会津東山温泉 向瀧 有形登録文化財第1号の温泉宿に泊まってきた

最近本当に寒いです。先週あたりから気温が一気に下がってしまって、ロードバイクどころか屋外に行くのも躊躇われるレベルになってきています。

こんなときは温泉しかないと思っていて、それも冬という季節を最大限に活かして雪が降り積もる中で温泉宿に泊まることができたのなら、この寒さもわりかし悪くない。

そんな背景もあり、今回は福島県会津若松市にある会津東山温泉の向瀧に泊まってきました。

もくじ

会津の温泉宿

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向瀧の外観

会津若松市のほぼ中心部、白虎隊が自決した飯盛山の入口や会津藩家老・西郷頼母(たのも)の屋敷を中心とした博物館「会津武家屋敷」などを通り過ぎ、山間部に入りかけたところに広がる会津東山温泉の一角にその向瀧はありました。

向瀧は、国の登録有形文化財第1号にも輝いた木造建築の温泉旅館です。

しかも、少なくとも大正時代からは宮内庁ご指定の客室もあったりして、古くから多くの皇族を迎えてきた格の高さは全国的にも有名とのこと。

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東山温泉街の入り口

最初に東山温泉について述べると、開湯は今から約1300年前、名僧・行基によるものと言われています。江戸時代には「天寧寺の湯」と呼ばれて会津藩の武士が湯治に訪れる保養所にも指定されており、昔から会津の人々に愛されてきた温泉であることが伺えます。

東山温泉は今では奥羽三楽郷の一つ(他の2箇所は湯野浜温泉とかみのやま温泉)にも数えられていて、春は桜、初夏の新緑、秋は紅葉、冬の雪見風呂という風に季節によって全く異なる顔を覗かせることから、一年を通じて楽しめる温泉として親しまれている様子。

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向瀧の玄関。この日は雪と風がとんでもなくてまるで吹雪のようでした

向瀧は、そんな東山温泉の入り口に位置しています。バス停を下りてすぐ目の前に見える木造建築の迫力は予想以上で、東山温泉を象徴する宿といってもいいくらいに存在感に溢れていました。

この向瀧もかつては会津藩の保養所に指定されており、その前身である「きつね湯」は、上級藩士の保養所として官選の指定を受けていた格式ある温泉宿。明治維新後は廃藩置県に伴い会津藩から平田家が譲り受け、代々営業を続けています。

それにしても、「上級藩士」「皇族」「宮内庁」と自分にとっては馴染みのない単語が続けざまに登場してきますが、はたしてその宿の品格の高さは一体いかほどのものなのだろうかというわけで泊まってきました。

館内散策

この向瀧を予約したのは3ヶ月ほど前のことなのですが、当時は雪と温泉の組み合わせを楽しむことは想定していませんでした。

単に「冬だから温泉旅館でまったりしたいよね」くらいに考えていて、これほどまでに雪深い天気になるとは露とも知らず状態。そもそも福島県は完全に雪国であるので、12月の天候ともなれば"雪"なのは当然だと頭の片隅にはありましたが、まさか吹雪になるとは。

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今回泊まった「水仙」の間
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右が入り口で、正面右の扉には浴衣やタオルが収納されている。正面左の扉は布団置き場。トイレと洗面所は広縁奥側にある。
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暖房は炬燵とエアコンがある。冷蔵庫はないが、代わりにポットに水がたくさん入っているのであまり問題にならない。他の飲み物は適宜電話して注文する。
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中庭が一望できる広縁

まずはお部屋に案内していただきました。

今回泊まったのは、数ある客室の中でも人気の高い「水仙」の間。中庭に面していることから眺めが非常によく、予約の際におすすめの部屋でとお願いしたらこの部屋を割り当てていただいたのでもう感謝しかないです。

