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【ライドレポート】緑のAACR アルプスあづみのセンチュリーライド 2022に参加してきた

3年ぶりの開催

今回は、長野県安曇野市を中心に開催されるライドイベント・アルプスあづみのセンチュリーライド(AACR)に参加してきました。

本イベントは毎年4月と5月に開催され、それぞれの季節の特徴をとって桜のAACR・緑のAACRの愛称で呼ばれています。ロードバイク乗りが集うライドイベントとしては全国屈指の知名度を誇っており、ここで私が特に説明することはないレベル。

AACRはいわゆるタイムを競うレースではなく、北アルプス山麓・安曇野の自然と景観を、思い思いのペースで楽しみながら走るサイクリングイベントです。しかも各エイドで提供される美味しい食べ物を満喫できるというのが特徴で、初心者の方からベテランの方まで幅広い世代の方々にとって魅力のあるもの。

私もちょうど、ロードバイク趣味を始めた2019年に初参加してきました。

当時は一番長い160kmのコースに参加して無事に完走することができ、今回はそれを踏まえて久しぶりに長野県を走りたくなったので参加しました。季節も距離も同じく緑の160km、あと時間は2組スタート。

加えて、2020年と2021年はコロナの関係で残念ながら中止になっていたことから、公式サイトにもある通り「ただいま…おかえり。また会えたことに感謝」するのも目的の一つ。

コロナも徐々に収まってきているのでイベントの類も少しずつ開催されるようになってますが、そういう点も含めて爽やかな気分になりたかった。背景はこんな感じ。

エイドステーション概要

160kmを走っていく中でのエイドとコースは上記の通り。

だいたい20kmごとにエイドがある形になっているので、ずっと走りっぱなしというわけではないのが良いです。獲得標高は1200m程度で、がっつり上るところはそんなにありません。

先にも述べた通り色んな人が走ることを想定しているため、負荷の程度についてもちゃんと考えられています。というかロードバイク納車して1ヶ月程度なガチガチの初心者の自分でも無事に160km完走できたくらいなので、尻込みせずに気になったらとりあえず参加してみるのが吉。

緑のAACRを走る

ロードバイクでどこかを走る際にどうしても気になってしまうのが、当日の天気。

特にイベント系は何ヶ月も前にエントリーをして参加することを確定させることになり、例えば週のはじめに週末の天気予報を確認して行き先を決める、というのとは全然訳が違います。もう完全に運次第になるので祈るしかありません。

しかし今回の緑のAACR2022の場合、受付日となる前日の天気は曇りでした。さらに明日の本番の天気は朝のうちに雨が降るらしいという予報…(ちなみに桜のAACRの方は快晴だったそうです)。

ただし、天気予報によればその後は徐々に晴れてくるとのこと。最初のうちは濡れることを覚悟して晴れるのを祈るか、もしくは雨のなか走るくらいならとDNS(不参加)とするか。

これについては結構人によって判断が分かれると思うけど、自分は予定通り参加することを決めました。天気予報は晴れると言っているのだから、それを信じるだけ。思考はあくまでシンプルでいい。

当日の朝も起きて早々に雨音を聞いてしまったものの、決意は揺るがなかったのでスタート地点である梓水苑に向かいました。

会場に着いてしまえばあとは早いもので、気がつけばあっという間に順番が回ってきた。小雨が降るなか、160km 2組でスタートです。

3年ぶりのAACRはいたって静かな始まり。ここから終わりまで思う存分楽しんでいきたい。

なお小雨が降ると書いてますが、実を言うと小雨はスタート直後にすぐに止んでくれました。レインウェアという荷物が増えるのが嫌だったので結局ジャージだけで走ったものの、結果オーライなのでヨシ。

穂高エイド

スタート直後は集団が固まっているのでスピードもそこまで出せず、第1エイドや第2エイドくらいまでは適度に控えめな速度で走りながらのライドが続きます。

最初のエイドとなるのは、梓水苑から北アルプスの麓(西側)を走っていったところにある穂高エイド。

内容は玄米エッセンスを配合したやさいぱん(紫芋、ほうれん草、にんじん、トマト、かぼちゃ味の5種類のうち2個)と、温かい米粉とポロネギのポタージュスープ

スタートがかなり早い時間(5:50)ということもあり、最初のエイドは朝食という意味合いが強いと思います。そんな中でこれらのパンとスープの組合せはとてもありがたく、日中は暑くなる(予定)とはいえ、少々寒く感じる朝のこのシチュエーションではまさに神のような存在でした。

あったけぇ…。

この日は何も食べずにスタートしたので飢餓状態で、もちろん秒で完食。

エイドで食べることができる食べ物の量や種類って選ぶのが難しくて、運動の合間に食べるものであるから量が多すぎてもいけない。それでいてある程度はカロリーが必要になったり腹持ちが良かったりと、色んなことを考えて決めることになると思います。

そんな中で、AACRにおける各エイドの食事内容は本当に"適度"なものばかり。しかもどれもが美味しいから、次のエイドまで早く到着したいというモチベーション的な意味でもグッドでした。

あと、このエイドの時点ですでに嬉しいことが他にもあって、

それは雲の切れ間から晴れ間が見えているということ。

これはちょっと天気に期待が持てるのでは?

