【弘前公園~黒石~温湯温泉】「ふらいんぐうぃっち」ロードバイクで春の青森を走ってきた Part 2/3

外濠の散策を済ませたので、次はいよいよ公園内を歩いていきます。

もくじ

弘前公園の桜

三の丸東門

三の丸東門をそのまま西へ進み、二の丸東門へと入ったところで天守閣を横目に見ながら賀田御門跡周辺へ。

この辺りは例年だと屋台が集中しており、食べ歩き用の飲食を購入することが可能です。しかし、今年は後述の通り飲食可能なエリアが明確に定められているため、ここで購入したとしてもすぐに食べることはできません。自分は、前回のさくらまつりの際にはここで肉料理とかを購入して夜桜を眺めながら日本酒を飲んだりしてましたが…、今年は至って静かなものです。

その飲食可能エリアもいわゆる立ち食い形式で、集団で座って飲み食いできないような仕組みになっていました。弘前公園はめちゃくちゃ広いので花見をするには絶好の場所なのですが、今年に限っては「歩きながら桜を愛でる」スタイルが主流といえます。

こちらがその飲食可能エリア。

衝立で仕切られている簡易的なもので、ここで長時間滞在するのはちょっと困難かと。

コロナ禍だろうがなんだろうが桜の美しさは変わらない。

人間世界の混乱っぷりがまるで嘘みたいに園内は桜で満ちていて、ずっと息が詰まるようだった世の中の閉塞感を霧散させてくれるほどに気分が晴れやかになれました。純粋に桜のみを味わうという意味では、このような形式は満更ではないのかもしれません。

ただ、今年のさくらまつりの開催にあたっては桜の手入れはもちろんのこと、様々な取り組みを継続して行われていたからこそ実現できたと思います。去年のGWは完全に弘前公園が閉鎖されていたことを踏まえると、これについてはもう圧倒的感謝しかないです。本当にありがとう。

有名な桜のトンネル

賀田御門跡から西へ進んだところには西濠と呼ばれる濠があり、弘前公園内ではここがもっとも知名度のある桜スポットじゃないかなと思います。その西濠には春陽橋という橋がかかっており、ここからの眺めがまた素晴らしいことで有名。

その春陽橋を渡ろうと思ったのですが、混雑緩和のために西濠付近はすべて一方通行になっている様子でした。なので、春陽橋を渡るには西濠沿いに桜のトンネルを経由して南に進み、再度北へと折り返していく必要があります。

上に写っているのがちょうど桜のトンネルの箇所で、その名の通り道の上を覆いかぶさるように桜の枝が重なっているのが特徴。ただ歩いているだけでも頭上を桜が覆っているのが迫力があるし、望遠端で撮影するとその重なり具合がより分かりやすい。

西濠は南北に長く、桜並木がはるか向こうまで続いている
朱色の橋が春陽橋

そしてこちらが西濠の全景。

西濠は文字通り公園内の西に位置する濠で、この濠の東西に沿って桜が植えられています。なので、南か北から眺めてみればその"良さ"が一目瞭然。青い水面と青空、そしてそれらの青色に映える桜色がまぶしい。何度も言うけどこれに加えて今日は快晴すぎるので、視界の真ん中を堺にして空と湖を逆転させてもそんなに違和感がないレベルです。

というか、桜と水の相性は実は抜群だということに今更ながら気づきました。

散った桜がそのまま自動的に湖に漂う仕組みになっていて、さっきの花筏もそうですがとにかく美しい。この日は風が強いので花びらが風下に向かって流れていくのも、桜が立ち並ぶ静に対して"動"を感じられる点が実に素敵だ。

春陽橋は個人的に公園内で一番好きなスポット
春陽橋の上からの景色

そのまま濠沿いに歩いていき、春陽橋に到着。この朱色の色使いがまた良い。

自然色として緑色と桜色が支配する公園内にあって、ここだけ非常に目立つ印象を受ける朱色の橋。でもこの朱色が桜色を食ってしまうということは全くなくて、むしろ淡い桜色の儚さを強調させてくれる。これに加えて青空の青色がプラスされて、この一角だけ現世ではないような錯覚を覚えてしまうくらいだった。