客室 水仙の間 【会津東山温泉 向瀧】公式HP 国・登録文化財の客室で、極上の和空間を楽しめます

とはいえ、公式HPの紹介文を読む限りではどの部屋(全室が文化財)も充実したひとときを過ごせることは間違いない。

内装を360°確認できるパノラマもあるので、予めこの部屋に泊まりたいという希望があれば予約の際に確認してみることをおすすめしておきます。

夕食の時間までは館内を散策してみることにしました。

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玄関。誰もいないタイミングを見計らって撮影
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まずは玄関から。

玄関には帳場があり、ほぼ全ての時間帯で一人ないし二人の受付の方が控えています。来客があった場合は即座に対応していて、そこからスムーズに部屋まで案内してもらうという流れ。履物の受け渡しから案内までがあまりにスムーズすぎて、さすが一級の旅館であることを如実に感じることができました。

玄関の一つ奥には売店があり、この向瀧オリジナルの日本酒や工芸品などを購入することができます。中には実際に夕食に出されていた料理の一部も買うことができて、家に帰っても向瀧の味を満喫できるという形。

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「はなれの間」への階段

その奥は客室棟へと続いており、正面に進めば中庭をそれを囲むように建てられた一般の客室棟が、左に進めば宮内庁指定棟である「はなれの間」へと繋がっています。

ちなみにこの「はなれの間」は何も皇族限定というわけではなく、普通に我々も泊まることが可能です。

値段も思ったよりは高くなくて、でも一部屋しかないので一生のうちに一度泊まれたらラッキーくらいの気持ちでいるといいかもしれません。実際にこの日も「はなれの間」には明かりが灯っていたので誰かしらが宿泊されていたようです。

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その「はなれの間」への分岐を過ぎると階段があります。

階段の真下にはこの向瀧の温泉の一つである「きつね湯」がありますが、向瀧の温泉について先にまとめました。

  • きつね湯:会津藩指定保養所時代から存在する湯。自然湧出の自家源泉から動力を一切使わないで溜めたお風呂で、自然そのままの状態が楽しめる。温度は45度ぐらい。
  • さるの湯:浴槽に大理石を使った広めの湯。屋内にあるが目の前が大きな窓になっているので、さながら露天風呂のような気分になれる。温度は41~42度ぐらい。
  • 貸切家族風呂:蔦の湯、瓢の湯、鈴の湯の計3箇所あり、予約は一切不要で空いていれば自由に入ることができる湯。時間制限もないので、例えば一人でまったり入りたい場合はおすすめ。温度は43度くらい。

全ての温泉が源泉かけ流し100%、完全放流式(加水なし、加温なし、循環濾過なし) なことに加え、入る時間に制限もありません。チェックインの時間から翌日の午前9:30まで、深夜でも朝でも、いつでも好きな時間に入ることが可能です。

温泉 【会津東山温泉 向瀧】公式HP 会津東山温泉の源泉かけ流し100%!完全放流式。身体も心も温めます。福島 会津若松

源泉が玄関に近い方面にある影響で、必然的にこのきつね湯の温度が一番高く、そこから貸切家族風呂、さるの湯の順に温度が低くなっているということです。実に分かりやすい。

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右が「水仙」の間への階段、左を進むとさらに宿泊棟がある
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宿の前にある湯川に面した廊下

さらに直進すると中庭と貸切家族風呂があり、そのすぐ脇には「水仙」の間への階段があります。その階段を上ると「水仙」の間を含めて3つの部屋があり、いずれも中庭に面した風景が楽しめる配置になっています。

こう考えてみると、今回泊まった「水仙」の間は本当に良い立地にある。

全体の宿の構造から見ても3箇所の温泉のちょうど中心付近にあるため、どの温泉にも行きやすいという利点も理解できました。とりあえず初めて向瀧に泊まってみたいという場合には、「水仙」の間はおすすめできる部屋だと思います。

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左の階段は山の斜面に面した宿泊棟へと繋がっており、右へ進むと「さるの湯」がある
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重々しい造りの会議室と、「さるの湯」の入り口

