【双六キャンプ場~新穂高温泉】夏の北アルプス大縦走2018 室堂~新穂高 Part 5/5

今までは3時起きからの4時出発がデフォルトでしたが、今日はもう下山するだけなのでちょっと遅めに起きました。

朝食を食べて5時すぎに出発します。

もくじ

下山開始

朝起きて水を汲むついでに周りの様子をみてきました。

外は既に明るくなっており、予報通り天気は晴れ。水晶岳方面がよく見えます。

やはり双六小屋から槍ヶ岳方面に向かう方はかなりいらっしゃる様子。見たところちょうど団体さんが出発されたところでした。

テントを撤収しました。

昨夜の大雨でかなり汚れているほか、朝露で濡れていたのでちょっと片付けに苦労しました。これは帰ってからしっかり洗う必要がある。

明日の大雨予報を受けてかどうかはわかりませんが、新穂高温泉方面に下山する人も結構いました。やはり双六小屋は雲ノ平方面/槍ヶ岳方面に行きやすい場所にあるし、天気予報によって今後の行程を比較的楽に変更できる宿泊地だと思います。

双六小屋から新穂高温泉まではCTでおよそ5時間程度。まずはその中間地点にある鏡平を目指すことになります。

「今日は午前中晴れる」との予報を見た時点で密かに期待していたのがこれ。

この道は歩いている途中、槍ヶ岳や穂高連峰がずっと左手に見えることで有名なのです。天気が良ければその稜線がはっきりと見えるので、予想通り素晴らしい景色が見れました。

今回は天気の影響で歩けなかったものの、遠くから見た景色もまた素晴らしいものがあります。

双六小屋から1時間程度歩いて弓折分岐に到着。

このまま稜線伝いに歩けば抜戸岳(2,812.9m)を経て百名山の笠ヶ岳(2,897.6m)へ行けます。今回は鏡平方面へ標高を徐々に下げていく形となります。

鏡平

弓折分岐からは少し狭い道を30分ほど歩いて鏡平山荘へ到着。

小屋の前で休んでいる方々は登ってくる人が6割、下山する人が4割といったところ。明日の天気を見ても登ってくるあたり猛者が多いようです。

休憩がてら、この小屋の名物であるかき氷をいただくことにしました。

自分でもよくわからないのですが、なぜかみぞれを注文。氷にお砂糖を煮詰めた透明のシロップがかかっているだけです。たまたま目に入ったので買いました。

こんな山奥でかき氷を食べられるなんて新鮮な気持ちになります。

下山を再開する前に、かの有名な鏡池に来ました。

池の向こう側に槍穂が見えていて、この稜線が池に反射してまるで鏡のように映っています。このルートでも1、2を争うほど人気のスポットなのだとか。紅葉のシーズンに来ればもっと美しく見えるかもしれません。

新穂高へ

ここからは小池新道をひたすら歩いて、次のチェックポイントであるわさび平小屋へ向かいます。

今まで見えていた槍穂の展望は控えめになり、どちらかというと笠ヶ岳を見ながらの歩行が楽しめます。

百名山の焼岳(2,393m)の展望が素晴らしいシシウドヶ原に到着。

道としては岩と樹木の根がメインとなります。勾配もそこまできつくないので膝にも優しい気がします。

秩父沢出合に到着。

眺めもいい上に、沢の水量も豊富なので休憩にちょうどいい場所です。ここで濡れたテントを乾かしている人もいました。ただし双六小屋に比べると標高が低く、気温が高いためじっとしていると暑い。

秩父沢出合から40分ほど歩くと小池新道登山口に着きます。ここから橋を渡って東へ進むと奥丸山(2,439.6m)を経て槍平小屋に行くことができます。

橋のそばにMTBが置いてあったので、誰かがここまで自走してきて登山開始したのだと思います。すごいな。

小池新道登山口まで来ればあとは平坦な道が続きます。脚には優しいのですが、縦走用のハイカットの靴だと地味に疲れるのがやっかい。ここでサンダルに履き替えるのがベストだと思います。

そんなこんなでわさび平小屋に到着。

新鮮そうな野菜や、下山したばかりの自分にとってはかなり魅力的に映るビールなどが売られていました。まだ完全に下山したわけではないのでラムネ(¥250)で我慢…。

ここは幕営もできるし、雲ノ平方面などへ向かう際の前泊に最適かもしれません。一番いいのは双六小屋まで行ってしまうことですが、新穂高から登るとかなり時間がかかります(なお鏡平山荘は幕営不可)

あとは林道を歩いて新穂高温泉に到着。

一気に観光客の数が増えて驚きました。5日ぶりに下界に到着してほっとしています。お疲れさまでした!

