TAMAISM

旅の記録、宿泊先や行程とか

【国道311号】ロードバイクで三重の港町を巡ってきた

快晴の中、三重県の海沿いを中心に走ってきました。

【訪問日:2020年1月31日~2月1日】

今回の目的地は三重県です。

三重県といえば、以前エコー組と一緒に伊勢志摩を走って廃校に泊まったのが非常に想い出深いですが、そのときはライドの折り返し地点が南伊勢でした。今回の遠征は、そこからもう少し南下した場所には一体どんな景色が広がっているんだろうか、と気になったのがきっかけです。

道はどこまでも繋がっているので、わざわざ行程を計画してなくても、その都度ちょっとずつ足を伸ばしていけばいずれは気になるところを全部回れそう。

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電車で新宮駅まで輪行してスタートです。

え?いきなり新宮までワープしてから走るの?って話なんですが、実は今回の目的は1つではなくて、

  • 温泉に入ること
  • 三重の海沿いを走ること

の2つです。

当初は海沿いを走るだけだったんだけど、全国的に暖冬だった気候がこの日から一変し、気温がかなり低くなりました。そこで、遠征の前日に「やっぱり温泉も必要だよね」ということで行程に組み込みました。

冬に寒いなか走ってわざわざ温泉に入りにいくあたり、自分でもよくわからん行動してんな…と思います。

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新宮駅からは熊野川をひたすら上流側に向かって走ります。

熊野~新宮あたりは以前熊野古道を歩くときに何回か通ったことがあるのですが、そのときの移動手段は全部バスだったので、自転車で走るのは今回が初めてとなります。道としてはアップダウンもなく、非常に走りやすい。

熊野古道(+本宮大社)と熊野川は切っても切り離せないほど繋がりが強く、熊野古道を歩く登山的な意味でも個人的にとても印象深いです。奈良県から大峯奥駈道(山の中をひたすら歩くルートで有名)を4日間歩いて、最後に熊野川が見えたときの感動は忘れられない。

www.hongu.jp

熊野古道は中辺路や小辺路、大峯奥駈道など様々なルートがあって、登山や歩くのが好きという方には間違いなくおすすめできる道ですね。

もちろん正式な目的としては熊野詣、つまり参拝なわけですが、めちゃくちゃ縦走の難易度が高いというわけでもないので、むしろハイキング的な気分で行くのもいいと思います。本宮大社周辺に限れば散歩気分で歩けるコースもあるしね。

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とか考えてたら最初の目的地に着きました。熊野本宮大社のやや南に位置する「川湯温泉」と「湯の峰温泉」です。

川湯温泉はその名の通り河原に温泉が湧いており、湯の峰温泉はかの昔、古の人々が熊野詣の旅の途中にここで湯垢離を行い、聖地での禊ぎと旅の疲れを癒したとか。

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今回は湯の峰温泉に入ることにしました。

湯の峰温泉には大きく分けてつぼ湯・一般湯・薬湯の3種類の温泉があります。

このうち、つぼ湯は熊野詣の湯垢離場として世界遺産に登録されたほど有名な温泉で、これ目的に湯の峰温泉を訪れる人も少なくありません。つぼ湯は番号札制(最大30分)で、場合によっては数時間待たないと入れなかったりしますが、感想としては何かしらの疲れに効いてる感がとんでもないほど高いです。湯の温度が高いからなのか、入った途端から身体の隅々まで湯が浸透している感じ。

というわけで熊野古道を歩いて疲れた方もそうでない方も、ここ周辺の温泉でまったり一休みしてみては。

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まったりしすぎて若干眠くなった気分で、そのまま本宮大社にも参拝。

この時期は観光客もそこまで多くなく、混雑とは無縁で参拝できるのがいいですね。本宮大社も大斎原もじっくり見て回れました。

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個人的に、神社って無限にのんびりできる空間の一つだと思ってます。うまく言えないんだけど周りの音が気にならないくらい気持ちが静かになって、そのまま寝てしまいそうになるくらい。

人ぞれぞれに安心できる場所というのがあって、自分の場合は神社や寺がそれに相当します。前回の高山ライドの記事でもちらっと触れましたが、周囲の自然と一体になってる雰囲気がそうさせているのかもしれません。

いっぺん、神社を巡るライドを計画してみようかな。

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本宮大社に参拝も済ませたことだし、明日の沿岸ライドに備えて今日はもう休むだけ…。