中庭に面した曲がり廊下を進んでいくと、「さるの湯」への分岐があります。

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山に面した当直的な宿泊棟は、昭和10年の大増築によるもの
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山に面した宿泊棟は、予想していた通り非常に階段が多い構造になっています。

部屋と部屋の間の高低差が大きい分、必然的に眺めがいいことが予想されますが逆に言うと温泉へ行く際の負担も大きくなってしまうのがネック。

ただし予約の際に階段の少ない部屋がいい等の指定ができるため、足腰の影響で移動が大変だという場合でもきちんと配慮してくれます。

温泉と雪景色

ここまでで館内の散策はあらかた終了したので、お次は温泉へ。

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貸切家族風呂
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析出物の多さが温泉の効能を物語っている

まずは「さるの湯」と「貸切家族風呂」に連続で入り、日中の極寒会津散策で冷え切った身体に熱を通す。

温泉というものは外気温と湯の温度との差が大きければ大きいほど気持ちがいいもので、その観点でいくと東山温泉の湯はとてつもなく快適だった。

突出して何かの成分が強いということは感じられにくいものの、じんわりと身体の芯から端部まで沁みていくように温まっていくのが実感できる。

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貸切家族風呂の静けさが尋常ではないことが、なおさら温泉の「良さ」を引き立てている気がします。

貸切の名の通り今この瞬間にお湯に浸かっているのは自分だけ。聞こえてくる音は湯が注がれている音のみで、あとは全く外部の音が入ってきません。

格が高い宿なので宿泊客の方もある程度はしっかりした人が多いとは思いますが、なんというか温泉にしっかり集中できるというか、何にも邪魔されずに温泉を満喫できる空間でした。

もちろん、「さるの湯」や「きつね湯」も同様に静かなもの。

自分たちが入ったタイミングがたまたま人が少ない時間帯だったのか他の人は大抵1人しかいなかったり、もしくは貸切状態だったりもしました。やはりそれなりの宿で過ごす時間は大切にしたいもので、ここではその願いが十二分に叶えられたと言えます。

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静かな時間が流れていく

そんな感じで温泉に入りまくっているといつの間にか日が落ちてました。

もともと雪深い天気だったこともあり、ここからはもう完全に屋内で過ごす時間と思いながら、ふと宿の回りを散策してみたくなったのでブーツに履き替えて外へ。

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冬ならではの幻想的な風景が見られるので、ちょっと外へ出かけてみるのも悪くない
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さっきの温泉でせっかく温まった身体が冷えていく悲しさを感じつつも、実はそれほど悲しくはない。

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雪に埋もれた木造旅館が、明かりによってほんのりと浮かび上がるように照らされている景色。

これは宿泊客にしか味わえない眺めであると同時に、実際に見るのはなかなか難しい。だってわざわざ寒い思いをして外へ出ないと行けないし、そんなことを好き好んでやる人は多いとは思えない。

だからこそ、この一面を独り占めしているという専有感が何より心地よく感じる。どうせまた屋内で温泉に入れば温まれるし、せっかく冬の温泉旅館に泊まったのだから、こういうひとときも楽しく思えてくる。

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雪ろうそくの準備をしている様子

部屋に戻ってみると、ここでなんとサプライズがありました。

向瀧では冬の期間に「雪ろうそく」なる催しがあります。

これはある程度の積雪があった日には中庭に竹筒を設置し、その中にろうそくを灯すというもの。点灯本数は約110本ととにかく多く、中庭全体がろうそくで照らされている様子は息を呑む美しさとのことです。

雪見ろうそく 【会津東山温泉 向瀧】公式HP 雪に灯りの花が咲く忘れられない雪見ろうそく。 福島 会津若松

その雪ろうそくの眺めがこちら。

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雪の中に灯りの花が咲く
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「水仙」の間からの眺め

