- Part 1:南伊豆~西伊豆
- Part 2:西伊豆スカイライン~内浦
知らない天井だ。
今日は西伊豆スカイラインを走ることになります。天気予報は晴れ。これはもう優勝できる予感しかない。
西伊豆の空を走る
お世話になった宿を出発し、西伊豆スカイラインへの道を上っていきます。
西伊豆スカイラインは、伊豆市の戸田峠から達磨山・伽藍山を通り土肥峠(船原峠)を結ぶ西伊豆の稜線上を走る延長約11kmの道です。今回は富士山を眺めながら走りたいので南側から北側に向けて走っていくことになります。
なので峠としてのスタート地点は土肥峠になる…と思わせておいてからの仁科峠。
実は土肥峠のさらに南側にも稜線そのものは続いていて、ホントの稜線の始まりがこの仁科峠でした。せっかくなので西伊豆の稜線を余すところなく堪能したいし、ここかる上り始めるのがベスト。
堂ヶ島から仁科峠までは平均斜度8%くらいの上り。
雰囲気的には山梨の本栖みちを思い出すような道で、交通量は皆無といっていいくらい車が通りません。道幅は狭いのでカーブで対向車に注意するくらいで、あとは特に考えることなく上っていく。
基本的に森の中を走っていくので、展望といえばたまに木々の間から下界を眺めるくらいです。その分これから先の眺めが期待できるという感じ。
今は青空を眺めるまでの助走区間的な道が20kmくらい続きます。
視界が一気に開け、目の前には青空が広がる。
いつの間にか森を抜け、最初の峠である仁科峠(897m)に到着してました。
海抜0mからのヒルクライムはここにきて一段落したということで、ここから先は体感的にかなり楽になります。
仁科峠から土肥峠まではあっという間。
アップダウンは多いものの、下り坂で加速がついているので上りでもそこまで体力を消耗せずに走ることができます。何より今までの幅が狭い道路とは打って変わって道が非常に走りやすい。黄金岬方面から仁科峠に接続してきた道によって少しは交通量が増えましたが、それでも自転車専用道路と錯覚するほど快適です。
見晴らしが格段に良くなるのは、土肥峠を超えて西伊豆スカイラインに入ってから。
今までは走行ルートの周りにそびえ立っていた高い山々がいつの間にか遥か後方に移り、目の前には空しか映りません。
この景色の落差がいい。溜めに溜めておいてからの一面の青空。今までのヒルクライムが報われたような喜びが降ってきます。
小土肥駐車場を越え、古稀山の近くを走行すると達磨山への登山口があります。西伊豆スカイライン上にはこういう「ちょっとした登山道」が各所にあり、距離も短いので気軽にお手軽登山が楽しめるというわけ。
達磨山登山道をちょっと振り返ってみた風景。こうしてみると、本当に山の稜線沿いに道が走っているのが実感できる。
西伊豆スカイラインは適度なアップダウンがあるので、道のり全体を俯瞰して見ることができるというのも特徴の一つ。ただ山の上の方を走るだけだと眼下の風景だけしか見えないけど、こんな風に今まで走ってきた道、これから走ることになる道が見えるというのはとても良い。
そういう意味では、感覚としては登山の縦走に近いかもしれません。
おっ。
おおーーーー!!!
これが見たかった!