二の丸南門近くにある、ハート型に見える桜の枝

その後も散策を続け、ひとしきり公園内を歩いたところで離脱。

時間が経つにつれて次第に来場者数は多くなってくるようで、午後になってからすぐに訪れていて正解だったという感じです。といっても今日はまだいい方で、この翌日、さらに日曜日になると週末に入って観光客がどっと押し寄せてました。公園周辺の交通量もヤバいことになってたし、やっぱり観光地の移動はロードバイクが最適っぽい。

その頃にはもう桜は見頃を過ぎており、ほんの数日でこれほど状況が変わるのだから花の鑑賞はなかなか難しいものがある。その点でいくと、予定を前倒しにして今日弘前を訪れておいて本当に良かったという思いでいっぱいです。

あれこれ考える前に、まず行動してみる。後悔するのは行動してみてからで十分だし、その結果こんなに良い景色を見ることできたのだからもう感無量だ。

これからもできる限りはこの方針でいきたいものです。

石場屋酒店の前の通りの雰囲気が好き

その後は弘前を訪れた際には必ず訪問している石場屋酒店へ行き、弘前の地酒である豊盃を購入。

この辺りのコースは一種のルーチンと化していて、特に「日本酒を買う」という行動は欠かしたことがありません。他にももちろん酒店はあるものの、この店の雰囲気、そして豊盃の旨さに虜になってしまって毎回訪問してしまう始末。

現地でその土地を楽しんだ後は、帰宅した後で地酒を飲みつつ思い出に浸りながら写真編集や記事作成をする。これが自分の中での旅のやり方だ。

弘前市街の煉瓦亭で昼食にしました
店内の様子
椅子や机の造りが渋い

市街地での用事は済ませたし、そろそろ黒石市に移動して投宿するか…と思って時間を確認するともう15時近く。時間を忘れて散策に没頭していたようで、時が経つのは本当に早い。

それにも関わらずまだ昼食はおろか朝食すらまともにとっていないことに気が付き、思い出したようにお腹が空いてくる。どこかで食事してから移動することにして、そんな中で頭の中に浮上してきたのが、9巻に登場した煉瓦亭という喫茶店です。

喫茶店といってもここはランチメニューが豊富に揃っており、軽食からガッツリ系まで一通りあって幅広い用途に利用できる素敵なお店。店内の内装も古めかしい感じがしていて落ち着いた雰囲気だし、先程までの喧騒をしばし忘れて食事に集中するにはこれ以上ない空間でした。

今回はハンバーグセットを注文。ライスやスープがセットになっていて、ハンバーグの種類も複数あります。

熱々のハンバーグを頬張っていると、今日一日がとても濃い時間であることを強く実感できた。なんせ青森に到着した時点で快晴だったし、それから岩木山神社、弘前市街を散策する中でも一瞬として無駄な時間がない。さらにこれからの時間は温湯温泉にて鄙びた宿に投宿するわけで、もう最初から最後まで充実しすぎてるって感じだ。

あくまで結果論になってしまうけど、とにかく「旅に行く」と決めたら行動は早いほうがいいってことです。今回にしても、GWの予定を気にしてまごついていたら今日の感動は得られなかった。

これほどまでにうまくハマってくれると、なんか、自分の性格と旅って案外相性がいいのかもしれないな、と思ってしまう。

弘前から黒石までの道中もまた快晴。一体どれほど持続してくれるのか。

しっかり満腹になった後は、予定通り国道102号を走って温湯温泉に到着。道中はアホみたいに風が強かったですが、国道の交通量の多さを利用してそこまで苦労せずに着くことができました。この日に泊まった、温湯温泉 後藤温泉客舎の宿泊記録は別記事でまとめています。

そんなこんなで、行程としてはここで折り返し。Part 3に続きます。


本ブログ、tamaism.com にお越しいただきありがとうございます。主にロードバイク旅の行程や鄙びた旅館への宿泊記録を書いています。「役に立った」と思われましたら、ブックマーク・シェアをしていただければ嬉しいです。

過去に泊まった旅館の記事はこちらからどうぞ。

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