【長門~萩~石見 益田~浜田~江津】「夏の山陰ブルーと赤瓦の町並み」ロードバイクで日本海沿岸の石州瓦集落を巡ってきた

今回は、ロードバイクで山口県~島根県の日本海沿いを走ってきました。

梅雨があけて夏本番ということで気温がとんでもないことになっているものの、夏にしか見られない風景が確かにある。特に山陰地方の夏は今までに訪れたことが少なく、予定していた時期は天気が良さそうということでロードバイク持参で巡ってきた形です。酷暑についても、季節感を感じられると考えればわりかし悪くない。

目当てにしているのは、この記事のタイトルにもある「山陰ブルー」の存在。

本州の西の果てに広がる海と空。そこを照らす真夏の日光によって独特の青い色合いの風景が生み出されていて、そういった海岸線を走れば気分的にも爽快になれそうな予感。時間の流れを極限まで緩やかにし、ライドと鄙びた宿への宿泊をセットにすることで満足度を高める…という方針で行程を決めました。

  • 1日目:門司~下関~長門~長門湯本温泉(宿泊)
  • 2日目:長門湯本温泉~萩~阿武~惣郷川橋梁~江崎~津和野町日原(宿泊)
  • 3日目:日原~益田~折居~浜田~古城山展望台~浅利海岸~津和野(宿泊)

そもそも島根県は温泉や鄙びた宿の関係で自分好みな場所がかなり多く、好きな場所があるのなら訪れる季節は関係ない。というわけで早速出発。

もくじ

長門湯本温泉でのひととき

初日は天候が曇り気味なのに気温はめっちゃ高い(最高気温36℃)という意味不明なシチュエーションで、この状態でいきなり走り始めると熱中症になりそうだったので行程を工夫する必要がありました。具体的には景色を巡るのは2日目以降にし、初日はこの暑さに身体を慣らすことを優先しています。

なので前日の睡眠時間を長めに確保して、ロードバイクによる移動は長門湯本温泉までのみと控えめに。もともと山口県の山陰本線沿いは過去にも走ったことがあるので、早めに宿泊地に到着することを目的としました。

山陰本線は本数が少ないので遭遇するとレア感ある
長門市街にある吉亀旅館

長門市までは国道191号をひたすら北上するというシンプルな道中で、昼前には長門市に到着できました。

それにしてもまだ7月なのにも関わらず暑さが尋常ではなく、つい先日のライドで暑熱順化は完了していたと思っていたのが嘘みたいでした。ライド後半になると身体の中からすぐに水分がなくなっていくような感覚になり、コンビニ等の休憩スポットが多く存在する国道沿いを走っていなかったら危なかった。

ただ、この日以降は暑さがそれほど問題ではなくなったので当初の方針は間違っていなかったようです。いきなり今日からがっつり走っていたら、今頃救急車で運ばれてそう。


今日の宿は長門市街の南にある長門湯本温泉ですが、その前に市街地の中にある吉亀旅館を見学しました。

ここはいずれ泊まってみたいと考えている木造3階建て旅館であって、現在では旅館業よりも割烹料理の店として有名なようです。評判によると食事の内容は長門で一番らしく、これは宿泊するときの期待が高まる。

市街地を軽く回った後はかなり早めの時間に湯本温泉に向かい、本格的に気温が高くなる時間帯を日陰で休みながら過ごすことに。

市街地から湯本温泉までは近いが、現在はJR美祢線が不通になっているのでロードでよかったという感じ。
長門湯本温泉

到着後は身体の熱を下げるために、商店でアイスを購入。

アイスでも食べながら休んでないとやってられない。というかもう今日は日向に出たくない…。

ちなみに夏の時期に早めに目的地に到着しておきたい理由は熱中症以外にもう一つあって、夕立に遭遇したくないからです。特に15時くらいからは山間部を中心に雨雲が発達し始めるため、夕立を回避するにはそれまでに投宿しておくのがベスト。

