【鰺ヶ沢~弘前市街散策】「ふらいんぐうぃっち」ロードバイクで春の青森を走ってきた Part 3/3

温湯温泉での一夜が終了し、今日の予定はふらいんぐうぃっち9巻の舞台訪問がメインです。

ただ、今日の宿は同じ黒石市内の中村旅館(元遊郭旅館)ということで、温湯温泉からの距離はすぐそこ。舞台訪問がメインとはいえ、二日続けて宿がこれほど近いのは初めてかもしれません。

もくじ

舞台訪問ライド

舞台訪問の順番としてはまず輪行で鰺ヶ沢に移動し、ロードバイクで南下しながら弘前市街、そして黒石に帰還してくるというルートです。なんで鰺ヶ沢なのかというと、単純に9巻に登場する場所の中で一番遠い場所だから。普通に走っていってもいいけど、時間の兼ね合いとか風向きとかを考慮して行きは輪行にしました。

輪行はJRの川部駅から行うことにし、温湯温泉から川部駅までは自走となります。早朝の温湯温泉で今日同行していただくamagamaさんと合流し、朝日に照らされながらのスタート。今日も良い一日になりそうだ。

amagamaさんは弘前歴が相当長いということで、もちろん走行ルートについてもお手のもの。昔はよく走られていたという川沿いのルートを案内していただき、交通量が皆無な中を走ることができました。

やっぱり、その土地のことをよく知りたいのなら現地の方にお聞きするのが一番なんですよね。自分が青森県をよく訪れているとはいってもあくまで観光客目線での話だし、美味しいお店とか良さげなサイクリングコースとか、その手の話になると途端にお手上げになってしまう。

amagamaさんには他にもお洒落なカフェなどをたくさん教えていただいたので、また折を見て再訪したいところです。

amagamaさん
田園地帯を走って川辺駅を目指す
朝もやに包まれる平野部…よい空気だ

今回走ったルートに限らず、弘前市郊外は交通量も少なくて走りやすい道がほとんどです。

道路幅は広いのにも関わらず車はほとんど通らないし、それでいて景色が良い。自分が青森県を好きな理由の一つはたぶんこれじゃないかなと思いますね。何より信号が無いので一定のペースで走り続けやすいというのが、ロードバイク乗りにとってはありがたい。

川辺駅に到着した後はささっと輪行準備を済ませ、電車に乗って鰺ヶ沢へ移動。

自分はロードバイク一辺倒ではないので普段から輪行を多用してますけど、ローカル線に揺られながらの移動は乙なもの。車窓に流れる景色は見知らぬところばかりだし、風景だけでなく乗客についてもそれが当てはまる。この人はどの駅から乗ってきて、どこへ行くのかとか、この駅からは一気に人が乗ってきたので大きな町なんだろうかとか。

そんな目線で電車に乗っていると、この移動時間がまるで退屈にならない。ローカル線はスピードもゆっくりなので、ぼーっとしながら窓の外を眺めるのがちょうどいい。ここだけ時間がゆっくり進んでいるかのような、そんな感じ。

鰺ヶ沢で輪行を解除し、ここから9巻の舞台を巡りつつ弘前市街を目指します。

最初は、鰺ヶ沢駅からほど近い場所にある鰺ヶ沢海水浴場からスタート。

ここも夏になればかなり賑わいそうなスポットですが、今は時期が時期なだけに閑散としてました。まあ当たり前か。

amagamaさんの愛車

ところで、amagamaさんのグラベルロードはこちらです。

バイクパッキング装備をフル活用したスタイルに加え、フロント部に取り付けられたGoProで動画撮影もされているとのこと。フォークマウントもばっちり確保してあるので、どんな道でも走れそうなほど万能性があるロード…というのが第一印象でした。

また、ハンドル部に取り付けてあるバッグにはレンズが複数本入っていて、状況に応じたレンズの交換がしやすくなっています。自分は走行中は便利ズーム一本、宿に到着したら広角ズームに切り替えるというスタイルを取っているため、走行中にレンズ交換をするということがほとんどありませんが、これはちょっと参考にしてみたい。

なんであまりレンズ交換をしたくないかというと、自分が使ってるソニーのα7lll、これがレンズ交換の際にセンサーがむき出しになっちゃうから。

なので気をつけないとセンサーにゴミが入ってしまうし、普段からブロアーは持ち歩いているけどなるべく屋外では交換したくないというのが本音。後発機では交換の際にセンサーを保護するような機構をつけてほしい。頼むよソニーさん。α7lVあたりで対応してくれんかな?

