【鹿児島~垂水~佐多岬~南大隅】ロードバイクで日本本土最南端の地を目指してきた Part 1/2

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今回は、ロードバイクで鹿児島県の南端を走ってきました。

2023年も終わろうとしている年末にどこかに行こうと思い立ち、気になったのが九州の存在。なんでも鹿児島県の指宿では日本で一番早く咲く菜の花が見られるという話で、さらに指宿自体が温泉で有名です。毎日とにかく寒すぎるので比較的温暖な土地で過ごしたいという思い、天気予報の結果、そして温泉…これらの要素から鹿児島県に行くことを決めました。

あれこれ考えた結果、実施したのは以下のような2泊3日の行程です。

  • 1日目:鹿児島空港~南大隅
  • 2日目:南大隅~佐多岬~指宿
  • 3日目:帰宅

日にちとしては1泊2日で十分実現可能ですが、温泉に入るために指宿宿泊にしました。振り返ってみれば最終日の午後からは曇り~雨な天気に変わっていたのでタイミングが良かったといえます。

もくじ

南大隅での宿泊

というわけで早速出発。

セントレアから鹿児島空港へのフライトは世間的な帰省ラッシュとは真逆の方向だったため、拍子抜けなくらいにスムーズでした。帰りについても新年を迎える前に戻ってきたので、これまたUターンの混雑とは全くの無縁。予め計画していたとは言ってもこんなにうまくいくなんて。

初日は鹿児島空港を出発して100kmほど南下し、宿泊地である南大隅を目指します。ただひたすらに鹿児島湾を右手に眺めながらのライドだったので写真は少なめ。

冬の桜島

いいね。鹿児島県を象徴する存在である桜島もよく見える。

この日はあまり天気が良くないという予報だったものの、蓋を開けてみれば青空が十分見えました。明日に備えての前哨戦という位置づけだったライドも、天気がいいとなれば俄然テンションが上がります。

前回のライドでは桜島から先に行ったところでフェリーに乗って鹿児島に渡ったのに対し、今回はそのまま国道220号を直進して垂水市、鹿屋市を超えて南大隅町まで進んでいます。


特に大きなアップダウンもないまま無事に南大隅に到着してからは時間を調整し、今日の宿であるビジネスホテルオルビスへチェックイン。こちらの女将さんには特に親切にしていただきました。

泊まった宿

今回なぜ南大隅に宿泊したのかというと、次の日に向かうことになる佐多岬へ最速のタイミングで到着するためです。

せっかく指宿に向かうのだから距離が近い景勝地:佐多岬も一緒に巡るかという思考になり、行程のなかで指宿→佐多岬か佐多岬→指宿のいずれかの順番で訪れることを計画していました。佐多岬→指宿の方が時間的に無駄なく移動ができるので最終的にこっちに決め、前泊地として選んだのがこの南大隅というわけです。
南大隅から佐多岬までの間には宿泊施設がとても少ない(一応2軒ほどある)上、店もないので南大隅を拠点にするのがおすすめ。

ビジネスホテルオルビスは1階が駐車場、2階が宿施設という構造で昔ながらの昭和の宿という感じがします。フロントはまるで喫茶店のような佇まいでしたが、現在では宿泊業がメインのようです。

今回泊まったのはフロント側に一番近い側の部屋で、中に入ってみるとなんとツインベッド+和室であまりにも広すぎる。設備はテレビ、エアコン、冷蔵庫、あと室内にトイレとユニットバスがあるので便利そのものでした。

夕食までの時間で朝食を買い出しに行くついでに周辺をふらふら歩いたりもして、こういう風に知らない土地を歩くのはいいですね。ライドだけでは通り過ぎてしまうような土地も、一泊することによってゆっくりと体感することができる。

夕食

夕食はさっき見た喫茶店スペースでいただくことになります。夕食をいただきながら女将さんと鹿児島のロードバイク事情とか、明日予定している行程とかを色々話せたのが楽しかった。

夕食後は明日に備えて早めに就寝。

佐多岬を目指す

おはよう鹿児島。

翌朝起きたのは日の出よりも遥かに早い時間です。当然ながら辺りは真っ暗なわけで、これから闇夜を突っ切って佐多岬を目指していく。

この日は女将さんにお願いして荷物一式を宿に置かせていただき、空身で佐多岬をピストンしてから南大隅に帰還。荷物を回収した後はすぐ近くにあるフェリーなんきゅう(山川・根占フェリー)に乗って鹿児島湾を渡り、指宿周辺の散策をするという流れです。

