自粛も解除されたということで旅に行きたいところではある中で、いかんせん全国的に天気が悪すぎるのでどこにも行けません。
そこで屋外が駄目ならば屋内ということで、温泉に目をつけました。温泉ならば天気に関係ないし、雨で若干肌寒くなってる時分ならちょうどいいと考えたわけです。
雨
今回は遠方の温泉宿とかではなく、近場の温泉に行ってきました。
まずは外観から。
見るままに見ると普通の民家です。しかし煙突からはもくもくと煙が流れ出ており、今現在お風呂が湧いていることが外からでも分かりました。
入口です。
特徴的な温泉マークを見つけたことで、初めてここが温泉であることが分かりました。ちょうどハチャメチャに雨が降ってきたので早速中へ入ります。
シーンと静まり返る玄関。
玄関を入ってすぐに下駄箱があり、その先に人気が全くない受付があります。
料金は大人500円なのですが、頭を洗う場合は追加で100円が必要とのこと。シャワーなりカランなりでお湯を使う分の料金ということでしょうか。
というか受付に誰もおらんのやが。
声をかけても反応がないので、とりあえずお金だけ置いて先に進みます。
ちなみに入口の休憩所には何やら怪しげな表示があります。何かを売りつけられる様子はないので単なる温泉の宣伝なのでしょうか。
受付から温泉までの、この道筋の雰囲気がとても好きになりました。
ご覧の通り畳敷きの廊下の左右に大広間があり、推測ですがここはかつては旅館として使用されていたのではないかと思われ、大広間は雰囲気的に宴会場か何かだったであろうことが分かります。
と思って後で調べたところ、今でも温泉に加えて宴会をやっているそうです。ということは受付の近くに台所があるのかも。
この温泉、とにかく静かすぎる。
かなり降っているはずの雨音すらあまり感じられないほど静けさの中にあって、昭和の時代そのままの空気が広がっています。
さらに奥に進むと階段があり、右に降りると男湯とトイレ、左に降りると女湯があります。
こういう二股に別れている階段が好き。普通に真下に降りる階段でも構造的には問題ないはずなのに、あえてこのような意匠を凝らしているのが気に入りました。
完全に時が止まっている。
脱衣所は、これまでの屋内風景とは打って変わって時代が進んだように新しくなります。
なので建物の雰囲気は古いほうがいいけど、温泉は清潔感がある方がいいという方にとっては最高の場所だと思います。ちなみに脱衣棚もあって、鍵のようなものが付いてますが鍵はかかりません。貴重品の管理には気をつけたほうが良さげです。
温泉客そのものはひっきりなしに訪れており、地元の方にとっては行きつけの温泉として位置づけられているようです。
肝心の浴室については、これも当時から改修されているようでかなり新しい印象を受けました。ただし浴槽は家族風呂サイズで、一度に入るのは三人が限度といったところ。洗い場も二箇所しかありません。
湯温は私が入ったときだとぬるめで、ボイラーの出力に左右されるのか不明ですが梅雨時の気温でゆっくり入るには絶妙な温度でした。
後からやってきたお爺さんと温泉談義をしつつ、かすかに聞こえてくる雨のシトシト音を聞きながらまったり。
ただ温泉に入るためだけに外出する。
うん、こういう休日の過ごし方があってもいい。そう思う土曜の昼下がりでした。
ちなみにお爺さんのお話だと岐阜県にはこんな雰囲気の銭湯が他にもあるようなので、ちょっと探してみることにします。
おしまい。
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