そういう思いがあったので、湯本温泉街をぶらぶらしつつ宿のチェックイン時間までまったりしてました。これは自分の考えになるけど、夏の時期は走行距離を普段よりも少なくするほうがいいです。

レトロな建物の「瓦そば柳屋」
絶品の瓦そば

流石にアイスだけではお腹が空いたため、温泉街の南端に位置する瓦そば柳屋で遅めの昼食にしました。

瓦そばとはその名の通り、瓦の上で焼いたそばのこと。「瓦がとても熱いので触らないで下さい」と言われたとおりに熱い料理ですが、不思議とこの暑さの中でもスッと食べられるような品です。

そばの味付けや焼き加減がまず良く、それにトッピングである豚肉と卵が合わさって美味しさを増している。さらに上に乗っかっているレモンがいいアクセントになって、なんか一人分といわず二人分でも問題なく食べられそうになるくらいに食欲をそそってきます。これはおすすめ。

瓦そば柳屋はかなりの順番待ちになっていたので名前だけ書いておき、その間は近くの川床で横になったりしてました。周囲には休憩できるスポットが少なく、また駐車場も別のところにあるみたいなのでロードで来て正解。

土砂降り
食事後は順番待ちの人と一緒にみんなで雨宿り

ちなみに美味しく瓦そばをいただいている間に実は雨雲が上空にやってきており、ちょうど食べている最中に窓の外が土砂降りになるという…。意図せず夕立に会わずに済んで運がいいです。

この後は無事に夕立が過ぎ去ったので行動を再開し、チェックイン開始時間と同時に今日の宿である利重旅館に向かいました。宿泊記録については別記事で書いています。

長門湯本温泉ではこのように日中の時間帯から夕方、夜、そして翌朝と一日を通じて滞在し、温泉街における一日の様子を眺めることができました。

自分がよく知らない土地のことを把握するには色々な状況に身を置くのが最適であって、そのために宿泊するのは自分の中でマスト。これからもライドと宿泊はセットでやっていきたい。

萩市街から阿武町の海沿いをゆく

宿泊から一夜明け、今日目指すことになる宿は山口県内ではなく島根県の津和野町にあります。

それまでの道中は日本海沿いに萩市、次いでその西側にある阿武町を経由し、阿武町から再度萩市に入ってからは山側に進路をとることにしました。これは単純に津和野までのショートカットになるのと、昼過ぎの時間帯に日陰が多い山間部を走ることで直射日光を回避する狙いがあります。

朝の長門湯本温泉
萩へ
萩に到着

ルートはシンプルに国道191号を選び、途中で軽いヒルクライムを挟んで萩市街に到着。長門市から萩市へ向かう道は複数あるものの、間に山があるのでヒルクライムは避けられません。

久しぶりに見る萩の風景は懐かしく感じるようであり、ふと最近訪れたようでもある。一瞬忘れていたように思えても風景を見るとすぐに思い出すあたり、記憶に対する「美しい風景」の効果は大きいようです。

萩では軽く休憩をしてすぐに出発するつもりだったけど、ちょっと気になった場所があるので立ち寄ることにしました。その場所というのが、元遊郭旅館で有名な芳和荘です。

芳和荘はご主人が一人で運営されていた素敵な旅館で、ご主人が亡くなられたことで廃業されたようです。そもそも宿泊時に伺ったときに「私の代で終わり」と仰っていたし、再開は難しそう。

かつて遊郭だった建物でここまできれいに残されている建物は全国的にも非常に珍しくて、ご主人の人柄の良さも相まって居心地が良かったのは記憶に新しい。特に中庭からの眺めは唯一無二といっていいほど幻想的な光景でした。

いま営業されている古い旅館も後継者がいないので廃業される…というケースがとても多く、自分から言えることとしては「気になる宿はさっさと泊まりに行く」ということしかない。廃業には至らないまでも、一度休業状態になった宿が再開する可能性は低いです。