登山の後は温泉

縦走が終わったので早速温泉に入りに行きました。今回の縦走では丸々5日間お風呂に入っていないことになるので、つまり相当身体が汚れていることになります。自分は特に気にしていないものの匂いも相当ヤバいことになってそう。

登山と温泉はセットになっているようなもの。疲れたあとは温泉でゆっくりしよう。

新穂高温泉

新穂高周辺には日帰り入浴が可能な施設が4ヶ所あり、新穂高に下山したあとで最もアクセスしやすいのは「中崎山荘 奥飛騨の湯」だと思います。

他の施設は距離が離れているため、公共交通機関で訪れた場合は実質ここ一択になります。新穂高ロープウェイ前から歩いて1分なので、下山してもう歩きたくない、という場合でも入りやすいかと。

中崎山荘 奥飛騨の湯

開設期間:通年
開設時間:9:00~18:00(受付17時まで)、ただし7月海の日~8月 8:00~20:00
定休日:不定休
料金:¥800
詳細:https://www.okuhida.or.jp/archives/3311

少し厄介なのが不定休なこと。

楽しみにして行ってみたら休みだったという経験があります。その場合は少し遠いですが、中崎山荘から2kmほどのところにある「ひがくの湯」がおすすめ。

ひがくの湯

開設期間:4月下旬~11月末
開設時間:9:00~19:00(5月及び7月~10月時間延長有)
定休日:無休
料金:¥700
詳細:https://www.okuhida.or.jp/archives/1704

どちらも施設内で食事が取れますので、温泉で疲れを癒やした後はお昼を食べてから移動ということも可能です。

ただしバスのことを考えると、できるだけ「中崎山荘 奥飛騨の湯」を利用されることをおすすめします。というのも、公共交通機関で移動する場合は新穂高温泉発のバスに乗って松本や高山に向かうことになりますが、このバスは新穂高ロープウェイ前のバス停から発車しています。

「ひがくの湯」の前にもバス停はあるものの、バスは大抵ロープウェイ前で最初に乗り込む登山者や観光客でいっぱいになります。なので「ひがくの湯」前からだと乗車できない可能性があります。

バスは新穂高ロープウェイ前のバス停に発車時刻の15分ほど前に到着するので、ザックの積み込みも余裕を持って行える上、席に座ってちょっとゆっくりする時間も取れます。行列はできるものの座れる可能性は高いです。

疲労感

この日は「中崎山荘 奥飛騨の湯」が営業していたので早速入りに行きました。

中は登山者でかなり混んでいましたが特に問題ない感じ。ゆっくり内湯と外湯に入ったあとは休憩室で甲子園を見たりしました。

二時間ほど温泉に滞在したら高山行きのバスの時間になったので移動します。

下山した直後から天気が晴れから曇りに変化しているのを眺めながら温泉に浸かっていると、バスが発車する時間には完全に雨になっていました。この分だと山の上の方ではもっと大雨になっているかもしれません。

やはり今日の行程を槍ヶ岳→槍沢ルートにしていた場合、上高地への下山途中で雨に降られていた可能性が高いです。即新穂高への下山を選択して正解でした。

温泉を出た直後になんとTwitterの知り合いの方と遭遇。彼は新穂高から高天原温泉をピストンされていたそうです。昨夜は双六キャンプ場で幕営されていたとのことなので、どこかで遭遇していたことになります。

※ここで彼と会えたことで、この3日後に剱岳に登りに行くことになりました。

下山後

新穂高から高山までは完全に寝ていたので、起きたら高山駅前に到着していました。

案の定高山も雨。

観光もそこそこに、この日は速攻でホテルに行って寝ました。疲れてたしあまり歩き回る気力も残ってなかった。

翌日の天気は?

下山から一夜明けた高山はこの日も雨、それも大雨という、観光にはなかなか最悪の天気。雨の中歩き回っても疲れるので、図書館へこもってひたすら本を読んでました。こういうときに無料で時間を潰せる施設があるのはありがたいです。

ここは夜21時30分まで開いている図書館です。高山で特にやることがないときは大抵ここを訪れています。カフェへ行っても良かったけど今回はやめました。

まとめ

本来計画していた縦走行程からは一部変更がありましたが、今回歩きたかったルートは無事に歩くことができました。

天候不良に振り回された感はあるものの、2日3日ならともかく縦走が長引くとそれだけ天気が保つ保証はなくなるし、しょうがないかなと思っています。天気の悪いときは無理に行動せず、そのキャンプ場でもう1日滞在してから縦走を再開するのが正しいと思います。

毎度のことながらあそこも行きたい、ここも行きたいと行程を長引かせてしまい、予備日が1日しかないということもあって、雨の中長距離を歩くことになりました。今度はもっと行程に余裕を持ち、虚無縦走はできるだけ避けるような計画を立てたいと思います。

しかし行程の前半で天気が悪く展望がなかった分、快晴の水晶岳から雲ノ平や槍穂を見たときはその差に感動しましたし、そういう意味では心境の変化が激しかった登山になりました。無事に行程を終了できたことに感謝!


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