時系列的には、午前中ロードバイクで西海半島の外泊集落を訪問した後になります。
天気的にはしばらく快晴が続く予報になっているものの、明日の快晴は今日の快晴とはまた異なっているかもしれない。何より季節は夏なので天気が急変する可能性もあるし、天気がいいうちに行っておきたいところは行っておくというのが自分のスタイル。
そこで愛媛県から隣の高知県に移動して、西海半島の東側にある柏島に行ってきました。
透明な海を訪ねる
柏島は高知県大月町にある島で、大月半島の先端から橋で繋がっています。
大堂山方面からやってきた場合、陸続きになっている向こうにこじんまりとした島が見えてくるのが印象的でした。
そのまま順当に下っていくと柏島に到着。
道なりに通っている比較的新しい橋が新柏島大橋(1993年竣工)で、向こうに見えている背の低い橋が柏島橋(1967年竣工)です。新柏島大橋の上から見て左手が柏島橋や遊泳スポット、民宿などがある柏島の人気エリア(ビーチ)で、右手にはそのまま柏島が見えます。柏島にも民宿は多くあるようなので、なんならここで一泊するのもいいかもしれません。
広さ的にはそれほど大きくなく、そもそも柏島の半分以上が山になっているので回れる範囲としては限られてました。
そのコンパクトさの割に訪れる人はかなり多く、柏島観光情報発信センター近くの有料駐車場(ここしかないっぽいです)にはたくさんの車が並んでいました。
なぜかというと、柏島の海はとんでもなく美しいことで有名だから。
特にビーチになっている柏島と大月半島との間は海というよりは川のような浅瀬になっていて、その浅瀬+透明度抜群の海が合わさることによって独特の美しさを生んでいるみたいでした。外泊周辺で見た青い海とはまた違った、緑がかった碧い海。
浅瀬によってそれほど深くなく特に危ないような地形ではないため、家族連れの海水浴客やシュノーケルをする人で賑わってました。
自家用車やバイクの場合はさっきの柏島観光情報発信センターに車を止め、徒歩で新柏島大橋の袂まで来てから泳いだりするような形になる。一方でロードバイクの場合は、そこから伸びている柏島橋をそのまま渡ることが可能です。
この柏島橋は徒歩や自転車は問題なく通れるんですが、車については橋の向こうにある民宿をの宿泊者に限られているみたいです。到着時はちょうど橋の袂で道路工事やってたし、ここに乗っている乗り物のままアクセスできるというのはロードバイクの利点の一つ。
柏島橋の向こう側にはちょっとした港があって、ここには漁船が停泊してました。
ここでの景色がまた凄くて、水が透明過ぎるあまりに漁船が浮いて見えるんです。いや元々漁船は水の上に浮いているんだけど、まるで水がないかのように宙に浮いている。浮いているどころか海底も普通に目視できるレベルだし、そこを泳いでいる魚も一目瞭然です。なんだここは…。
時間は昼を通り過ぎて夕方に差し掛かろうとしているところ、それでもこれだけ透明に見えるのは驚くしかない。太陽の当たり方なんかを考慮するとなかなかこうは見えないんじゃないか。
そんな魅力的な柏島の風景。
特におすすめなのが新柏島大橋や柏島橋の「橋の上」からの景色で、海面までの距離もそれほどなく上から俯瞰するような視界になるので海の様子がよく見えます。
あんまり見すぎると海水浴客をガン見することになっちゃうけど、それでもここからの眺めは素晴らしい。
ふと時間を忘れて、ここで何も考えずにしばらく過ごしていたい。意図しなくても、自然とそんな気持ちになっていた。
柏島を散策
せっかく柏島を訪れたのに、人気エリアであるビーチ周辺だけ見て終わりというのはあまりにも味気ない。
そのままロードバイクを走らせ、柏島内の集落を散策してみることにしました。
柏島の町並みは「漁村」を体現したかのような海一色で、道端に海藻?が干されていたり、家の軒先にはダイビング用の機材が置かれていたりと見ごたえがありました。
町並みそのものは格子状に道が走っていて非常にわかりやすい構造をしており、家と家との間の狭い道路を車が通っていくのがなんか印象的。ビーチ周辺の比較的賑やかな雰囲気はこちらにはなく、いたって平穏な海の町という感じがします。
そんな町並みの中を歩いていく中で立ち寄ったのは、「きみ」という名前の料理屋さん。
下調べは当然やってなくて、そもそも柏島に飲食店があることすら知らなかったけど、「お食事処」という文字を発見したのなら飛びつかざるをえない。昼食は外泊で食べたカレーのみだったし、そこからは間があいているので何かしら食べておきたかった。
奥で作業されていたお婆さんに伺ったところ、店の前の張り紙にも書いてますが提供できるのはかき氷とところてんだけのようです。他にはお好み焼きとかの販売もあったらしいものの、今では体力的な問題からやってないとのこと。
というわけで、そのところてんを注文しました。
このところてんがまた絶品でね…。
柏島で採れた天草(ところてんの材料)を何度も天日干しして乾燥させ、その後大釜で煮るという手間をかけて出来上がるのが「きみ」のところてん。その手間の分だけ美味しさが何倍にもなっており、酸っぱくないつゆと一緒にいただくとあっさりしていて冗談抜きに何杯でも食べられるレベル。大葉やしょうが、ごまといった薬味もいいアクセントになってます。
お婆さんの名前はきみさんといって、名前がそのまま店名になったパターン。そのきみさんのお話も面白くて、柏島のこととか今日の行程のこととか、ところてんを頂きながら楽しい時間を過ごせました。
というかこのお店、後で調べるとめちゃくちゃ有名店でした。
「柏島に行ったら必ずきみのところてんを食べろ」とまで言われているほどで、その美味しさを味わった身からすると納得。夏にぴったりなのでぜひ食べてみてください。
当初は単に透明度がすごい海を見に来ただけだと思っていたのに、気がつけば景色だけでなく、柏島における生活の一部を垣間見れたような気がする。その上、予想外に美味しいところてんをいただくことができ、さらに現地の方ならではのお話も聞くことができた。
旅をしていく中で人々の温かさに触れる機会は多く、その度に心が豊かになっていくのが実感できる。目的は済んだので次の場所へというような行程ではなく、あくまで散策が主体である自分の趣向というか主義はやはり自分に合っていると感じています。
普通なら訪れないようなところを歩き、たまに店に立ち寄ったりもしてみる。そういう時間の過ごし方が私は一番好き。
柏島では、そんなことを改めて感じたりもできました。
天気がいい日には絶好の海水浴日和になるだろうし、美しい海で夏を過ごしたいという場合には柏島は心からおすすめできると思います。
おしまい。
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