい道が続く。
まず最初に遭遇したのは瀬見峡モノレール跡という廃墟。なんでもここには昔瀬見峡温泉という温泉があり、このモノレールも一緒に営業していたそうです。100mほど上ったところにある展望台まで上って折り返すみたい。
このちょうど前あたりに「瀬見峡温泉」と書かれた大きな看板があるので、てっきり普通に温泉があるのかと思ってました。
廃墟をあとにして、どんどん上流側に上っていく。
基本的に左右は奥深い山、道のすぐ近くに神崎川、たまに民家、だいたいこんな感じ。
息を吸い込むたびに新鮮な空気が肺の中に入っていく。空気にもちろん味はないけど、ここ周辺の空気は明らかに美味い。と同時に今まで日常の生活で溜まっていたストレスが霧散して消えていくような開放感。
やっぱり自然に触れながら自転車を走らせるのは最高に気持ちがいい。
あと、なんと言っても神崎川の水の美しさが半端ない。
豊富な水量に加え、抜群の透明度を誇っているのでそこに佇んでいるだけで吸い込まれそうになる。
感覚が集中していくのが自分でも分かるし、自然と一体になるようなライドがこんなにも簡単にできていることにまず驚く。走っていても停まっていても、聞こえてくるのは水音だけという環境ってとても素敵。
上流側に走るにつれて民家の数は徐々に減っていき、「ごろごろの滝」手前にある一軒家を過ぎるとあとは無人。すでに何kmか前に携帯も圏外になって久しいので、あとは気ままに走っていきます。
道幅は車一台分しかないことに加え、木の枝とか落石とか色々ありますが舗装されているので25cでも問題なく走れます。
そして、ここが県道200号線の終点。
ぷっつりと舗装路は終わり、ここから先は完全なダートになるようです。右奥の広場は北山小中学校の仲越分校の跡地だそうで、ここにかつて学校が建っていたという事実に耳を疑いました。どうやって通学していたのか…と思ったら少し手前の上の方に仲越という集落があり、夏季の間だけ住民がこの地に戻って来て生活されているそうです。
ちなみに、左の林道を上っていくと日永岳という山への登山道へつながるみたいです。
一瞬とんでもない秘境に来てしまったと思ったものの、立地的に岐阜県にはここみたいな高齢化が極まったような集落が多いんだろうなと思ったりしました。基本的に山ばっかりだし、街の方へ出るにはすごく時間がかかります。
年月が経っても変わってないのは神崎川の流れだけ。
県道200号線の終点から引き返す途中、ふと神社を見つけたので立ち寄ってみた。
山奥の神社にも関わらず手入れは行き届いており、人の生活感を感じずにはいられない。全く人がいなかったらこんな風にのんびりすることもできないくらい荒れ果ててしまうわけで、人がいないルートを走ってるといっても、やはりここは地元の方の存在をはっきりと意識できるような場所だ。
水音を聞きながらだと無限に集中できる。
集中してなにか作業するわけではもちろんないんだけど、考え事をしたりするにはこれ以上の環境はありません。道から川にも比較的簡単にアクセスできることもあって、ちょっと自転車を停めて足だけ川につけたりしてみた。
今回は、そんな感じのゆるいライドでした。
おしまい。
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