快晴の中、遥か向こうに見える富士山の美しさとがもう感無量すぎる。
正月ということも相まって最高に縁起がいいな…としみじみ思い、今年一年は最高の年になると確信できました。
達磨山(981.8m)に無事登頂成功です。
ここだけ切り取るととても自転車で来たとは思えん。登山装備でハイキングに来ている人も多く、色々お話ができました。
このWINDING ROAD感が過去最高にぶっ飛んでいる。
ほどよいカーブの先に見える駿河湾。そして富士山。
まるで空の上を走っているかのような一体感を感じながら自転車を進めていく気持ちよさは、これはぜひとも味わってほしい。
個人的に一番好きな角度がこれ。
北側の達磨山登山道の先にあるカーブ。この曲がり具合がうまく言い表せないけどいい。曲がり角の向こうに何が待っているんだろう?と思いながら走るのが好きだったりする中で、すでに見えているものが走っていくにつれて近づいてくるというのは新体験かもしれない。
やっぱり富士山の存在感は大きかった。
さっきのカーブのところからは戸田の町並みも一望できます。
ここ周辺だと一番高度感を感じることができるポイントだと思うので、ここで景色を眺めながら休憩していました。
ちなみにここ、アクサダイレクトが2015年3月に放映開始したテレビCMで、出演していた堤真一さんが自動車事故に遭った場所、通称アクサダイレクトコーナーという名所になっています。
GoogleMapにも何故か登録されているので、ここで「誰かー!!!」ってやってみるのも面白いかも。カーブとしてはかなり緩やかなので、ここで事故るのは正直謎です。
あとは道なりに進めば、西伊豆スカイラインの北端である戸田峠に着きます。ここ戸田峠にある駐車場はかなり広いので、車載で行く場合はここに停めるのも一つの案だと思います。
戸田峠からは東に下れば修善寺に戻ることができるけど、この日は気分が高揚していたこともあってもう少し走りたい。
そんなわけで、県道127号を直進して内浦方面に向かうことにしました。
戸田峠から海沿いまでは県道127号を進めばOKで、海沿いまで下ってしまえばもう道は平坦です。
ただし下りは斜度12%くらいあって、さらにカーブがえぐいほど急でした。交通量も比較的多め。
さっきは標高約1,000mから見た富士山を、今は標高0mから眺めている不思議。
海と空の間に見える富士山はその色に影響されてひたすら青く映り、頂上付近の積雪がよいアクセントになっています。
その後は景色的にも道路的にも平和なひとときを過ごしました。
本当にこのあたりは道が平坦で、沼津~内浦~大瀬崎周辺までは毎日ポタりに来たいくらい風景も素晴らしい。いつの季節に訪れても満足できそうな雰囲気でした。
池と干物で打ち上げ
その後は無事に修善寺まで自走して車を回収。
今回の旅の目的はもう一つあって、それは日本酒を飲みながら干物を食べるということ。
もはやおなじみとなった伊東・広井酒店さんで販売されている「池」を飲みながら、万宝商店さんで干物を食べるということを前から一度やってみたかった。
どちらもゆるキャン△に登場した食事?ということで、その相性の良さは抜群。
万宝商店さんは実はロードバイク乗りの方で、今回の西伊豆ライドについて話がはずみました。
やはり現地の方の情報は何にも代えがたいほど貴重だし、そんな方と色々お話できるのはとても幸せなこと。今後も積極的にライド先の方との交流を深めていきたいと思います。
万宝商店さんは購入した干物をその場で焼いて食べることができます。
さらにビールや日本酒なども店内で販売しているので必然的に飲酒コースになってしまうという素敵なお店。さらに酒類については持ち込みが可能で、今回のように池を持ち込んでちびちびやるという体験もできます。おすすめ。
今回の伊豆ライドはこんな感じで、アフターまで含めてとても満足度の高いものでした。
ライドだけでなく食事も満足できるように個人的に色々考えた結果でしたが、これほどうまくハマってくれるとは完全に予想外。
最後は伊東にあるいなば肉店さんにご挨拶し、肉を食べに食べて帰宅の途に就きました。
今度は伊豆大島でキャンプライドをしたいと考えているので、そのときはいなば肉店さんで肉を調達しにお世話になるかもしれません。
今回挙げた3つのお店は、どれも食事やお酒が購入できる大変頼りになるところばかりです。それも一度味わったらリピーターになること間違いなしの絶品。伊豆でキャンプやライドをする際には、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
おわりに
正月にゆっくりするという手もあったけど、天気がいいとなればやはり外出するほうが良い。
そう信じて決行した今回のライドは、天気だけでなく最初から最後まで伊豆を満喫できたと思います。伊豆は一年中魅力的な場所なので、今後は海水浴とかとセットで楽しむのもいいかなと思ってます。
おしまい。
コメント