嶽温泉 田澤旅館 大正11年創業 岩木山麓の温泉旅館に泊まってきた

2023年10月現在、田澤旅館は多忙のため宿泊を受け付けていません。女将さんの話によれば2024年になれば再開するかも?とのことで、詳細はお問い合わせすることをおすすめします。

今回は、青森県弘前市の嶽温泉 田澤旅館(田沢旅館)に泊まってきました。

弘前市の郷土富士である岩木山周辺にはたくさんの温泉が点在しており、岩木山頂上方面へ唯一直通している道路「津軽岩木スカイライン」の入り口近くにある嶽温泉もその内の一箇所です。以前は岩木山登山をした後に嶽温泉に下山し、日帰り温泉に入ってから市街地へ戻るという行程も実施したことがあります。

その嶽温泉がニュースに上がったのは、今年(2023年)始めの1月末。

原因不明の源泉温度低下や湯量の減少により休業を余儀なくされる施設が相次ぎ、一時はどうなってしまうのかと世間を賑わせました。しかしその後に別の源泉の整備が進められ、4月には休業していた施設が3ヶ月半ぶりに営業を再開。主力源泉には課題が残るものの、無事に復活されるまでに至っています。

「嶽温泉が営業再開!」のニュースを聞いた私は居ても立っても居られず、ニュースを見てからすぐにずっと泊まってみたかった田澤旅館を予約。宿泊に至ることができました。

鄙びた宿が営業をやめてしまう理由は、後継者不足の他にも災害や今回のような自然現象など誰にも予想ができない部分があります。「泊まりたい場所にはさっさと行け」と常々思っているように、今まで以上に投宿のペースを早めるしかできることはありません。

もくじ

歴史と外観

田澤旅館は嶽温泉の中心部に位置し、ちょうど広い駐車場がある広場の正面に建っています。旅館というよりは食堂のイメージが強く、確か初めて嶽温泉を訪問したときもここでラーメンを食べた覚えがある。

田澤旅館の創業は大正11年(1922年)で、今の嶽温泉の町並みが形成されたのと同じ時期からこの地で営業を始めました。昔は旅館専業だったものの、それだけでは食べていけないので現在では嶽きみを中心とした兼業農家をされています。

経営のメインは田澤食堂という飲食店と、この時期は嶽きみの販売をされていて店頭には数多くの嶽きみが並んでいました。日帰り温泉や宿泊はどうやらメインではないようで、知る人ぞ知るスポットのような感じです。ちなみに家族構成人数がとても多く、

  • 女将さんとご主人。特に女将さんが元気そのもの。
  • 年配の老夫婦…女将さんの上の代。ご主人の方は嶽きみ農家がメイン。
  • 若めのご夫妻…女将さんの下の代。
  • お子さん3人

と、滞在中はかなり賑やかな印象を受けました。暇な時間帯には老夫婦と子供達が嶽きみの皮剥きをされていたし、旅館というよりは親戚の家に来た感が強いです。

というわけで、まずは外観から。

弘前市街地からは地味に標高差がある嶽温泉
田澤旅館の存在は知らなくても、どの建物と言われたら分かる人が多いと思う
田澤旅館 正面外観
店頭に並ぶ嶽きみ

田澤旅館の建物は木造2階建てで、正面から見ると全体的に整った規則正しい構造をしているように見えます。ただ建物自体は奥へ奥へと続いているためここからでは全容を掴むことはできず、泊まってみるしかありません。

1階向かって左側には「焼きとうもろこし 田沢商店」、右側には「田沢食堂」の大きな文字があり、ここだけ見るとまさか旅館だとは気が付かない。そういう意味でも意外感がありました。

ちなみに今回はロードバイクで現地まで自走しましたが、嶽温泉は弘前市街からバス一本で行けて本数も多めなのでアクセスの良さは抜群です。

館内散策

1階 玄関~食堂

それでは館内へ。

前述のように田澤旅館は嶽きみの販売と食堂を営業されているため、チェックイン時間は何時でも可能ですと言われました。今回は当日の天気が雨予報だったのでそのお言葉に甘え、早めにヒルクライムをして14時くらいに現地に到着。結局雨に降られることはなかったものの、チェックイン時間が早いと滞在時間も伸びるのでありがたい限りです。