なんかしんみりとした気分になりつつ、阿武町へ向けてロードに跨りました。

と思ったらいきなりこれ。

芳和荘廃業の悲しさを吹き飛ばしてくれるくらいに、眩しい景色がその先にはありました。

具体的に言うと道の駅から先の国道191号沿いの風景がまさにそれで、求めていた山陰ブルーの空と海が目の前にある。長門から萩までの内陸部の道から一転し、国道191号がここにきて本気を出してきた感があります。

自分の視界の左半分には常に日本海が入ってきて、全く意図していなくても自然と"青い"風景を感じることができる。しかも今日は雲が少ない真夏の快晴日だし、このシチュエーションでテンション上がらないわけがない。

ずっとこんな景色が続いて最高というほかない
ワインディング・ロードの先に見える日本海

この日走る大部分の区間は多少のアップダウンこそありますが、基本的には海沿いの平坦路を快走できる道ばかりという事実。最高か?

手前側の浅い海と遠方の深い海との色のコントラスト比が最高すぎて、ちょっとロードを走らせては停車して海を眺める…ということを繰り返してました。おかげで一向に前に進まないけど、これはもう仕方ない。

てっきり日本海は波も風も強くて荒々しい海というイメージが強かったものの、実際に走ってみると決してそんなことはないです。波も穏やかだし、青のグラデーションが映える海から感じられるのは良いことばかり。冬になれば状況は変わるのかも知れないけど、少なくとも今現在の日本海は自分が求めていた海そのものです。

国道沿いにはコンビニの数は少ないのに対して、自動販売機は割りとそこらへんにあります。

海沿いなので海水浴場や駐車場といった場所もちょこちょこあるし、休憩スポットが多いのは夏場のライドでとても大事。山の中だと電波が通じなかったり水分補給する場所がなかったりして途方に暮れることもある中で、この点は夏ライド向きだと感じました。

ライドの途中で暑くなったので自動販売機に立ち寄り、汗だくの状態で冷たいコーラを一気飲みする。このときのコーラの美味しさは冗談抜きに半端じゃなく、世の中にこんなに美味い飲み物があるのかってレベル。

何が言いたいのかというと、この時期の日本海沿いの道は「夏」らしさを実感できるライドが安全にできるということ。夏らしさを感じるだけならそのへんでも可能ですが、景色が良くて涼も得られて、しかも休憩しやすいところは限られています。

本州の西の果てを走っている事実も含めて、山陰を夏旅の場に選んで良かった。


基本的には国道を通って移動していく中で、ちょっと寄り道。

「山陰ブルー」を満喫できるのは何も国道からだけではなく、むしろ鉄道(JR山陽本線)の車窓からの風景が有名です。実は山陽本線は日本海側の沿岸部を通っているので基本的に眺めがよく、電車+風景という組み合わせが素敵なことから鉄道ファンにとっても人気な路線。

今回は山陽本線の沿線風景の中でも、抜群の美しさを誇る惣郷鉄橋(惣郷川橋梁)を訪問してみました。

惣郷川橋梁は波打ち際に滑らかな曲線を描く鉄道橋であって、開けた地形の中に橋のみがあるというロケーションがまず良さの一つ。近くに行くとよく分かりますが、本当に入江の砂浜と海との境界ギリギリに建っていて存在感があります。

思うに美しい海単体でももちろん感動できるものの、そこに適度な規模の人工物が加わることによって良さが増幅されると思う。鉄道橋自体は星の数ほどあれど、ほぼ大自然そのままの中に鉄道橋のみがある場所は多くないのでは。

海側から陸側の景色、またその逆方向の景色も感動的で、近くの日陰の中でしばらく佇んでました。近くの森からは常にセミの鳴き声が聞こえてきて、目の前にはただただ広い海。旅の途中でこういう何でもない時間を得られるのは贅沢です。

日原での一夜

惣郷川橋梁を訪れた後は駅で言うと江崎駅の近くまで海沿いを走り、ここからは国道191号ではなく川を遡る方向(県道17号)へと舵を切っていく。

今日の宿は津和野町日原にありますが、このまま益田市街に入ってから高津川を南下すると遠回りになってしまう。暑さに多少慣れたとはいっても無理はできないため、県道17号~県道170号を通って国道187号に合流する方針とします。