「佐多岬周辺は坂道が多いから絶対に身軽な方が良いよ」という女将さんのお言葉に、自分の直感が正しかったことを認識できました。同じ場所に戻ってくるのなら、わざわざ荷物をパッキングして持ち運ぶ必要は全くない。

南大隅町 佐多伊座敷

南大隅から佐多岬までの距離は約34km、獲得標高は500mほど。往復するのであればこれらの数字は2倍になります。道中は南大隅町の佐多伊座敷という町並みまでは比較的海沿いを走り、そこから先は完全な山道に入ります。

山道の景色は完全に闇そのもので、街灯がちょっとくらいはあるだろうと期待していたら全くの皆無でした。月の明かりが僅かに周辺を照らしてくれているのが心強く、この日が満月だったのがせめてもの救いか。


なんでこんな早い時間に出発するの?という件については単純にフェリーの時間に間に合うようにしたかったのと、佐多岬で日の出を見たかったからです。

あと数日も経てば2023年から2024年に移り変わり、初日の出を見るために多くの人がやってくるのは容易に想像がつきました。そういうシチュエーションで雰囲気に浸るのはちょっと望めそうにないし、それよりは人が比較的少ないこのタイミングで訪れた方が吉。

到着したばかりの佐多岬の駐車場。もうすぐで日の出となる。
佐多岬の案内

というわけで着きました。

核心部である山道を通って佐多岬野営場を過ぎれば道はかなり平和になり、南国っぽいヤシの木を見ながらの軽いアップダウンになります。佐多岬に到着したのは日の出の時間のおよそ1時間前で、時間に余裕を持って往路を終えたことにまずは一安心。


ここで佐多岬についてちょっと説明。

佐多岬は北緯31度線上に位置する日本本土最南端の岬であり、九州の最南端にもあたります。愛媛県の四国最西端である佐田岬とは一文字違いで間違えやすい点に注意。佐田岬は"さだ"、佐多岬は”さ”で発音が濁りません。

「岬」「端」などの言葉に代表されるように佐多岬周辺は断崖絶壁が連なり、岩礁地帯の上に木々が生えていて、その先には見渡す限りの大海原。いわゆる最果てのような風景が広がっています。毎回思うけど、よくこんなところにまで道路を通したな。

駐車場から先には遊歩道が整備され、展望台や展望公園を含めた散策が可能です。ちなみに正真正銘の佐多岬突端には佐多岬灯台が建てられていますが、一般人はそこまで行けないので展望台までとなります。

朝日をどこで迎えるのか考えた結果、やっぱり駐車場ではなく展望台でしょという考えに至ったので早速向かいました。

最南端の朝

駐車場から展望台までは一度下ってから再度上る形で、車で来ていたとしても多少は歩くことになると思います。ただ立ち止まっていると寒いので、ヒルクライムを終えたばかりの身にはちょうどいいクールダウンになりました。

ちなみにこのタイミングで朝日を見に来ていた車は意外と多く、駐車場が満車になる程度(といっても10台いかないくらい)でした。世間的にはもう冬休みに入っていることもあって訪れる人がいるようです。

おはよう日本。おはよう鹿児島。

そんなわけで、気がつけばもう日の出の時間。日本本土最南端の岬に朝がやってきました!

太陽が雲の切れ間から徐々に顔を覗かせてきて、周囲一帯に一気に明かりが満ちるこの感じがとても良い。いつの間にか夜から朝になっていた…とかではなく、太陽の存在によって明確に朝が来たことが実感できるのが嬉しいです。

普段のライドだと早朝に出発することは少なく、しかも自分の場合は宿泊がメインなこともあって「起きたらもう朝だった」というパターンがとても多いです。今回は普段とは全く逆に体験ができているわけで、しかも今現在は年末という絶妙な時期。なんだか感慨深いものがある。

例えば単純に青空が見たいのであれば、朝から夕方まで割りと長い時間チャンスがあります。それに対して朝日が見えるというのは快晴だからこそ味わえること。限られた僅かな時間を引き当てられたことに感謝したい。

佐多岬の西側。開聞岳が見える
佐多岬の北側
佐多岬の南側

佐多岬からは全方位に見晴らしが良いため、ここから南に位置する種子島や屋久島に加えてこれから向かうことになる開聞岳もバッチリ視認できました。

次の目的地が見えるというのはなんかRPG的な良さがあって、旅の行程がブツ切りではなく連続的に感じられるのが個人的に好きです。散策→移動→散策→…という感じで行程が点で繋がるというよりは、むしろ線で繋がっているような感触。まあロードバイクによる移動の時点で連続感はあるものの、ここまで場所と場所の繋がりを体感できるのは良かった。