大町エイド

次のエイドは、少々坂道が多めな国営アルプスあづみの公園(大町・松川地区)の中にある大町エイド。

内容は寒仕込みひやむぎ水ようかんです。

ちょうどさっぱりしたものが食べたかったんだよね~と思っていたところに突然のひやむぎ。時間帯は早朝から朝へと移り変わっており、気温が上がってきたこともあって美味しすぎました。

一口分なのでわんこそばみたいにいくらでも食べられそう。

ここにきて晴れ間はかなり広がっており、これから白馬に向かうにつれてさらに晴れてくる様子(係の人に聞いた)。

意を決して今日走ることに決めて本当に良かった!

青木湖エイド(往路)

次のエイドに向かう途中に良さげな撮影スポットがあったので立ち寄ってみました。

松本や安曇野、そして白馬周辺では迫力ある北アルプスをバックに、この時期だと水田が広がっている風景が有名です。日本屈指の高山がこれほど連なっているのはここだけの特権で、しかも天気がいいとなれば見とれてしまうのも無理はない。

ただ、今回はいつも自分がやっているような旅ではなくライドイベントです。高速走行中に自分のすぐ前にも後ろにもサイクリストが居るので、突然止まると事故になります。ここではそういうことを避けるために、特定の場所に撮影ポイントを持ってきているようでした。(実は手前の橋の上にも絶景ポイントがあって、そこでサイクリスト達が集中して止まると危ないため)

思うに、自分が好きなところで立ち止まって写真を撮りたいのであれば別にAACRでなくてもいい。

AACRの魅力の一つは、なんといっても他の参加者と一緒に走れるということ。これが想像以上に面白くて、特に自分と走行スピードがほぼ同じくらいの人達と一緒に走るとかなりの高速になって楽しいです。

サイクリスト同士の一体感を感じられるというか、自分一人なら少々つらく感じる坂道でも集団だと疲れが全く気にならない。グループライドにはグループライドなりの良さがあると認識できました。現に自分は今回、全然写真を撮ってません。

給水所の水も美味しい

青木湖エイドは往路と復路の2回訪れることになり、往路の内容はねぎみそおにぎり漬物です。

この伝説のねぎみそおにぎり、中にはこれを食べたいがためにAACRに参加する人もいるほどファンが多いと聞く。おにぎりと味噌という完璧な組合せが自分でも驚くくらいに食欲をそそってきて、走行距離が60kmを超えてきたあたりでそろそろがっつりしたものを食べたい…という気分になっているときにこれは大きい。

味噌が本当に絶品で、おにぎりが何個あったとしてもこの味噌だけでおかずになってしまうレベル。欲を言えばもう1セットほど食べたかった。

白馬エイド

青木湖から国道148号に合流し、大きく坂道を下ってから白馬市街へ。

このあたりはストレートな道を走ることになって見通しがいいほか、細々と曲がるポイントも少ないです。

エイドまでの道中で通ることになるのが、白馬岳や唐松岳と松川の清流をセットで見ることができる松川大橋。ここから展望は抜群の一言で、ここで立ち止まって写真を撮っている人が多かった。

目の前の山々については多少雲がかかっているものの、これだけ見えてくれたら御の字じゃないでしょうか。しかし早朝にあれだけ曇ってたのがにわかには信じがたい。

このあたりになってくると、自分とだいたい同じレベルの集団と一緒に走ることになります。

当然ながらエイドでまったりする時間を減らして独走状態になるのもよし、自分のようにエイドで昼寝をしてのんびり過ごすもよし。現に青木湖エイド(往路)の時点で、すでに折返してきて(復路)になっている人に会ったりもしました。楽しみ方は人それぞれということで。

というか、みんなレーパンを履いている。

レーパン履いてないの自分くらいしかいないんじゃ…。

白馬エイドの内容は石窯ピザ糀甘酒。昼前の時間帯にぴったりな味の濃さと、それにさっぱりさが加わる甘酒のセットです。

何よりもピザが温かいというのが良くて、カロリーを消費していたこともあってこれも一瞬で食べきってしまう。気温の方はそろそろ温かいを通り越して暑く感じるくらいだったので、みんなこぞって日陰に移動してました。日陰で食べるピザがまた美味いんだわ。