いくつもの集落を巡り、海沿いとは明らかに雰囲気が異なる山間の道を走るのも気分転換になって非常に良い。

国道とは異なって交通量が皆無なので走りやすいし、日陰が多くなるので助かります。しかし3連休なのに山陰は混雑とは無縁で、ある程度の渋滞を覚悟していたのに結局杞憂に終わりました。

ちょっと驚いたのは、林道と見間違うような道を走っているときに発見した「スクールゾーン」の道路標示。

周りには民家なんてもちろんないし、今までもこの先にも小学校は存在していません。一体いつの時代のものなのか…。

道の駅で長めの休憩
日原の町並み

国道に合流してからは向かい風と格闘しながら南下し、途中の道の駅で時間調節をしました。屋内で休んでいる最中にも気温はどんどん上昇していく一方で、屋内から屋外に出ると湿度と気温の高さがダブルで襲ってくる始末。

その後は無事に日原に到着して、この日の宿であるふたば旅館に宿泊しました。宿泊記録は別記事で書いています。

日原は市街地でも集落でもない絶妙な規模感の「町」であり、ある程度の数の店があったことから鉄道中心の時代には栄えていたと予想ができました。個人的には宿がある町の周辺は静かな方が好きですが、あまりにも静かすぎると逆に寂しさを感じてしまう。

あまり寂しさを感じなかったという点で、日原のような町が自分は好きなんだと思います。

山陰ブルーの景色を求めて

ふたば旅館の宿泊を終え、今回の旅もすでに折り返しに入っている。この日の予定も昨日に引き続き沿岸部を走っていくものの、正直に言うと最後をどうするのかをずっと悩んでいました。

浜田や江津を経由して大田まで走って日帰りにするか、途中の温泉津温泉で宿泊するか、それとも内陸部に宿を取るのか。はたまた途中で輪行に切り替えて出雲や島根県で宿泊もアリだし、明日も休みなので選択肢は多い。結局のところは津和野町の中心部にある宿に泊まることにして、走るのは江津までということに決定。

状況に応じて臨機応変に行程を変更するのがベストなものの、例えば輪行するにしても電車の本数が少なかったりすると選択肢が限られます。このあたりは現状把握と時間調整を含めて即座に対応できるようにしたい。

早朝の日原

まずは日原から益田へ向かい、そこから浜田市方面へ。

なんでこんな朝早い時間から気温が30℃もあるの…!?と思いつつも、昨日の午後からは少し距離をおいた日本海が早速目に入ってきて嬉しさが増す。今日の日本海はどんな顔を見せてくれるのだろうか。

今日はこの折居駅から江津までを走るコンパクトなライドです。

折居駅は無人駅であり、駅を降りた真ん前に広大な海が広がっていてとにかく立地が優れている。この駅で降りようと思った理由は単純で、なんか景色が良さそうな予感がしたから。

仕事でロードバイクに乗っているわけではないのでどういう行程にするかは自分次第であって、そこには完全な自由がある。その日の気分、予感、目的。旅の流れを確定させる要素は多いけど、趣味でやってるんだから気楽に決めればいい。

下車して早速ですが、駅に近いドライブイン日本海という店?に立ち寄りました。

誰かの投稿でこの店の存在を知ってからずっと気になっていて、ライド初めの水分補給を兼ねて寄ってみた。「コインレストラン 24時間営業」の名前のとおりに完全な無人形態になっており、自動販売機に加えてなんかゲーセンのような造りになっています。

で、見たかったのは上に写真に示しているうどんやそばの自動販売機。

そういえばこのタイプの自動販売機が昔の地元にもあったっけ…と思って懐かしい気持ちになりました。なおどちらも売り切れていたので買うことはできません。

長浜町周辺の漁港

ドライブイン日本海から少し東に進み、周布町から長浜町、熱田町へと走っていく道中の風景が良かったのでまたしてもストップ。

特に長浜町にはあまり見てこなかった大規模な港があって、漁船だけではなく海上保安庁の船も停泊していました。少し先に行ったところでは湾全体を見渡すことができ、その神秘的な青さに見とれてしまいそうになる。海沿いに形成された集落って、どうしてこんなにも魅力的なんだろう。

