【中房温泉~燕岳~大天井岳】北アルプス 表銀座を縦走してきた Part 1/2

夏だ!夏山シーズンだ!

ということで夏山一発目はどこの山に行こうかな?と思っていたところ、フォロワーさんと登山に行こうという話が持ち上がりました。色々話し合いながら登山計画を立てていき、最終的に決まったのが表銀座

表銀座とは長野県安曇野市にある中房温泉をスタートとし、燕岳~大天井岳を経て槍ヶ岳に至る道。言わずとしれた北アルプスの超有名な縦走コースです。

では早速出発。

もくじ

装備

今回から登山スタイルをULに移行したこともあり、ザックを前まで使っていた「GREGORY バルトロ65」から「山と道 THREE」に変更しました。

これがめちゃくちゃ便利。

まず特筆すべきなのが軽さで、わずか686gしかありません。

THREEはヒップベルトで荷重を腰上部に引き寄せ、背中と腰に分散して背負うことを前提にしていますが腰の動きをガチガチに固定して荷重を支える仕組みにはなっていません。

ヒップベルトはあくまでザックの横移動を抑えるためのもので、自分は背中で荷重を支える感じで背負っています。これによって下半身が動きやすく、快適に歩くことができました。

個人的な感想としては、テント泊と自炊込みでもこれなら一週間くらいの縦走は余裕でできそうです。実際、今回の二泊三日の装備でもスペースにはまだ余裕がありました。自炊の内容をもう少し吟味すればかなり幅広い縦走に対応できると思います。

中房温泉に前泊

私が登山で最も大事だと考えるのが天候です。

雨の中歩くのは大変だし、可能な限り好天な日を狙って登りに行くのが登山の基本。なので、盆休み前の一週間くらいは天気予報と毎日にらめっこしてました。

自分が登山時に参考にしている天気予報サイトは下記のとおりです。

まあ登山やる人は大抵ここを見ると思います。特に上2つはかなり当たるので個人的におすすめ。

夏といえば台風ということで今年も盆休み直前になって台風が発生し、しかもその影響がかなり大きいということで大変でした。

具体的に言うと直前になって多少の日程変更を行い、さらにスタート地点を松山市内から中房温泉に切り替えるなど紆余曲折ありましたが、無事に8/10(土)に中房温泉集合ということでまとまりました。

中房温泉での宿泊は「個室」もしくは「相部屋」に分類でき、後者は多少安いです。

この日は我々二人が割り当てられた相部屋にもう一人が加わっただけで、つまり写真に写ってる部屋を三人で広々と使うことができました。部屋の広さ的には10人くらいで使うことを想定されてるっぽい感じでしたが、ラッキーです。

この日はゆっくり温泉に入ってまったりしたあとに就寝。

こんなに充実した登山前日は初めてかもしれないってくらいダラダラしてました。

急登をゆく

むくり。

眠気もとれない午前4時に中房温泉を出発。

縦走初日のこの日は大天井岳・大天荘まで歩くことになり、今回の行程中で一番ハードな日です。出発時間が早いに越したことはないのでこの時間に出発しました。

このコースを歩くのは数年ぶりなのでだいぶ忘れていたけど、ここ合戦尾根(燕岳)はブナ立尾根(烏帽子岳)や早月尾根(剱岳)と並び北アルプス3大急登に数えられるほどの急登です。

つまりキツいということ。

樹林帯をひたすら登っていくので、朝の涼しい時間帯にササッと抜けてしまうのが一番いいと思います。他の方の話によると、昼の時間帯に登ると発汗量がとんでもないことになるくらい暑いのだとか。

中間地点にある合戦小屋でしばらく休憩した後、急登のゴールにある燕岳に向けて再度出発です。

気がつくと雲の上まで登ってきていました。

遥か向こうに見える北岳を見て活力を取り戻しつつがんばります。

そして燕山荘前に到着。

急登を登り終えて疲れた…と休憩する前に、まずは燕岳まで登ってしまうことにしました。

燕岳登頂

燕山荘から燕岳までは往復1時間ほど。

遠目から見るとなだらかに登っているように見えるものの、実は結構きつい道です。

燕岳(2,763m)に無事登頂!