岩木山の麓で

鰺ヶ沢でのカット回収を済ませ、次の場所へと向かう我々一行。

ここでは走りやすいルートとして県道31号、そしてやまなみロードを選択し、海沿いにある鰺ヶ沢を離れて平野部へと移動していきます。その前にちょっと立ち寄ってみた場所がこちら。

周囲には猫もいて、完全に平和な時間が流れている

青森県民なら知らない人はいないという「わさお」のお家。

秋田犬であるわさおは平成23年から毎年、鰺ヶ沢駅の観光駅長を務めるほどの人気がある犬で、去年2020年に亡くなるまでは、住居であるこちらの菊谷商店で元気に過ごしていたとのことです。

今では、わさおと一緒に暮らしていたという「ちょめ」がその後任になっており、そのちょめに会いに来たというわけです。

しかしお家はご覧の通りもぬけの殻。散歩でもしているのかな?と思って待つこと数分後…。

ちょめが帰ってきました!

菊谷商店前に止まった車の後部座席から大きな犬が顔を覗かせていたことから、もしかしたら…と思っていたらまさにそれでした。ちょめは想像以上に大きく、それでいて白色のもふもふとした毛で覆われている様がなんともかわいい。ご主人と遊んでいる様子も実に微笑ましくて、見ているこっちまで笑顔になってきます。

というか、犬はとにかく人とじゃれ合っているのが可愛いですよね。猫はどっちかというと単独でのんびりしているのが可愛かったりしますけど、犬はなんか明るいイメージがある。この海沿いは今後も走る予定なので、またちょめを見に訪れたい。

その後はカット回収を織り交ぜつつ、岩木山の麓のアップダウンに富んだ道を快適に走ってました。走っている最中にはかなりの頻度でりんご畑が視界に飛び込んできて"青森感"を感じることができたのに加え、amagamaさんの地元トークも加わってもう最高の一言です。自分の知らない知識や風景を楽しみながら走れるというのはいつだって面白い。

ちょっと遠くを見れば岩木山が分かるくらいにはいい天気で、気温もちょうどいい感じ。

なんといっても、青森県はどこを走っても「自然と人間の暮らしがとてもいい感じの割合で融合している」んですよね。どちらかの存在がめちゃくちゃ強いというわけではなく、あくまで両方が手を取り合って共存している様を実感できるというか。

だからちょっと走るだけで山や川があり、畑があり、人家がある。人家についても少なすぎて走っていて不安になる…というほどではなく、全部ひっくるめて日本の原風景のような静かな空間がずっと、ずっと続いている。

自分のような散策好きな人にとっては、本当に青森県は聖地みたいなところだ。

トゥクトゥク試乗できるってマジ!?
弘前市まちなか情報センターに展示されている「ふらいんぐうぃっちねぷた」
弘前市まちなか情報センターは桜ミク推しがすごかった

その後はamagamaさんと別れ、弘前市街地をぶらぶらして最後のカット回収を済ませました。ふらいんぐうぃっち9巻の舞台訪問記録については、別記事でまとめています。

この日はこのまま黒石市街まで自走で戻り、元遊郭旅館である中村旅館に宿泊しました。

翌日の天気は、雨のち晴れ。

午前中は完全に雨だったので近場の温泉で過ごし、晴れてきたら再度弘前市街をあてもなくポタってました。この日もまた結構な強風で、空を流れる雲の動きが目に見えてわかるくらい。でもそれはそれで見ていて楽しくて、風に揺られて散っていく桜をぼんやり眺めながらぶらぶら歩く。

ほんの二日前までは一部しか見られなかった花筏もご覧の通りで、本当にその景色の移り変わりの早さに驚かざるを得ません。逆に木々についていた桜はもう完全に散ってしまっており、まさにほんの数日の差が明暗を分けたという感じです。

桜は咲くのも早ければ、散るのも早い。儚い…というのは観光目的目線では予測困難な面があるものの、自分のように数日間だけ旅をする、という行程では案外うまくハマってくれた。

さっと楽しんで、さっと帰る。いたずらに長い日程にしてしまうよりも、旅はこれくらいがちょうどいい。

最後は青森空港まで走って、今回の青森旅は無事終了。

次に青森を訪れるのは夏かな。そのときもまた、充実した旅ができますように。

おわりに

去年行くことができなかった分、今年は東北の訪問回数を多めにいきたい、というのが私の抱負です。

まだ2021年も始まったばかり。別に焦ることなんてないので、自分のペースで青森を、そして東北を楽しむ旅をしていきたいと思っています。まあ、ロードバイクも必須というわけではないので、適度な行程を随時考えていくつもり。

今回も楽しかった!


本ブログ、tamaism.com にお越しいただきありがとうございます。主にロードバイク旅の行程や鄙びた旅館への宿泊記録を書いています。「役に立った」と思われましたら、ブックマーク・シェアをしていただければ嬉しいです。

過去に泊まった旅館の記事はこちらからどうぞ。

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