暑いのは暑いんだけど、この暑さはある意味で今回のAACRで求めていたものでもある。逆に雨だったら朝のシチュエーションのままで一日中を通して寒く感じただろうし、暑い=晴れと考えればわりかし悪くない。

青木湖エイド(復路)

AACRは確かに走りに重点を置いた楽しみ方が主流である一方で、今回走る上では人数が多すぎる集団と一緒に走るのをできるだけ避けるようにしました。なぜかというと、人が密集しすぎると信号待ちにも影響するし、エイドに到着すると人が一気に集中することになるから。

これは前回の参加時に得た経験だったので今回は時間を調整して、白馬エイド終了時点で参加者全体の中では比較的後方に移動するようにしました。

やることは単純で、要は途中のエイドで長めに休憩するだけ。

これだけでメイン集団からは距離的に離れたところを走ることになって、一緒に走ることになる人数も4~5人程度。なので混雑を比較的避けつつ走ることに専念でき、全くのソロライドというわけではないので気持ち的にも楽になれます。まあ後半のエイドになれば自然と集団もバラけてくるけど。

佐野坂の交差点までちょっとした上り坂を超え、往路と同じように青木湖畔を走って青木湖エイド(復路)へ。内容は信州おやき冷奴です。

一日の中で暑さが最高に達しつつある中で助けてくれるのがこの冷たい冷奴。わさびの量がギョッとするくらい多かったものの、辛さは控えめだったので豆腐によくマッチしていました。ほんと豆腐とわさびは最高の組合せだと思う。

安曇野エイド

北アルプスのそばを走るコースはこの青木湖周辺で終了し、残りは高瀬川のそばをひたすら南下して住宅街に突入します。

全行程の中で一番スピードに乗りやすいのがこの高瀬川の堤防だと思います。まれに車が通るのでそれに注意して、普段の旅ではまず味わえない高速走行を楽しみました。

本数が少ない大糸線の電車に遭遇するという出来事も

右側に川、左側に水田を見ながらかっ飛ばしていくのが最高に気持ちいい。

アップダウンももうそんなにないので、ゴールまで気ままに走っていきます。

最後のエイドの内容は安曇野りんごジュース黒胡麻おはぎ

りんごジュースの方は凍ってるやつと凍ってないやつを選ぶことができ、暑かったので凍ってる方を選択。シャーベット状になったりんごが身体をクールダウンさせてくれました。

ここを過ぎればあとはもうゴールまで向かうだけということもあって、そこまで人はいなかったです。最終エイドには休憩所もあって、中で昼寝をしている人がそこそこいました。今日は暑いから仕方ない。

梓水苑

そんなこんなでゴールが近づいてくる。

160kmと数字だけ聞けば確かにかなりの距離。でも実際に走ると、あっという間感がとても強いのがAACRならではの感覚だと感じる。

要は、五感で感じる内容に飽きがこないということ。

コースについても山の麓を走っていたと思えばいつの間にか湖のそばに出ているし、平坦が続いたかと思えば適度な上り下りがある。景色ももちろん変化に富んでいて、同じような景色がずっと続くということがない。そこに適切な間隔で設置されたエイドや、そこで味わえるエイド食の美味しさがプラスされている。

目まぐるしく変わっていく行程の中で、身体が飽きを感じる暇がない。すべてが楽しいから時間を忘れて夢中になって、結果的にいつの間にかゴールしている。

うまく言えないけど、AACRってそんな感じのイベントだと思う。

というわけで無事に梓水苑にゴールしました。お疲れさまでした。

ゴール地点の天気ももちろん晴れ。気分は晴れやかそのもので、早朝の淀んだ天気が嘘のように消え去ってくれた。

ゴールするとレッドブル開運堂りんごの天使(アップルパイ)がもらえます。

ゴールした感慨も加わってしみじみとした食事になりました。

おわりに

3年ぶりに開催されたアルプスあづみのセンチュリーライド。

一時は天候が不安でしたが杞憂に終わってくれて、しかもその後は晴れてくれたので最高の環境のなか走ることができたといえます。AACRは自分が最初に参加したライドイベントなので感慨深く、当時のことを振り返りながら走れたのも嬉しい。

開催にあたっては実行委員会をはじめ長野県の方の多くのご協力があり、自分は特に各エイドで温かい言葉をかけていただいたのが最も良い思い出になりました。本当にありがとうございました。今回の参加で、長野県がもっと好きになったのは間違いないです。

来年は趣向を変えて「桜」の方に参加してみようかなと考えています。いや、とにかく楽しかった。

おしまい。

AACR2022アルプスあづみのセンチュリーライド|松本~安曇野~松川~大町~白馬