田澤旅館の全体の配置としては、1階に玄関や廊下、温泉へ下る階段があり、客室はすべて2階にあります。温泉は1階から階段を下った地下1階にあるものの、温泉の外には普通に屋外が広がっているので見通しはいいです(地面の下にあるわけではないというのを言いたかった)。

1階右側には食堂が設けられているので、最初はそちらから訪問しました。※当たり前ですが撮影は営業時間外に行っています。

食堂の入り口
雪国+商店であるためか、1階の軒下はかなり広い
奥の座敷
食堂から見た建物後方部分

食堂は手前側にテーブル席があり、向かって左側に厨房が位置しています。

テーブル席ゾーンを抜けて奥に行くと座敷が広がっていて、何というか「古き良き昔ながらの食堂」の雰囲気がある。そもそも嶽温泉が湯治場として昔から多くの人で賑わった温泉地だし、緩やかな時間が流れているのは気のせいではない。

なお夕食や朝食はこちらの座敷で頂くことになるので、食事の時間になったら階下に降りてくる形です。


次は、旅館としての正式な玄関を通って館内へ向かいました。こちらの玄関はご家族の方も利用されるほか、日帰り温泉を利用する際にも同じ導線となるようです。

田澤旅館の玄関
玄関左側
玄関右側は食堂の厨房に通じている
嶽温泉の案内。もう廃業した宿も掲載されている…。

玄関には所狭しと色んなものが置かれており、ここが旅館である前に一つの家族の家ということを強く感じさせる。すぐそこに食堂の厨房が位置しているために人の出入りは比較的多く、食材などの運搬も頻繁に行われるので物が多いのも納得です。玄関土間と厨房の土間が一体化しているのも実にシンプルな造りで分かりやすい。

向かって左側にはかつて帳場があったと思われる部屋がありますが、今では倉庫になっています。なお部屋の入口上には「瀧乃湯」の大きな看板が掲げられており、その意味が分かるのは温泉に行ってから。

1階 廊下

玄関から奥へ進むとさらに廊下が続いており、向かって右側手前に2階への階段があります。

廊下の左側の部屋が旅館の方の厨房(炊事場)で、正面の廊下をまっすぐ進んでいくと男女別のトイレがありました。

温泉は廊下の右側にひっそりと設けられている階段を降った先にあるのですが、階段の水平になっている踊り場部分が廊下と並行している構造がなんか珍しい。一般的には階段は上から下まで段差で占められているのに対し、ここでは高さ調節のためなのか踊り場が広めです。

客室へ続く階段
階段上からの眺め
廊下(左)と温泉への階段(右)

こちらの廊下には、青森県を象徴するねぶたをモチーフにしたような絵画が多く展示されていて見ごたえがあります。

廊下奥
廊下と温泉へ続く階段との境界には長い手すりが設けられている。
廊下の突き当りから手前方向を見る。右に見えるのが男女別のトイレ。

廊下を突き当たりまで進むと別の部屋があって、その手前にはもう一箇所の2階への階段がありました。こちらの方は客室ではなく旅館の方のプライベート専用なので上ってません。

以上が、田澤旅館の1階部分の全容です。

基本的に休日になると1階では子供たちが遊んでいるほか、この時期だと嶽きみを買いに来る客や農作業に出かける旅館の方の往来等でかなり賑やかでした。逆に日帰り温泉に入りに来る方はほんの少数で、しかも全員が地元の方の様子。そのぶん温泉には比較的静かに入ることができ、過ごしやすかったと思います。

2階 廊下~泊まった部屋

続いては階段を上がり、今回泊まる部屋へ向かいました。

2回廊下
結構急な階段

割りと急な階段(酔った時などは通行に苦労しそう)を上ると建物横方向に伸びる廊下があり、客室はその廊下の左右に配置されています。

廊下には窓がなく、消化器や非常灯が設置されているのみの非常に簡素な造り。廊下と客室を行き来するドアを含め2階は全体的に洋風で、1階とは雰囲気が異なっているのが分かりました。