幻想的すぎる。

本当に今日この日に向瀧に泊まって良かった。心からそう思えてくるほどの風景が目の前に広がっている。

ここで驚いたのはこの雪ろうそく、なんと今年はこの日(12月19日)からの開催だったということ。

もうどこまで運がいいのかって話で、もう完全に予想外だったのでその美しさや喜びも何倍にも増幅されて感じられました。

しかもこの日は朝からずっと雪が降り続いていて、竹筒を差すにも問題ないくらいの積雪が得られたので予定通り雪ろうそくが催行されたというわけで、つまり二重に運が良かった。

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一つ注意なのは、この雪ろうそくが点灯している時間は比較的短めだということ。

  • 12月、1月:16:30〜18:00
  • 2月:17:00〜18:30

日没時間にあわせて点灯しているそうですが、夕食の時間って大抵18時からなので、今の時期では夕食をいただくタイミングで点灯は終わっているということになります。夕食後にゆっくり見るかと思っていると悲しいことになるのでご注意を。

あと、係の人が消えたろうそくの再点火や積雪の整形を随時行っているので、人が全く入り込んでいない写真を撮るのはなかなか難しかったです。

そんなことを考えながら見とれていると、気がつけばもう夕食時間。

夕食

温泉に入り、中庭の雪景色を眺め、そして部屋で夕食をいただく。

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夕食の献立
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会津の地物を活かした食事
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雪国に鯉のたたき
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インターネットから予約すると特典があります。今回は熱燗×2を注文しましたが、これが結構量があってお得すぎました。
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会津藩直伝 鯉の甘煮
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会津伝統の汁 こづゆ
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福島酵母和牛の姫ステーキ
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体内燃焼 ごんぼ湯(ごぼうを揚げたもので、つゆに漬けていただく)
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会津地鶏のあぶり汁
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夕焼け雪山ボッコ芋
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〆はご飯(こしひかり)と汁物(小松菜と焼き豆腐のお味噌汁)

夕食は豪華さを感じさせつつも、会津の地物をふんだんに使用した素朴な味わいのものばかり。

特に鯉の甘煮は岐阜県南部でも同じ名前の料理はあるものの、味がまったく違うのは興味深かった。甘さはあまり感じず、味付けも個人的には濃くはないので非常に食べやすい印象でした。

全体的に味付けは薄くて自分好み。〆のご飯+味噌汁の組み合わせがその点では飛び抜けていて、米どころとしての会津の素晴らしさが十二分に感じられました。

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夕食後も熱燗をちびちび飲む
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雪ろうそくの点灯が終わった中庭の静けさ
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夕食後は仲居さんがお布団を敷きに来てくれます

夕食後は部屋にお布団が敷かれ、気分的にも満腹度合い的にももうあとは寝るだけという状態。時間はまだ19時を過ぎたくらいとかそのあたりなのに、すでに眠くなっているのは日常では考えられません。

平日だったら眠くなるのは23時とかそのあたりなので、如何に日常生活では精神が張り詰めているかがよく理解できる。今日みたいに「旅」をしているときには労働とかのしがらみから開放されて心ゆくままに発散できるわけで、早い時間に眠くなるのはもう仕方ない。

逆に言うと、定期的に旅の時間を摂取することが重要であるとも言えます。こういう場を意識的に設けないと労働ばかりでは気が滅入ってしまう。やはり人生に旅は必要。

話を戻すと、夕食後は再度温泉に入りに行きました。

眠すぎて浴槽に浸かっている途中で寝そうになったりもしたけど、個人的にはまだ起きていて、宿の夜という時間帯を有意義に過ごしたい。誰も居ない廊下と温泉の温度差も、夜の闇に溶けかかっている中庭の風景も、もっともっと楽しみたい。

こんな風に名残惜しく感じるのは、良い宿である証とも言えます。

翌朝

いつもとは違って、宿で迎える朝は格別の一言。すっきりとした気分で起きることができました。

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昨晩めちゃくちゃ早い時間に寝たこともあり、この日に目が覚めたのは早朝の6時。もちろんこの時間に起きたのは理由があって、誰も居ない浅風呂を満喫したかったからです。