行き先を詳しく決めずに道なりに走っているだけなので、この先にどういう景色が待っているのかは結構運次第です。まだいくらも走っていないというのに、早速素敵すぎる風景に出会えて運がいい。

その後は賑わいを見せる浜田市街を抜けていき、国道9号を順当に走って国分町に到着。

国分町の西にある国府海水浴場には多くの海水浴客が訪れているようで、脇道に入っているのになんか交通量が多いなと思ったら全員が海水浴客でした。そんな中で自分が目指したのは同じ海沿いでも別の場所にある、石見畳ヶ浦という海岸景勝地です。

畳ヶ浦隧道
石見畳ヶ浦。砂浜ではなく岩や石で構成されている。
断崖の近くに古代の地層が広がる
海面に突き出るノジュール

石見畳ヶ浦は駐車場から畳ヶ浦隧道というトンネルを抜けた先にあり、そこに広がっているのは白い砂浜…と見せかけてすべてが岩でした。これらは約1,600万年前の海底の地層が表層に現れてきたものらしく、そこかしこで鯨の骨や貝などの化石が見られるそうです。

過去の地震によって地層がそのまま隆起しているため、一帯には砂浜がありません。こうして海沿いを歩いているにも関わらず、足元から伝わってくるのは岩の硬い感触のみ。なんか不思議な気分だ。

化石の中で比較的分かりやすいのは、上の写真にも写っている椅子のような丸い突起物(全国的にも珍しい)。これらはノジュールという化石を核として形成された岩の一種で、満潮時であっても海面より上にあるので発見しやすかったです。

浅い海岸線が広範囲に渡って続いているので夏の散策にちょうどよく、海水浴場に近いこともあって多くの人出があいました。頭上の太陽からの圧が強すぎるし、「泳ぎてェ…」ってなったのは自分だけではないはず。


海を間近で満喫した後は、ちょっと別の視点から眺めたくなったので波子にある古城山展望台を目指しました。

山陰の海沿いは海のすぐ近くを道路が走っているものの、比較的標高が高いところから見下ろすようにして俯瞰できるポイントって案外少ないです。古城山展望台はその中でも「海+町並み」をセットで見渡すことができ、個人的にもおすすめの場所。

展望台と書いていますがそこまで上るわけではなく、波子駅からも歩いてすぐなので交通手段によらず訪問しやすいです。

古城山展望台からの眺め

この風景を見たかった。

眼下に見えるのは石州瓦が続く波子の町並みと、その向こう側には山陰ブルーの自然。色合い的にほぼ対称にあるもの同士が同じ視界内に入ってきて絶景ってレベルじゃない。

佇んでいると潮風が適度にあたってきて、夏休みを過ごすならこういう場所がいい。ちなみに展望台以外の近隣は高低差が本当に皆無で、上の写真からも平坦なのが分かると思います。

今回は運良く、波子駅に停車する電車に遭遇することができました。

展望台のすぐ前が線路なので行き来する電車を見やすく、タイミングによっては町並みの中を電車が走る光景に出会えたりもしそう。

江津の海岸線とアイスコーヒー

ロードバイクで走っていく過程で色々な風景を目の当たりにし、気がつけばもう江津市街に入っていた。

この後の予定はもう江津駅から輪行で津和野に向かうだけとなって、巡る場所は多くない。時間の許す限りまったりするのが自分の旅スタイルなので、散策を中心に電車の時間を待つ方針としました。

江津の中心部を素通りして、初っ端に訪問したのは江の川の向こう側にある浅利海岸です。

江津市の浅利町から黒松町まで伸びる浅利海岸には風力発電用の風車(江津東ウィンドファーム風力発電所)が立ち並んでいて、青い海と白い風車群の組み合わせを見れるということでした。海に近い風力発電者は多いものの、砂浜に立っているのは珍しいみたい。