ではなく。

今日はもう少し走ってフィニッシュといきたいところという気分だったので、少し寄り道をしてみました。

先程走ってきた熊野川沿いのR168は、実は途中で明日メインで走るルートであるR311に変わっており、これからそのR311を走って熊野市まで向かおうというわけ。

そもそもR311は尾鷲市から田辺市を結ぶルートであり、現在地周辺だと本宮大社をかすめるようにして西へ伸びています。このまま田辺へも行けるし、熊野市経由で尾鷲市にも行ける。そんなルートなんですね。

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R168とR311の境界付近は県境も多少複雑になっており、この看板を見たときに自分はいつの間に奈良を走ってたんだと混乱気味になりました。Googleマップで見るとわかりやすいですが、実はここも奈良県の一部だったんです。

ここでまた話が少し逸れるけれど、奈良県といえば本宮大社前のR168をそのまま北上していくと十津川村(温泉ですよ温泉!)を経て五條市に行くことが可能です。こっちはもう少し暖かくなって、山間部を普通に走れるくらいになったら行ってみたいかな。

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交通量皆無な道を走って到着したのは、日本一の棚田景観として知られている丸山千枚田

日本の棚田百選の一つに選ばれているくらい非常に有名な棚田です。

こちらも十津川と同じように、5月くらいにまた水が張った景色を楽しみに再訪したいところですが、この時期の訪問もかなりいいんじゃないかなと思います。

なんでかというと、全く人がいないからなんですよね。その分自分のペースで見て回ることができるし、周りの喧騒に巻き込まれることもない。

観光地って、やはり「見頃」な時期は観光客もとんでもなく多いじゃないですか。なので、平日に行ったり人が少ない時間帯を狙ったりするのも一つの案だったりしますが、あえて田園を冬に見に来るというのもいいと思うんですよね。

実際、こんなふうに景色を独り占めできてるわけだし。

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今は粛々と春を待つ季節ということで、のんびり待ちましょう。

三重の山間部は色々と走ってみたい場所が多いことだし、暖かくなるのが待ち遠しいです。

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その後はノンストップで熊野市まで走り、宿にチェックイン。

休憩もそこそこに、前回の高山ライドで味をしめた「夜ポタ」に出かけることにしました。

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いやー、やはり夜ポタ楽しすぎる。

その土地の生の風景を見ることができるのは、とても楽しいですね。

熊野周辺を訪れる観光客は新宮とか尾鷲に宿泊するパターンがほとんどみたいで、熊野市に泊まる人はあまりいないみたいです。実際、宿もそんなにありません。なので、夜の散策をしていても出会うのは地元の方オンリーだったりするし、なんならちょっと走っても町の灯りだけしかないということもしばしば。

誰もいない夜の街を味わうの、結構面白いですよ。おすすめ。

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ふと、目に止まった銭湯が気になったのでそのまま入ってみました。

ここの銭湯がもう最高で、自分が特に好きな「番台を挟んで男湯女湯が別れているタイプ」だったんですよ。完全に地元の方しか入りに来ないような、町に溶け込んでいるような。そんな銭湯でした。

今までは積極的にこういう「地元の方がよく利用している施設」を探そうとは思ってませんでしたが、遠征の際にこそ訪問すると楽しめる場所の一つだと気づいたので、これからはちょっと下調べしてみようかなと思ってます。

販売されている飲み物も瓶タイプしかなくて、自分で栓抜きを使って開けて飲む形式でした。

翌日

温泉ライドから一夜明けました。

今日は主に海沿いを走って、(たぶんあるであろう)漁村を見て回るライドをしたいと思います。例によって特にコースは決めてませんが、出会う風景をありのまま楽しんでいきましょう。

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最初に訪れたのは、熊野市の中心街からほど近い鬼ケ城。

ここはいわゆる海岸景勝地で、熊野灘の荒波に削られた大小無数の海食洞が、地震による隆起によって階段上に並んでいます。

東に位置する鬼ヶ城センターから海沿いをぐるっと回れるように通路が設けてありますが、これがめっちゃ怖い。海に面しているどころか、道のすぐ脇が断崖絶壁で、観光地としては個人的にかなり恐怖度が高いイメージを受けました。

しかしその分海の眺めは素晴らしく、熊野灘を一望できるほか、熊野~新宮まで続く七里御浜もよく見えます。

初っ端から海の景色を堪能したところで、今日の走行ルートを考えると景色的には海尽くしなのではという予感がしてきたなコレ。

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鬼ケ城からそのまま北(尾鷲方面)に向かうとR42を通ることになりますが、この記事のタイトルにもある通り、今回のライドはR311を思う存分堪能するのが目的なので海沿いにハンドルを切ります。

