渡合温泉旅館 ロードバイクで付知峡の秘湯「ランプの宿」を訪ねてきた Part 2/2

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夕食

お風呂から上がって玄関で暖まっていたところ、夕食のお呼びがかかったので早速いただきに行きました。

川魚や山菜が中心で、まさに「山奥の宿の食事」を体現したかのような内容。

オフシーズン(冬)だしそれほど量がなかったりするんじゃないか…という予想を遥かに飛び越えていくかのような豪華さ、そして品数の多さ。この食事を食べた宿には電気が通ってないと他人に言っても、たぶん信じてもらえないと思う。

冷蔵庫がないため、素材は近所の山や宿の養殖池からの採れたてです。なので新鮮さが半端ではない。

塩焼き、刺し身、南蛮漬けはすべて岩魚で、これがまた最高に美味しい。特に塩焼きは頭から尻尾までバリバリいけるくらいでした。

あとは鯉の甘露煮、鯉を食べた経験はあんまりないものの食感がもっちりしてて非常に食が進みます。山菜系のさっぱり感と、川魚類の濃厚な味わい。

主食は別途白米がありましたが、顔の大きさくらいあるわらじ五平餅の量がとんでもなくて、これをメインにしながらおかずを食べる形になりました。

お酒類も充実しており、自分が注文したのはご主人おすすめの岩魚の骨酒というもの。これは熱燗の中に素焼きにした岩魚がまるごと入っており、香ばしい香りと日本酒が一緒になって最高の酒タイムが味わえます。

献立と日本酒の旨さが合わさって、身体が心から温まるような素敵なひとときを過ごせました。

夕食後は玄関に集合して、ランプの使用方法についてご主人から説明を受けました。

そもそもランプを扱うことすら初めてだった自分。「ランプの燃料はアルコールだと思っている人が多いけど、実は灯油なんです」「点け方は非常に簡単で、中にある芯にマッチでシュッとするだけ」「消すときはフッと息を吹きかければ大丈夫」なるほど。

通常ならば、では早速点けてみますか…となるところが、実はこの夜は一味違いました。

なんと火打ち石綿の炭を使って、原始の方法で火を点けることになったのです。

まさかこんな体験ができるなんて、一体誰が想像できただろう。

手順を言うと、まず火打金を火打ち石に絶妙な速度・角度で打ち付けると火花が散ります。これが下にある綿の炭の上にうまい具合に落ちてくれると火が点くので、これにマッチをあてがって点火し、最終的にランプに火を灯すというもの。

これがめっちゃ難しい。

難しいけど面白い。

何回もやってくると次第にコツが掴めてくるので、あとは微調整しながらカチカチやります。

こちらが自分の力で点火したランプ。

これを今夜は自室に持ち帰って、消灯後に眺めることができるというわけ。何回も失敗した果てにやっと火がついた時の感動もそうだけど、これを好きなだけぼんやり味わうことができる。

ご主人はあらゆることを知ってる仙人みたいな人で、消灯(22:00)までの間に色々なことを教えていただきました。

この周りの山々のことや知恵の輪のこと、さらにはアルミ缶で作るバーナー作りなどなど。また遊ぶものも充実しており、明日の本番でうまくいけば景品が出るものもあるとかないとか。

本当に時間があっという間に過ぎていって、電気も電波もないけどどう過ごそうかとか考える暇もないくらい楽しかった。

気がつけば消灯時間。

ランプと一緒に部屋に戻ると、布団が敷かれてました。

さらに布団は例の豆炭こたつに直結しており、布団の中に入ると快適of快適ってくらい温かい。これは快眠できそうです。

布団に入ったら一気に眠気が襲ってきたので、これまたいつの間にか眠りについてました。

翌朝

朝。

布団の外はマイナス3℃。布団の中はヌクモリティMAXの天国。

おはようございます。渡合温泉の朝です。

またしても布団(+こたつ)から出られなくなった後、朝風呂へ。

廊下を歩く中、吐く息が白くなっては消えていく。

しっかり温泉に入って身体を温めた状態で、そろそろと館内を歩いてみました。

本当に静かな朝だ。

この時間から温泉に入っているのは自分だけ。外の世界は静まり返っているのに対して、自分だけが活動しているような静寂が不思議と心地よかったりしました。

朝食は素朴かつしっかりした献立で、これまた抜群に美味しい。

昨晩あれだけ食べたというのに、朝になったらしっかりお腹が減っているあたり身体は正直なもの。

ランプたちは朝になれば眠りにつきます。

また今夜も、この宿に明かりをもたらしてくれるのでしょう。そう考えるとランプの光がなおさら名残惜しくなりました。

思い返してみればたった一泊二日な宿泊だったものの、これほど濃い時間を過ごすことができるなんて計画当初は全く想定してませんでした。「ランプの宿」という名前くらいしか知らない状態での訪問、そして想像以上の快適さ、温泉の暖かさ、そしてご主人達の優しさ。

色々な「初体験」を味わうことができる宿だといえます。

こういうのが個人的にすっごい好きなので、単にライドするだけでなく宿泊もセットで考えるという自分のスタイルは今後も続けていきたい。

電波も電気もないけど、日常のことを忘れて非日常を満喫できる。それも割と手軽に体験できる。

それに、ランプの灯りって結構明るいんです。そしてとても落ち着く。

楽しいときほど時間が経つのは本当に早いもので、チェックアウトの10時になったのに全く気が付きませんでした。

そんなわけで、渡合温泉の初訪問はこれで終了です。

ご主人たちにご挨拶し、「また絶対来るからね」と心に誓いながら宿を後にしたのでした。

この日はまるで渡合温泉宿泊を記念するかのような快晴で、今回の装備だとむしろ暑いくらい。

冬ライドは気温的につらいものはあるけど、ここまでいい天気だと些細な問題は気にならなくなる。

宿からは下り基調な道を東へひた走り、最後は中津川駅へゴール。そのまま輪行で帰りました。

おわりに

自分が住んでいる県に、これほど素敵な宿があったなんて今まで知りませんでした。ロードバイクという趣味を始めてから旅ばっかりしていたので、近場のスポットにももっと目を向けていこうかなと思います。

岐阜や長野はまだまだ予想以上に広い。今後がさらに楽しみになってきた。

おしまい。

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