【TADAフレーム No.275】オーダークロモリバイク導入記録 自転車工房エコー訪問編

初のロードバイクとしてグラベルロードFUJI JARI 1.5を購入してから早7ヶ月。

普段は通勤に使い、週末になれば輪行や車載で遠方に赴きロングライドを楽しむという、購入当初の目的通りの使い方ができているといえます。

しかし、買ったときはこれで満足、もう他に何もいらないという思いがあったものの、人間時が経てば欲望が次から次へと湧いてくるもの。

そこまで長距離を走らない場合、特に違和感や不満を感じるということはありません。しかしこれがロングライドになると「少し思っていたのと違うな」という点がいくつかありました。

もくじ

経緯

現状への不満と解決策

過去記事で触れている通り、思ったよりもスピードが出なかったり、ディスクブレーキ+フロントシングルの恩恵をあまり感じていないなど色々ありますが、要するに私のロードバイクの使い方において不満点が見つかるようになったわけです。このままロングライドメインの使い方においてJARI 1.5を使い続けるのか、それとも違う道を探すかについて深く考えた結果、次のような結論に至りました。

  • バイクパッキングスタイルで高速巡航可能な自転車を1台増やす。ただしバイクパッキングのみでなく、何も搭載せずに気ままにポタリングする走りも行うが、あくまで高速巡行をメインに考える。
  • JARI 1.5はタイヤを現状から太くし、通勤や林道などオフロードでの走行をメインとする。必要ならばキャリアの搭載も視野に入れる。

つまり2台持ち。

JARI 1.5はダボ穴満載でキャリアも前後に取り付け可能、しかもグラベルロードなのでタイヤは45cまでOKです。キャリアを今後付ける必要があるような大荷物(=キャンプ用品)を積載してのオフロード走行を今後行うかどうかについては確定はしていませんが、興味はあるのでぜひやってみたいところです。四国には魅力的な林道が多いらしいし、もともとキャンプは好きなので気になっています。

クロモリオーダーフレームという選択肢

このように1台で用途に応じてタイヤを履き替えたりするよりは、舗装路メインの自転車と未舗装路メインの自転車の2台持ちをすればいいのではという結論に至ったところで、問題となるのはどの自転車にするのかということ。

実はこの段階に至った時点で、2台目をTADAフレームにすることは確定していました。

そもそも数あるグラベルロードの中からJARI 1.5にした理由は「見た目がシンプルだから」という点が大きく、その他のコンポとかダボ穴が多いとかは結果的にそういう仕様になっていたということで、重要視していたわけではありませんでした。やっぱり長く乗るのなら見た目は重要だと思います。

個人的には派手な色や大きなロゴがついた自転車はちょっと苦手なので、それこそ色は一色でロゴは控えめで…というふうに見た目にこだわりだすと、既成品よりも実はオーダーフレームの方がいいのでは?と思うようになりました。

そこで、JARI 1.5を購入した当時からTwitterでちょくちょく情報が流れてきていた「自転車工房エコー」さんのTADAフレームの存在を思い出しました。

クロモリのスッキリしたフォルムのフレーム、乗っている人がことごとく絶賛している素晴らしいフレーム。お店の場所は三田市で四国からでも比較的行きやすい。もし2台目を作るとしたらここにお願いしようかなと当時から考えていましたが、思ったよりもその時は早かった。

そんなわけで、まずは話だけでも聞いてもらおうと思い今回初訪問に至りました。

自転車で行く予定が…

エコーは三田駅からは遠く離れた場所にあります。

当初はJARI 1.5をフェリーで神戸まで持ち込み、そこから自走or三田駅まで輪行してから自走で向かう予定でした。しかし、訪問の二週間ほど前に道路の溝にタイヤをとられて横転し、ディレイラーハンガーが折れるという苦い経験をしたことで不可能になりました。

ハンガーの在庫があればよかったのですが、何やらアメリカからの入荷待ち(最大一ヶ月程度)ということで訪問までに修理が間に合いませんでした。なので今回は電車とバスで向かいます。

バス

バス停:三田駅北口~奥谷口
料金:¥390
所要時間:14分

TADAフレームを注文するような人は、すでに自転車を複数台持っているので、関西などから自走で来る方がほとんどだと思います。バスで来るのはこの最初だけになる予定。できるなら自転車で来たほうがいいな。

三田駅からの行きと帰りの便はともに1時間に1本ありますので安心しました。

この日は朝から断続的に雨が降っていたので、もし自転車で来ていたらなかなか難儀をしたと思います。

どの季節でも楽しめそうないい雰囲気の場所です。晴れてたらもっとよかったかも。

ついにやって来ました。

バス停から歩いて1分で到着。個人的にはかなりアクセスがよくて助かります。

相談

唯さんにご挨拶し、早速思い描いているフレームの相談をはじめました。フレームの相談というよりは「ロードバイクでどのようなことがしたいか」から始まり、そこから順次フレームの仕様について詰めていく感じです。

