【弘前~嶽温泉~岩木山~白神山地~黄金崎不老ふ死温泉】「ふらいんぐうぃっち」ロードバイクで青森県津軽地方の温泉を巡ってきた

今回は、ロードバイクで青森県の沿岸部を中心に走ってきました。

青森県は個人的に一年に一度は訪れたくなるほど好きな県で、特に「ふらいんぐうぃっち」の舞台である弘前周辺は落ち着く風景が特に多いこともあって毎年二回、いや三回くらいは訪問しているような気がします。しかも青森県って比較的温泉が多いし、暖かい時期だけではなく寒い時期でも満足できるのが大きい。

そういう背景もあって、今回の訪問はとりあえず行きたくなったので行ってきたという感じです。行程は二泊三日とし、以前から泊まってみたかった温泉宿×2に宿泊するのが主だった目的。

初日は岩木山の山麓に位置する嶽温泉、二日目は立地が打って変わって日本海に面した黄金崎不老ふ死温泉に泊まり、日頃の疲れを癒やしてきました。

もくじ

津軽平野と嶽温泉

毎度のようにFDAに乗って青森空港へ。

ロードバイク同伴で青森に行く場合、青森空港へ降り立った時点よりは、ロードバイクの準備をして市街地方面へ向かうときの方が「青森旅が始まった感」が強いです。弘前方面/青森方面を問わずに空港から続く下り坂の向こう側に家々が連なっている様子が見えるため、いきなり楽ができるという意味でも始まりとしては優れている。

雨の青森空港

ただ今日の予報はあいにくの雨のち曇りで、空港到着時点ですでに小雨が降ってました。しかし弘前方面へ向かえば雨足は弱まるという予報になっていたので、寄り道は控えめにして早目の時間に嶽温泉に向かうことに決定。

幸いにして明日と明後日は比較的天気がいいらしく、本格的に行動するのは明日からにしました。天気についてはある意味どうにもならない面が強くて、行程の変更は状況に応じて対応していきたい。


予報の通り、弘前へ着く頃にはもう雨は止んで曇り空の状態に。雨のなか走るのは色々虚無になるのでこれは嬉しい。

で、今日の宿はチェックインは何時でもいいよと言われているのでこのまま直行するのももちろんアリ。でもちょっとお腹が空いていたので、一町田のAncookでランチにしました。

弘前市街にはたくさんの飲食店が集まっており、個人的に何回も訪問している馴染みのお店もあります。ただ同じ店に何度も行くよりは、新しいお店を開拓していったほうが楽しみ方も増えるし新鮮な気持ちになる。このへんのバランスは難しいところもあるものの、せっかく何度も青森県を訪問しているのだからその度に新しい顔を見つけていきたい。

Ancookの店内

Ancookは田んぼが広がる田園地帯の中にあるお店で、季節の野菜をふんだんに使ったリーズナブルな料理を食べられるのが特徴です。

お店の中についてもまるで民家のような佇まいがあり、特に玄関では靴を脱いで上がるので普通の家と相違ありませんでした。実にアットホームな印象ですね。

今回注文したのは看板メニューの一つでもある「特製ハンバーグランチ」で、特製ソースがかかった粗切り仕込みハンバーグにご飯、汁物、おばんざいとデザートがついています。

見て分かるように夏野菜がたくさん入っているのがとても嬉しく、夏の暑い時期だと肉!魚!という重たい料理よりはこういうあっさりしたものの方が食べやすくて好き。夏の弘前を代表する嶽きみもしっかり入っており、季節感を味わいながらいただく料理は何倍も美味しく感じられる。

食べ進めていると他のお客さんが続々とやってきていきなり満席状態になり、ここが人気店であることが伺えました。今度来るときは内容が定まっていない「気まぐれランチ」を頼んでみようと思います。

ランチの後は県道3号に沿って軽くヒルクライムをし、無事に嶽温泉に到着。

毎回思うけど、津軽平野のどこからでも見える岩木山周辺を走るのは本当に楽しいです。最初ははるか遠くに見えていた岩木山が徐々に近くなり、山の麓にさしかかって次第に斜度が増えてくると同時にリンゴ畑が広がるようになる。そうこうしているうちに岩木山神社に行きつき、夏場だったら駐車場で販売しているチリンチリンアイスを食べながら過ごす…という流れ。