で。

R42とR311の分岐点から数km走ってわかったことがあるんですが。

R311,めちゃくちゃ走ってて気持ちいい。

なにこれ!?ってくらい景色がいいし、交通量は皆無。海沿いを走るだけでこんなに爽快な気持ちになれるのかってくらい素晴らしい道でした。確かに道としてはJRの駅を繋ぐように走ってはいますが、自転車専用道路なのではないかと錯覚するほどの快適さ。

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アップダウンは多いものの、一言で言うなら「静か」な道が続きます。そして景色の見え方の緩急がすごい。

海岸沿いにへばり付くように道が走っており、山の中を走っていたかと思えば、突然集落が目の前に広がったりする。三重県の海沿いは海面からの標高が高いため、集落もそれに準ずるように高低差を伴っており、道沿いから見える風景も「幅」だけでなく「高さ」方向にも奥行きがあるというわけ。

ライドメイン~風景メインの間隔もロードバイクで走っていると本当にちょうどよく、「そろそろ走るの疲れただろうから絶景見せてあげるね」という何者かの気遣いが感じられるほど、ロードバイクと相性がいい道です。

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それにしても、面白いくらい交通量がない。

R42は本当に交通量が多くてちょっとだれるので、どっちかというとR311を走って景色を見ながら楽しむほうが個人的にはおすすめです。

お昼

海沿いを走りに走って、中間地点の尾鷲に到着。

時間的にもちょうどいいので、ここでお昼を食べることにしました。

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お昼の場所に選んだのは、尾鷲駅にほど近い「鬼瓦」さん。

地元の魚を使った刺し身や天ぷらが有名だそうです。自分と同じタイミングでバスツアーの団体客も訪店していたので、ツアー業界的にも外せないほど美味しい店なのかもしれません。

メニューが豊富すぎて選ぶのに迷いましたが、刺し身と焼き魚or煮魚がセットになった「おまかせ定食」を注文してみました。

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あかん旨すぎる。

魚はどれも好きなので、どれを選んでも美味しいやろ、三重県だし…くらいの気持ちで注文したところ、これが当たりでした。今までの疲れが吹き飛ぶくらい美味しいし、やっぱり「地元で採れた魚を使っている」というのがいいですね。

遠征したからには、せっかくなので現地の食を楽しみたいと思ってるし、それは間違いなく美味しいので今後も外さずやっていきたいです。

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さて。

今日ずっと走ってきたR311は、ここ尾鷲で終了しました。あとは気ままに走っていくことにします。

尾鷲で十分美味しい思いをし、そのままの勢いで寄り道をしてたどり着いたのは、R202の終点にある須賀利町。ここは半島に突き出たところに位置しており、迂回ルートもないので観光客もほぼほぼ訪れない場所ではないでしょうか。

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まあ、そんな感じの匂いがしたから来たんですけど。

マップを見て、直感的に「あ、ここ行ったら面白そうだな」と思う機会は多いものの、実際に行ってみるとなるとまた話が変わると思います。須賀利町はまさにそんなところで、意を決して行ってみたらこんなに雰囲気のいいところだったとは、と驚かずにはいられませんでした。

海に面した集落の端には廃校になった小学校があり、その他には家々が斜面に沿って立ち並んでいる風景。少し歩けば漁業をしている方もいるし、道端で話してこんでいる方もいる。

そういった日常の風景を見られるのは、やはり心が落ち着きます。

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この集落にくるためには結構な山越えをしなくてはならず、集落に住まわれている高齢者の方にとっては、やはり自動車は必需品になっています。しかし、集落を散策してみると意外にも自転車が多く、どうやら集落内の移動に限っては自転車を使ってる方がそこそこおられるようです。

こういう「その生活空間でしか使用されない移動手段」って、なんか良くないですか。

例えば離島の中でしか使わない軽トラとか原付とか、山間部の原型集落で使ってる自転車とか。土地の周囲の環境の影響で、その土地に馴染んでいる感がより強く表れているのかもしれませんが、何か心に惹かれるものがあります。

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ノスタルジックな気分を引きずりつつ、紀伊長島まで走ってフィニッシュ。

車載用の車を回収して帰路に着きました。

おわりに

今回のライドは、「なんとなく漁村を回りたい」という漠然とした気持ちで計画したものでしたが、行程だけでなく散策要素も加味して全体的にノスタルジーな気分に浸った2日間だったと思います。観光地を回るだけだと観光なんですけど、今回の場合は旅行要素もかなり強かったんじゃないかなと。

やはり、遠征先のその土地が持っている要素をできる限り満喫していきたいと思っているし、そのような行程を考えたいといつも感じています。今後も今回みたいに「町」の一面や、生活感のある風景を見に行けたらなと思います。

楽しかった!