陽の光を浴びていると身体の方も解凍されていき、さっきまでの寒さはどこへ言ったのかと思えるほどです。冬における太陽のありがたみがよく分かる。

展望台を下から
駐車場方面を見る
佐多岬灯台守の官舎跡地(住居の跡)
道らしき道もない時代、ここに人が住んでいたなんて信じられない

無事に朝を迎えた後は、各所を散策しながら駐車場へと戻っていきました。道中にはソテツの茂みや佐多岬灯台守の官舎跡地、御崎神社という神社があったりと巡るところが多いので、ぜひとも歩いてみるのがおすすめ。

それにしても、日の出とか夕焼けのときの自然の色って本当に鮮やかだ。強烈な光によって何もかもが照らされている中で、ここから佐多岬の一日が始まっていく。清々しい空気を味わいながらの徒歩移動は本当に楽しくなってくる。

佐多岬の全景

駐車場まで戻ってきてから、佐多岬方面を再度眺めてみる。

これほど圧倒される風景もなかなかないだろう。眼下から目線の高さまで延々と広がる海、そこに大きく突き出した岬。大自然が織りなすコントラストに、そして最南端の偉大さにずっと目を奪われてました。

観光案内所兼売店
駐車場

駐車場の様子はこんな感じで、観光案内所兼売店の横にトイレがあります。駐車場はそこそこ広いほか、バイク専用の駐車場もあるのでバイク乗りにとっても訪れやすいといえます。

巨大なガジュマルの木

で、極めつけは駐車場のど真ん中に陣取っている大きなガジュマルの木。

さすがは南国…と一人で納得していましたが、近くまでいくと覆いかぶさってくるような迫力があります。中央には人が入れるくらいのスペースがあったり、鳥の鳴き声が聞こえてきたりと心地よさがずっと持続している。

日本の土地って端へ端へと向かうにつれて人工物よりも自然の割合が多くなって、最終的には海と一体化していく。つまり今自分がいるのは、日本の中でも自然が多い場所ということ。ここに来ることができて本当に良かった。

駐車場から少し戻ったところには、北緯31度線の展望広場があります。ここはモニュメントとして存在感があるほか、「31° LINE SATA」の文字も綺麗でいいですね。

よく考えてみれば、インドのニューデリー、エジプトのカイロ、アメリカのニューオリンズと同じ緯度を持つ土地は日本でここにしかありません。エジプトと同じと言われると温暖な気候なのもどこか納得がいきます。

南大隅までの帰路、そして指宿へ

日の出の時間から少し経ち、辺りに朝の空気が満ちてきました。

名残惜しさを感じつつも佐多岬を後にし、これから目指していくのは鹿児島湾を渡った先にある指宿です。幸いにもフェリーの時間には問題なく間に合いそうなので、帰り道も特に急ぐことなく走ることができました。

霧島錦江湾国立公園 田尻海岸
佐多岬野営場

行きでは真っ暗すぎて不安になった山道も、朝が来ればこの通り。それはもう安心して走ることができたけど、この道の様相は今も昔もそう変わらないのかもしれない。道以外にほとんど何もありません。

安全を考えれば明るい時間に走るに越したことはないものの、あの闇夜の中を月明かりを頼りに走ったことは忘れないだろう。

佐多岬半島の西側へ
遠くに開聞岳

佐多伊座敷を通り過ぎて海沿いに出ると、さっきまでの風景とはまた異なる海と山の組み合わせが待っていました。実は半島の真ん中には高い山がそびえているため、この時間帯ではまだ日が当たりません。

あと、帰り道ではやたら車に遭遇することが多かったです。おそらく自分と同じように佐多岬を目指す観光客のようで、これだけ天気がよければ出かけたくなるのは当然か。

そんなわけで、無事にビジネスホテルオルビスに到着。荷物を回収する際には女将さんになんとポンカンを頂き、最初から最後まで女将さんの優しさを実感できた滞在となりました。

遥か遠い土地で、何気ない人の優しさに触れる。これは自分が旅をしていて嬉しい要素の一つだし、風景そのものよりもこういう体験のほうが記憶に残りやすいと思っています。

鹿児島湾に注ぐ雄川
指宿へ

南大隅に戻ってきた時点で色々とやりきった感があるけど、今日の行程はまだ半分残っている。相当に濃い一日を送っている事実に驚きつつフェリー乗り場へと向かいました。

Part 2に続く。


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