今回泊まったのは、階段を上ってすぐのところにある弐号室。

部屋の広さは8畳で、設備はストーブと扇風機、ポット、お茶セットがあります。夏場は扇風機、冬場はストーブで乗り切る形ですが、嶽温泉の標高が高いのと当日の天気が涼しかったこともあり、暑さが気になるようなことはありませんでした(参考:この日の弘前の気温は最高31℃、最低18℃)。夏本番だったとしても窓を開けっ放しにしておけば問題なさそうです。

それにしても、やっぱり自分は畳の部屋が好きだ。

畳ってすぐに寝転がって昼寝ができるので寛ぎ度が高く、これはベッドでしか横になれない洋風の部屋と比べると確実に利点だと思います。特に自分は投宿してから夕食の時間までだらだらと過ごすことが多く、そういうときに畳の部屋(と座布団)はすぐに寝られるので好き。

投宿時点ですでに布団類が準備されていたので、簡易的な昼寝ではなくそのままぐっすり寝ることもできます。

アメニティ類はタオル、バスタオル、浴衣が揃っています。

クールダウン

ロードバイクで嶽温泉に行こうとするとどうしてもヒルクライムをすることになり、到着した時点では身体が相当に熱くなっていた。

浴衣に着替えて冷たい水を飲みながら扇風機にあたっていると、自然と安心感が芽生えてくる。もちろんエアコンがある方が快適なのは間違いないものの、古くから続く湯治場で一夜を過ごすシチュエーションではこういうレトロな設備も悪くない。

田澤旅館全体が家族経営による朗らかな空気を纏っているし、「のんびりできる度」はかなりものだと思います。

窓からの眺め

で、部屋からの眺めはもう絶景の一言。

泊まった部屋からは嶽温泉全体と岩木山を一望することができて、自分が岩木山麓に宿泊していることを如実に実感できる。建物の構造が古めで自分好みだなと思っていましたが、建物だけでなく展望も優れていると知って嬉しさが倍増しました。温泉から戻ってきたら常に岩木山が見えるのは最高すぎるでしょ。

弘前市街のどこからでも見えるのではと思えるほどに馴染みのある岩木山を、ここまで近くから眺めることができるのはおそらく嶽温泉だけだと思います。最初にも書いた通りに、岩木山登山を終えてから嶽温泉に宿泊すると思い出がより濃いものになるはず。

温泉

ひとしきり寛いだ後、自分が田澤旅館に宿泊することを決めた理由である100%源泉かけ流しの温泉に入りに行くことにしました。温泉旅館に泊まっているのだから、温泉に入りに行く以外の選択肢がない。

源泉温度低下の件がどうなったのか気になっていたものの、結論から書くと全く問題ありません。現在の湯船温度は41~42℃くらいで自分としては十分熱く、心配していたのが杞憂に終わった感じ。まあ温かったら温かったで夏向きの温泉に変わるだけですが、体感的には長湯ができるよりも若干熱めくらいでした。

温泉の詳細は下記の通りです。(貼ってあった平成24年の温泉分析書によるもので、現在の温度とは異なるかも)

  1. 源泉名:嶽温泉(嶽温泉旅館組合4~5号集湯槽、6~8号集湯槽)
  2. 泉質:酸性・含硫黄-カルシウム-塩化物泉(低張性酸性高温泉)
  3. 泉温:48.2℃
  4. 知覚的試験:無色透明・酸味微渋味硫化水素臭
  5. 湧出量:測定不能(自噴)
  6. pH:2.03
  7. 適応症:きりきず、やけど、慢性皮膚病、糖尿病等
温泉へ
脱衣所の入口前には洗面所がある

まずは1階に降り、さらに「浴↓場」の看板に従ってさらに階段を下ると洗面所があります。宿泊客が使用できる洗面所はどうやらここにしかないようで、必要になったらここまで降りてくる形。とにかく冷たい水が夏場にはありがたいので滞在中はよく訪れてました。

洗面所の前に立ってふと上を見上げてみると、何かが中を流れる大きめの音がする謎の管が通っている。これは浴場に温泉を供給しているパイプであって、つまり表通り方面から湯を持ってきているということ。源泉名に記載のあった「集湯槽」は温泉街中央の方角にあるようです。

