【日帰り登山】霧島山最高峰 韓国岳に登ってきた【霧島温泉】

ここは屋久島から鹿児島へ向かう飛行機の中。時系列的には宮之浦岳縦走を無事に終え、鹿児島空港へ移動中のところから始まります。

このまま鹿児島から名古屋へ直で帰宅してもよかったものの、せっかく鹿児島に来たのだからもう少し満喫したいところ。

そこで昨日の民宿で同行者と色々話し合ったところ、鹿児島空港からほど近い霧島山に登ってそのまま宿泊してはどうかという話になりました。

もくじ

登山はまだ終わらない

幸いにも今日は鹿児島の天気も快晴だし、登山をするには絶好の日になりそうです。

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というわけで、縦走の疲労も若干残りつつある中で霧島山に向けて移動開始。

鹿児島空港でレンタカーを借り、今回の目的地である霧島山・韓国岳の登山口まで走っていきます。

霧島山は宮崎県と鹿児島県県境付近に広がる火山群の総称で、特定の山を指す言葉ではありません。霧島山の最高峰はこれから向かう韓国岳(標高1,700m)であり、今回はパスしましたが霊峰高千穂峰(標高1,574m)の間や周辺にも山々が連なっています。

特に韓国岳は百名山にも登録されているほど有名な山なので、結果的に連続で百名山を2座登ることになりました。

鹿児島県霧島市|霧島の山々

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鹿児島空港から北へ車を走らせていると自然と目の前に迫ってくる山。あれが霧島山です。

この辺りはとにかく北へ向かうと標高がどんどん上がっていくので、そういう意味ではロードバイクでヒルクライムをするにも良さそうな道。交通量がもう少し少なければかなり快適なライドができそう。

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韓国岳への登山口であるえびの高原駐車場に到着。

韓国岳へは大浪池や新燃岳などからも登ることができて、えびの高原から登る道が最も一般的です。また霧島山周辺では近年火山活動が活発になってきており、新燃岳は現在噴火警戒レベル2のため山頂に近寄ることができません。

なので、今現在で可能な韓国岳をピストンすることにしました。

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早速登山開始です。

駐車場にほど近い硫黄山も火山活動の活発化により規制がかかっており、それによって韓国岳への登山道も若干変更されている様子でした。駐車場の名前にもなっているえびの高原の入り口もゲートで封鎖されていて、ここから生駒高原方面へ行くことはできません。

えびの高原自体はロードバイク関連のフォロワーさんにおすすめいただいた場所でもあるので、いつか沈静化したらロードバイクで訪れたいところです。

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歩きはじめていきなり鹿に遭遇してビビる。

この日は結構な登山客がいたにも関わらず普通に闊歩していたので、どうやら人馴れしているみたいです。むしろ屋久島では数が多い有名なヤクシカに結局会えずじまいだったし、今日こんな形で鹿に会うことができて得した気分。

韓国岳の頂上

韓国岳は百名山に数えられるくらいだし、登るのは難しそうと思っている方。全然そんな事ないです。

分類的にはこの前登った北海道の樽前山と同じくお得な山で、えびの高原から山頂までのコースタイムはおよそ1.5時間ととってもお手軽。登山というよりはハイキングで訪れている人の方が多いくらいです。

家族連れも多いし、地元の方にとっては休日にふらっと訪れることができる山という位置づけのようです。

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足場としては岩が多いものの、登山口から30分ほど歩くだけで高い木々はなくなるので、上の写真のように簡単に展望が得られるという利点があります。

長い樹林帯歩きもしなくていいし、この景色を眺めながら歩けるんだからモチベーションも高まるというもの。

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○合目の標識も短距離でポツポツ立っているので山頂までの道のりも確認しやすい。

えびの高原の標高が1,200m、韓国岳の標高が1,700mなので、この500mの獲得標高を10合に区切っているみたいです。

たった500mしか登らないのにすでにこれだけ眺望が優れているなんて素敵すぎる。

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そのままのゆるい勢いで韓国岳の山頂に到着!ヽ(゚∀゚)ノ

韓国岳の山頂付近は火山特有のゴツゴツとした岩が多く、周囲のなだらかな地形も相まって自分がいま火山にいることを如実に感じさせてくれます。

そして、自分が韓国岳をおすすめしたい理由はこちら。

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割と断崖絶壁で怖いところ

これですよこれ。

とんでもなく非日常な景色が目の前に広がっている。

どでかいカルデラの真ん中にはオアシスのような池、その周囲には火山となってからの長い年月の経過を思わせる鬱蒼とした木々。

火口が緑で覆われているだけでも美しいのに、こんな風に中心に水場がある風景はなかなか見れるものではありません。まるでRPGの世界に飛び込んだような、そんな気分になれます。