燕岳周辺からはの景色は圧巻の一言。天気の良さも相まって最高の気分です。

燕山荘まで戻ってきました。

まだ午前中だというのに、燕山荘のテン場はご覧の通り一杯になっています。燕山荘のテン場は狭いので、もし利用する場合はできる限り早めに到着して張る必要があります。

今回は盆休みということで、いつもよりさらに混雑していました。

大天井岳への稜線歩き

燕岳周辺からの景色を楽しんだところで、ここからは視界に槍ヶ岳を眺めながらの稜線歩きとなります。

表銀座の最大の特徴がこのどこからでも槍ヶ岳が見えるという点。目的地が常に見えるので精神的にも安心できるし、何より気分が高揚してきます。いいね。

今日は槍ヶ岳の手前の大天井岳まで向かうことになり、そこまでの道のりは常念山脈を尾根伝いに歩いていきます。今までのような急登もないので非常に楽。

なだらかに登ったり下ったりする道を歩くのは楽しい。

もちろん岩場を上り下りするのも非常に好きな一方で、それだと景色を楽しむ余裕があまりありません。こういう平和な縦走は久しぶりなので興奮しています。

しばらく稜線を歩いていくと、見えてきました。今日の目標地点である大天井岳です。

燕岳方面から来た場合は一度鞍部まで下り、そこから一気に大天荘まで上りが続きます。

実はこの縦走コース、私が登山を始めてから一番最初に歩いた道でして、そのときはこのあたりで高山病になりました。死にそうな気分で大天荘まで歩いた思い出が蘇ってきます…。

それからは高山病になったことはありませんが、高山病って山に通ってれば慣れるものなのか??

鞍部に到着。

見上げるほどに高い大天井岳への道のり。

大天井岳方面から下ってくる人も多く、各所ですれ違いが発生しました。

ふと燕岳方面を振り返ってみると、出ましたね。北アルプスおなじみの「長野側だけガスる」現象が。

これ以降は度々山頂付近がガスで隠れるなどし、登山道も見えにくくなったりしました。

大天荘に到着。お疲れさまでした。

目的地に着いたらまずやるのはテントを張ること。

ぼーっとしてると他の人がテントを張ってしまって良い場所がなくなってしまうので、休憩する前に張ってしまうのがおすすめです。

というわけで早速張りました。Six moon designsのLunar Soloです。

実は登山で使うのは初めてという代物。キャンプではすでに使っていたものの、登山のUL化を試みてからは今回初めて導入してみました。

ご覧の通り非常に風通しがいい構造になっているのに対し、それは裏を返せばつまり寒いということ。夏とはいえ標高3,000m級になるとかなり冷えるので、そこだけが心配でした。

結論から言うと全く問題なし。

シングルウォールなので多少は結露するけど気になるのは朝方くらいで、眠りに落ちるまでは無問題です。多少の不便さはあるものの、やはり重量がたったの710gという圧倒的なメリットがあります。

夏山なら必要十分以上かなという印象を受けました。

大天井岳登頂

テントを張って一段落したところで、大天井岳に登頂することにしました。

大天荘から大天井岳へはわずか10分ほど。サンダルで十分歩ける道なので助かります。

大天井岳(2,922m)へ登頂成功!

天気はかなりガスってきてはいたものの、時折ガスが晴れてくれるなど優しさを見せてくれたおかげもあって展望は良好でした。

燕岳からの稜線が時折見えたりするのもGood。

縦走は「来た道」「行く道」がはっきりと見えるのが良いですよね…。

明日登る槍ヶ岳を目に焼き付けつつ夕食にしました。

いつもどおりアルファ米+おかず(カレーとか)+スープという組み合わせです。これが非常に美味しい。なんだかんだで山で食べるものはどれも美味しく感じる。

Part 2に続きます▶【大天井岳~槍ヶ岳~新穂高温泉】ちょっと北アルプス 表銀座を縦走してきた Part 2/2 - TAMAISM


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