脱衣所には神棚が

洗面所の前には男女別の脱衣所があって、男湯の方はこんな感じ。

なお源泉供給用のパイプは相変わらず空間を突っ切って配置されていて、洗面所前から脱衣所を経て浴場まで一直線に繋がっているというシンプルさでした。配管をどう通すのかを考えるよりも直線で通せば楽だし、これくらいのおおらかさで自分も生きていたい。

男湯の湯船

肝心の浴場の様子です。

浴場は全体的に明るい雰囲気をしていて、脚の高さくらいまでは水色、それより上は白色とまるで海を彷彿とさせるようなパステル調の色合いが見事でした。嶽温泉そのものは山の中に位置しているものの、ここだけ見ると海辺にある温泉みたい。

扉を開けると最初に男湯/女湯があり、奥に混浴の細長い湯船があります。男湯については2人が一度に入れるくらいの広さ(約1.5m四方)で、すぐ手前側に洗い場がありました。男湯/女湯も後述する混浴の湯船と同様に源泉かけ流しになっているらしく、湯船には常に源泉が投入されています。

ちなみに浴場の床は温泉の成分によって非常に滑りやすく、脱衣所にもその注意書きがあります。

混浴の湯船。美しさを感じる温泉の色合いが素敵だった。

そして奥にある混浴の湯船はこちら。
広さは男湯のほぼ倍はあり、5人くらいは余裕を持って入れそうなほど。田澤旅館を象徴する特徴的な温泉です。

混浴湯船は窓際に位置しているため外からの日光が当たりやすく、それによって水色の色彩がより鮮やかに感じられる。今までたくさんの温泉に入ってきた中で、田澤旅館の温泉は"美しさ"を感じます。

その湯船への源泉の供給は先ほどから見てきた供給用のパイプからですが、見ての通りに頭上の高いところから滝行みたいに注がれていました。湯面とその落差は相当なもので、源泉が湯船に勢いよく落ちてくるため湯面全体に激しく波が立っている。旅館入り口にあった「瀧乃湯」の看板はこれのことを指していたわけで、浴場に入ってから目に入るもの全てが新鮮に感じるばかりだ。

源泉の流量についてはタイミングによって刻々と変化しており、多いときもあれば少ないときもある。常に一定量が注がれているわけではないところに「生きている温泉」という実感を感じるし、過去に流量の低下を経てきた温泉ならなおさら。この調子で今後も際限なく湧き出てほしい限りです。

基本的な源泉の流量がそもそも多いため、湯船からのオーバーフローもかなりもの。

特に混浴湯船の女湯側の一面はオーバーフローが顕著で、状況次第ではトド寝ができなくもない。

早速沈没してみたところ、お湯は細かな白い粒子が漂っており軽く白濁し、舐めてみると酸性の酸っぱい味がします。じっくり浸かっていると肌にじんわり溶け込んでいくような感覚で親和性がいいですね。

自分にとっては温度がちょっと熱めだったこともあり、肩まで入る→半身浴になるという流れを繰り返しながらの長湯をやっていく。

肩までしっかりと入ると白濁した湯によって身体全体が見えなくなって、湯船の色も相まって自分がどこか深い海の底に潜っているように錯覚してしまった。温泉の温度が高くて肌触りもよく、そのまま眠ってしまいそうになるくらいでした。

日中は身体を動かす運動をしてしっかり汗をかき、一日の終わりには温泉旅館に投宿して温泉に入って身体を癒やす。これほど健康的な生活を遅れるなんて幸せ以外の何者でもないものの、青森県に住んでいたらそれが簡単に実現できてしまうという。一度でいいから青森県に長期滞在して湯治を満喫してみたい。

温泉から上がって部屋に戻る際に感動したのが、1階廊下の頭上に「ありがとうございました。ありがとうございました。またお出で下さい」というプレートが掲げられていたこと。

見た感じ日帰り温泉客に向けての内容だと思いますが、訪れてくれてありがとうという意を手書きの文字で表しているところに温かい心を感じました。こういう何気ないポイントに心を惹かれるから歴史ある建物の訪問は堪らない。