まずはTADA車に乗ってみようということで、自分の身長に合ったものに試乗させていただきました。

うーむ、JARI 1.5とは全く違うフィーリング。軽く走っただけですが、脚に力を入れたら入れただけ進むようなレーシーな感じ。やはりグラベルロードとは別物の乗り心地です。クロモリってこんな感触なんだ。

それからは工房に移動してお話。

「バイクパッキングスタイルでのロングライドが中心ですが、スピードもある程度出せるような走りがしたくて…」

数字の話になると自分でも把握していない箇所ばかりで申し訳ない感じだったものの、唯さんの方からご提案されたりして比較的スムーズに話が進みました。

唯さんと話をしていると次から次へと言葉が出てくるというか、すごく話しやすい。相談する側からするとこれ以上ないくらい助かります。

決まったこと

欲求を素直に伝えながらお話した結果、大まかなところしては以下のように決まりました。

  • フレームサイズ56のロングライド向け
  • 1と1/8インチのクロモリ熱処理パイプ使用
  • ダボ穴なし(キャリアは装着しない)
  • ケーブルはトップチューブ内装式
  • 振動吸収目的でシートステイに曲げ加工
  • ストレートフォーク
  • フレームバッグ装着のためボトルケージ台座は可能な限り下に配置

制作する上でお互い影響しあう箇所がある場合は修正が入ります。

工房見学

相談の合間に、実際にオーダーフレームを制作されている工房を見学させていただきました。

Twitter(そらちグルメフォンド2018)でも拝見した輪行特化の自転車。

輪行時には荷物台がスタンド替わりになって安定性抜群だそうです。さらにフェンダーが竹製という遊び心がみえる仕様となっています。

「工房」という自分の中のイメージ通りの工房でした。

溶接機材や旋盤にボール盤があり、ある意味学生時代を思い出して懐かしい感じがしました。ここで数々の名車が生み出されているかと思うと感動しました。自分のフレームのときも楽しみです。

昼食

大筋の仕様が決まったところで、あとは他の細かい仕様を決めることになります。

その前に時間もちょうどいいので、工房の横にある古民家茶屋「花乃舎」で昼食をいただくことにしました。

花乃舎は唯さんのご自宅の一部を使った喫茶店で、特製のキーマカレーやスイーツをいただくことができます。料理を作られているのは唯さんの奥さん。

日替わりメニューを注文。今日は炊き込みご飯とかき揚げでした。どれも非常に美味しくあっという間に食べ終えてしまった。

材料はすべて三田でとれたものを使っているそうです。この喫茶店目当てに走りに来る方も大変多いとのこと。これだけ居心地が良くて、さらに料理も素晴らしいとなれば納得です。

食後はまず色の話をしました。

自分の中ですでに色のイメージはあるのですが、色見本を見てしまうとそっちに考えが引っ張られてしまうとのことで、「イメージと似たような色を、切れ端でもなんでもいいので後日郵送する」ことになりました。これについては宿題。

フレーム単体で考えるのではなく、ホイールとかハンドルバー、サドルなんかの色も含めた全体像を把握して色を決める必要があります。前者と後者では受ける印象がかなり変わります。

当初の方向性である「シンプルさ」を一貫するために、フレームで一色、その他部品で一色(黒)の計二色となるように考えています。あくまで派手な見た目にならないように注意しないと。

その後は唯さんが今までに制作された自転車の写真を一緒に眺めながら、オーナーがこの配色にした理由や経緯など、非常に楽しいお話を伺いました。

どのフレームに関しても即座に詳細を話されていて、一台一台の制作にかけている思いの大きさをうかがい知ることができたと思います。この方に制作を依頼できたのは本当に幸運でした。

工房を出る前に唯さん家のバジルに会うことができました。初対面なのにスリスリしてきてとても癒やされました(興奮)

今後の流れ

当然ながらすでに製作待ちのフレームが多数あるため、私のフレームの製作開始に関しては早くても半年後になるという話でした。私が今後やることとしては、

  • 色の詳細の決定:前述の通り
  • 部品の購入:部品の組付けも含めて今回依頼したので、こちらで部品を用意する必要があります。手に入った部品類は工房へ直送なり持ち込みをすることになりますが、おそらく関西に出る用事があったときに立ち寄ることになるかと思います。

があります。特に部品の選定/購入はかなり時間を要する予感。海外通販をうまく活用したいところです。

まとめ

今回、実際に工房を訪問し、唯さんとお話をしたことで、今まで頭の中にしかなかったオーダー自転車が現実のものになり始めました。

まだ本当に最初の段階に過ぎませんが、これから少しずつ過程が進行していくのが楽しみです。TADAフレームのバイクで走るのが待ち遠しい。

一日中雨だった影響で訪問者は比較的少なく、そのおかげでゆっくりとお話をすることができました。結果オーライといった感じでしょうか。


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