というわけでやってきたのがこれ。

夏の太陽に照らされて色が濃くなった海岸線に並ぶ風車…。遠くからでもよく視認でき、走行中にこれが見えたのなら気になって立ち止まりたくなるだろう。

手前に見える波打ち際、中間地点の砂浜と風車群、そして遠景に延々と続く海岸線という風に、一口に海といってもまるで異なる特徴を持つスポットが絵画のように連続している。坂を下っていった先にこの景色が見えたときには、魅力的すぎて圧倒されてしまった。

思うに日本海の自然はどこを切り取っても美しいものの、そこに近代的な設備を建設すると景観がどうしても悪化してしまう。でも浅利海岸ではそういうことはなく、シンプルな外観の風車と景色との調和が取れているのが見事でした。

それにしても、いつまでも眺めていたくなる風景だ。

風車の近くは風力発電所の敷地内なので入れないっぽいですが、遠くからなら問題なく見ることができます。

あと上の景色の場所はスペース的に車を停車するのが非常に困難だと思われ、今回ロードバイクで来ていてよかったという感じ。ロードバイクは比較的どこでも立ち止まれるから散策に最適です(何度も言ってる)。

で、浅利海岸を後にして江津方面へ戻る途中にまだ何も食べていないことに気がつく。

このまま電車に乗ってしまうと夕方まで空腹のまま移動することになり、それは避けたかったので江津で食事をとることにしました。寄ったのは駅前にある珈琲専門店 壱番館というカフェです。

ドライカレーセット(アイスコーヒー)と自家製のコーヒーゼリーをいただきながら、連休最終日の昼下がりは静かに過ぎていく。

時期的にがっつり栄養をとるような食事ではなく、さっぱりとした料理と冷たいアイスコーヒーが何よりの清涼剤となる。コーヒーゼリーについても、ゼリーの上にバニラアイスがたっぷりと乗っていて最高でした。こういう町の中にあるカフェが好きだ…。

もちろんこのお店は予め調べておいたわけではなくて、たまたま目に入って気になったから入ってみたという流れ。

時間の管理を頭の片隅に置きながら、単純に走っていく道中の風景や店への出会いを大切にする。どこそこを巡って何時にはここに着いて…という風に、前もってあれこれ決めすぎないのが自分の性格に合っていると思います。

江津本町甍街道・旧江津郵便局前

お腹を満たした後も散策を続け、予定通りに江津駅から電車に乗って益田方面へ向かいました。

特急の電車がなんか15分遅れくらいになっていたものの、どうせ益田駅での乗り継ぎ時間が1時間以上あるので問題なし。ただ本数は少ないので、山陰本線に乗る場合は時間に余裕を見ておく必要があります。

城下町・津和野に泊まる

今回の旅でやってみたかったことは山陰の日本海沿いをロードバイクで走ることと、実はもう一つ。それが車窓からの景色も味わうということ。

移動手段が変われば得られる景色も変化するわけで、国道や県道を走ること以外に輪行をどこかで挟みたいと思っていました。もともと自走オンリーで長い距離を走っていると、あるタイミングで飽きがきてしまう。従って、今回は津和野までの区間で楽をしながら海や田園風景を眺めることに決定。

赤の他人が考えた行程ではなく、「自分が満足するため」に行うのが趣味の真髄。自らの満足度を上げるために旅の行程を工夫するのは楽しいです。

山口県内の電車は一両目のスペースが広く、輪行しやすい。
津和野に到着

これぞ日本の風景という景色を眺めつつ、無事に津和野に到着しました。乗客数は少ないし眺めはいいしで、夏のローカル線の旅は精神を回復させるので今後もやっていきたい。

津和野で泊まったのれん宿 明月の宿泊記録は、別記事で書いています。


以上で、今回の山陰旅は問題なく終了。

危惧していた気温の高さは克服できたし、目当てだった山陰ブルーを最大限に堪能できたしで大満足以外の言葉がない。今後も定期的に、心の故郷である山陰地方を訪れていく方針です。

おしまい。

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