部屋へ戻り、布団を敷いて扇風機をかけながらの昼寝タイムに突入。

これだけ長湯をしたのにまだ夕食の時間には遠く、温泉を楽しむ上では早めにチェックインできる環境がとにかく最高すぎる。結局昼寝をしてから温泉に入りに行くというのを何度かやり、ようやく夕方になるくらいの時間感覚でした。宿へのチェックインは早ければ早いほど良いのは間違いない。

17時になると嶽温泉全体に町内放送で「ふるさと」が流れ、郷愁を感じながら窓の外を眺める。日帰り温泉の時間は終了したので、これから先の嶽温泉は宿泊客だけの時間。その土地の夜と朝を感じられるのが宿泊の良いところです。

夕食~翌朝

夕食は、1階の食堂で頂くことになります。

夕食の内容

夕食の内容は上記の通りで、焼き魚やとんかつ、刺し身、茶碗蒸しなど美味しい品ばかり。温泉で失ったカロリーを補って余りあるくらいの量だったので良い時間が過ごせました。

それにしても、夜になって誰もいない食堂で夕食を頂くというシチュエーションが実に素敵だ。

客で賑わっている昼間の店頭から一変し、今はほぼ人の気配を感じない(女将さん達はどこかに出かけていった)ので音量的な落差がとても激しい。早めの時間に到着して「昼間の時間」を知っているだけに、昼と夜の違いを体感できるのは嬉しかった。

夕食後は再度温泉に入りに行った後に就寝。嶽温泉は岩木山の周りを通っている県道3号から離れているために車の音も聞こえず、至って静かに眠ることができました。

で、翌朝。

朝の気温は弘前が18℃だったので嶽温泉は16℃くらいと比較的低く、タオルケットだとちょっと寒いくらい。まさか夏のこの時期に寒さを感じなんて思いもしなかったです。

朝起きて窓を開けた

洗面所で顔を洗い、そのままの勢いで朝風呂へGO。

空気が寒いので熱い温泉がさらに気持ちよく感じられて、これからの秋冬の宿泊は温泉がマストだなと思いながら湯に浸かる。日中は暑くても夜朝は冷えるという場合は結構多く、そういう時に温泉旅館に泊まっていると幸せな時間を味わえます。

田澤旅館の朝はとても早いようで、朝食の時間は何時でもいいとのことだったので今日の予定を考えて7時にしてもらいました。朝風呂へ入りに行った6時の時点でもう嶽きみや食堂の準備をされていて、朝から忙しそうな感じ。もちろん日中は言わずもがなですが。

朝食の内容

朝食の内容はこんな感じで、朝から元気が出るボリュームの多さが嬉しい。なお塩鮭については青森県だしめちゃくちゃ塩辛いのでは?と心配していたものの、普通の塩加減だったので安心しました。

あと、食事中にはハエが寄ってくるので…と女将さんが大きな業務用の扇風機を持ってきてくれました。風量が家庭用のそれじゃなくて驚いた覚えがあります。

店頭に並べられた嶽きみ

朝食を頂いて今日の準備を済ませ、気がつけばもう田澤旅館を去る時間。女将さんにご挨拶をして朝の嶽温泉を後にしました。

名残惜しいものの、次は完全に冬になってからの再訪を計画しています。

おわりに

いつかは宿泊したいと思っていた弘前の嶽温泉ですが、いつかは…と先延ばしにしているうちに温度低下のニュースを聞いて青ざめてしまった。今では無事に復活されているものの、もっと早いうちに泊まりに来ていればよかったと思っています。

田澤旅館はアットホームな明るい雰囲気の中にある旅館であって、滞在中は気兼ねなく過ごせたのが何よりの良さ。温泉は成分が濃くて効能も強く、広々とした湯船で長湯をしていると心が晴れやかになってくる。ここはぜひともまた宿泊しに訪れたい。

おしまい。


本ブログ、tamaism.com にお越しいただきありがとうございます。主にロードバイク旅の行程や鄙びた旅館への宿泊記録を書いています。「役に立った」と思われましたら、ブックマーク・シェアをしていただければ嬉しいです。

過去に泊まった旅館の記事はこちらからどうぞ。

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

もくじ