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そしてお隣の新燃岳に目を移せば、こちらは韓国岳と対象的に今にも噴火しそうな危ない雰囲気を醸しだしています。

噴煙がもくもくと立ち上っているし、なにか黒い筋状のものが下に向かって伸びている。新燃岳は直近だと2018年に噴火しており、その際は溶岩流や火砕流が発生して噴煙が火口から8,000mの高さまで上がったとのことです。

そう考えると、ぼけーっと眺めているこの瞬間にも爆発的噴火しそうで結構怖い場所。韓国岳から新燃岳まで縦走できないのは残念だけど、ある程度近いところにまで行けただけでも満足かな。

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韓国岳の山頂から南方向を眺めた景色がこれ。

もうほんとすごい。

眼下に広がる大浪池だけでなく遥か遠くの桜島まで見渡せるし、鹿児島湾がこれだけ一望できるのは完全に想像を超えていた。

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ところで韓国岳の火口底部に広がるこの湖、なんとつい最近できたものみたいです。

7月に続いた記録的大雨によるもので、普段の雨ではこのような姿を見せることはないようなので運が良かったというほかありません。単に快晴だったというだけでなく、こんな幻の湖まで見ることができるなんて。

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帰りはサクッと下山してアイスクリーム舐めてました。

霧島温泉に泊まる。

登山の後には温泉がセットという言葉の通り、今回の宿泊地として選んだのは霧島温泉そのもの。

これだけの充実した登山ができた上に、さらに温泉宿に泊まれるなんて最高の贅沢すぎる。

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直前に探した割には比較的宿も空いており、その中でも二食付きで満喫できそうなところにしました。実はGOTOキャンペーンを使うことで一人あたり4,000円くらい安くなってました。

こういうのは安くなる方法を知ってるかそうでないかなので、活用できるものはどんどん活用していきたい。

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部屋からは霧島温泉街のほかに桜島までばっちり見えるという素敵ぶり。

そこからは温泉に入ったりのんびり館内を散策したりするなど、まさに温泉宿を十二分に楽しむ一行。特に温泉は相当に気持ちよくて、さっきまで疲労で死んでたのが一気に回復できるなどしました。登山の後には温泉。この組み合わせは至高すぎる。

火山の近くは必然的に温泉が多くて、地形的に登山も温泉も楽しめるなんて本当にお得すぎる気がするし、九州は今回実感した以上にアウトドア向けの土地のようです。

これはこれからも何度も訪問したくなってきた。

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夕食はこれまた豪華極まりない会席料理でした。

日本酒も一緒にいただいたりなんかしてもう最高なんですよほんとに。何食べても美味しいし、美味しい食事のみでお腹が膨れていく過程を実感できるのも幸せすぎる。

よくよく考えてみると、今回鹿児島を訪れてから充実した時間しか過ごしてないような気がしてきた。

天気が晴れというだけじゃなくて景色とか食べ物とか、そして温泉とか。ちょっと遠出するだけで日常では考えられないくらいの満足感が得られるし、これだから旅はやめられない。

鹿児島を去る朝

夕食を食べた後は再度露天風呂に入りにいったりした後、気がついたら爆睡してました。

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いつの間にかやってきた朝。

今日もいい天気みたいでなによりだ。この日はもう帰るだけになるのでちょっと寂しい思いになってしまう。

思うに1泊2日の行程で泊まる場合って、2日の朝にかなり悲しい気持ちになってしまうものだと思う。あれだけ昨日は楽しんだのに今日はもう現実に帰るだけなのか、みたいな虚無感に襲われる。

でも、だからこそまた来たいと強く思うし、いい意味で気持ちが切り替わるので寂しいばかりでもない。旅先で泊まるのって、こんな風に色んな感情が次から次へと湧いてくるから好き。

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朝食をいただいてから名残惜しくも宿を後にし、飛行機の時間まで高千穂峰を一望できる牧場を散策したり、霧島神宮に参拝したりしました。

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最後は、今回の訪問で訪れた場所を一通り見渡しながら飛行機で鹿児島を離脱。

また来るからな鹿児島!

おわりに

屋久島だけだともったいないので鹿児島のどこか行きたいなと思って、宮之浦縦走後に適当に決めた今回の行程。

終わってみれば登山に温泉にと想像もできないくらい楽しい時間が過ごせました。たぶんあのまま帰ってたら後悔したと思う。

何よりも、最初から最後まで快晴に恵まれたのが嬉しかった。

天気予報を信じて即行動したのが良い方向に動いてくれました。今後も今回のように臨機応変に「ちょっと出かけてくるか」程度の気軽さで旅をしていきたい。

おしまい。


本ブログ、tamaism.com にお越しいただきありがとうございます。主にロードバイク旅の行程や鄙びた旅館への宿泊記録を書いています。「役に立った」と思われましたら、ブックマーク・シェアをしていただければ嬉しいです。

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