誰も居ないというと深夜に入るという選択肢もあるけど、すでに述べたように夜は早い時間に眠くなるのが常なので、どっちかというと朝早くに起きて入りに行くほうが個人的には楽。

朝風呂によって目覚めもよくなるのでなおさらです。

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貸切家族風呂へ

冬の朝に布団から出るという試練を突破した者のみ経験することができる、朝の温泉。

今日一日を過ごすにあたって朝という時間は大切なもので、これほどいい湯加減に浸れるのだから今日もいい日になるのは間違いない。

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登録有形文化財第07-0001号~0004号であることを示す展示
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夜の間の積雪により、昨晩よりも追加で10cmほど積もっていました

貸切家族風呂から「きつね湯」までに移動するまでの、ほんのわずかな距離の間でさえも冬を感じずにはいられない。

窓の外には白銀の世界が広がっていて、さっきまで布団に中にいたせいで忘れかけていた季節感をぐっと引き戻してくれる。身体を刺すような寒さに加えて、視覚的にも季節を味わえるのは非常に良い。

やはり冬といえば雪。自身にとって馴染みが薄い雪という存在を身近に感じられただけでも、今回福島を訪れて良かったと思います。

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貸切状態の「きつね湯」
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連続の温泉タイムによって、身体の隅々まで温泉の熱が浸透していく。

ここまで他の宿泊客に会わないのもなかなか珍しい気がする。昨夜の雪ろうそくの時でさえも同時に居たのはせいぜい3人くらいで、温泉に限っては言わずもがな。

今朝も自分以外に入る人は皆無だし、寒いと部屋の中から出ないという人が多いのかもしれません。

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「きつね湯」の前にある大理石の洗面台
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地元ではまず見ることができないレベルの立派な氷柱
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部屋に戻った後は二度寝
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天井を見上げているだけで眠くなってくる

その後は部屋に戻って二度寝したり、また中庭を眺めに行ったりと活動的な時間が続く。

朝早くからこれだけ動くことは旅以外ではなかなか無いことだけど、ただ布団で寝ているだけよりは何倍も良い。旅先の宿で過ごす時間は本当にあっという間すぎて、できるだけ記憶に残るような滞在をしたい。

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ごきげんな朝食だ
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至極当然のように空になったおひつ

朝食の時間は朝8時。

昨夜に布団を敷きに来てくれたときと同様に、朝食の少し前になると仲居さんが布団を片してくれます。

朝食は所謂「旅館の朝ごはん」を体現したような落ち着いた献立で、どれをとってみても美味しさで溢れている。どのおかずもご飯に合いすぎることもあって、二人して追加のおひつを内線で注文するほどでした。

そして、朝食が終わればもうチェックアウトの時間。体感的な滞在時間がとにかく早すぎる。

もう少しゆっくりしていたい気持ちはもちろんあったものの、今日はこれから岐阜まで帰らないといけないので出立の時間も連動して早くせざるをえません。遠方に旅するときには移動手段がネックになりますが、昨日今日ともうお腹いっぱいになるくらいには会津を満喫できたので良し。

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GOTOの地域クーポン券は日本酒に消えました。会津若松自体がお酒で有名なところだし、向瀧オリジナルの日本酒が販売しているとなればもう買うしかない。

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向瀧さん、お世話になりました
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おわりに

そんなこんなで、向瀧での一夜は本当に一瞬で過ぎ去りました。

思い返してみれば、宿に着いたときからその雰囲気に呑まれるくらいに向瀧は魅力に溢れていた宿でした。外観や内装はもちろんこと、客室の造りや温泉の素敵さ、果てには雪の中に広がる中庭など、建物の素晴らしさに加えて「冬の会津」というシチュエーションが実に良かった。

今回は冬に訪れたに過ぎませんが、どの季節に訪れても心を惹かれる宿であることは間違いありません。もし次回訪問することがあれば、違う季節かつ違う部屋に宿泊して、また忘れられない時間を過ごしてみたい。

おしまい。


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