何が言いたいのかというと、ロードバイク的には広い津軽平野からアップダウン多めの山岳コースへ移り変わる遷移域が面白いということ。

日本の内陸部はどこを切り取っても山がそびえていますが、青森県の西部はその中でも平野部と山岳部のバランスが良いと思います。地形が魅力的なので走っている途中に飽きることがなく、目的地までの移動が苦にならないというか。

岩木山と巌鬼山神社

嶽温泉の宿泊から一夜明け、朝から割と気温が高いなかでの出発となりました。もう9月に入っているのに東北がこんなに暑いのは想定外すぎる。

この日の宿は青森県の西端・深浦町にある黄金崎不老ふ死温泉という温泉で、天気がいいこともあって完全自走で行くことに決定。走るルートはいつも通り当日に考えて10秒くらいで決めました。

実を言うと今回の行程は天気に関係なく実行できるようにしており、たとえ三日間とも雨だったとしても公共交通機関のみでアクセスできるところに宿をとっています。この週は「とにかく青森に行く」ことだけが確定していたため、移動手段は天気予報次第でどうとでもできるように工夫しました。

日中の行程を重視するのか、それとも宿を重視するのか。自分がやろうとしている旅の目的によってそれは異なるものであって、柔軟な思考でいきたい。

ウォーキングの団体?
朝の岩木山周辺は健康に良い
野菜の販売所のイラストがツボ
雄大なる岩木山を北から

嶽温泉から深浦町に行くには県道3号を北上して鰺ヶ沢に向かい、そのまま国道101号を走れば最短で到着できます。ただ気分的に寄り道したいという思いが強かったため、岩木山周辺の散策を兼ねて巌鬼山神社に行くことにしました。

岩木山の山麓は県道3号と県道30号によってぐるっと一周できるようになっており、この一帯は交通量が少ないこともあってロードバイクで走っている人が多いです。道沿いの風景は畑や森林がメインで心が安らぐ上、適度なアップダウンがあるので運動にも最適。

あ、ここでふらいんぐうぃっちの話をすると、岩木山周辺には岩木山神社や巌鬼山神社、あたご温泉など作中で登場した場所が点在しています。なのでロードバイクで走っているだけでそのまま舞台訪問も一緒にできてしまうという、一度で二度美味しいみたいな体験が可能です。

道のうねり

県道30号から分かれ道を入り、軽いグラベルを走って神社方面へ。

岩木山の周りにはこんな感じの適度な未舗装路が多いため、舗装路に飽きたら分け入ってみるのも選択肢の一つ。未舗装路を通る車はほぼ皆無である上、近くに人工的なものがないので開放感もすごい。

あと今回の青森ライドでは少し前に組んでもらったホイールの試運転も兼ねており、長距離を走る以外にも段差が多いような道を選びながら感触を確かめてみました。

結果から言うと乗り心地がめちゃくちゃ良くなり、路面から伝わる振動が体感で半分くらいになった印象です。道の上をまるで滑るように移動できるのでお尻や腕への影響も少なく、それでいてChris kingハブの回転性能が合わさって走りそのものが非常に楽しい。これは自分でも良い買い物でした。

巌鬼山神社に到着した後は、誰もいない境内を一通り散策してから参拝。

ここはいつ来ても静寂に包まれていて、名前の由来元が同じ岩木山神社とはまるで雰囲気が違います。そういえば初めて弘前を訪問してからというもの、気がついたらこの神社を訪問しているような気もしてくる。ふらいんぐうぃっち1巻の表紙になっていることも、印象的な理由の一つかな。

そもそも旅先では神社を参拝する頻度が高く、それは季節を選ばない。いつまでも佇んでいたくなるような空気がそこにはありました。

日本海の景色を眺めるライド

山岳部周辺を走った後は県道31号に合流し、後はひたすらに西を目指していく。

このあたりは何度も走った道ではあるものの、今日は基本的に追い風の中を走れるので特に気分が良い。海沿いの道は遮るものがないので風向きが重要になってきます。

鰺ヶ沢
北金ヶ沢近く

不老ふ死温泉までの道中(津軽西海岸)には特に観光スポットのようなものはなく、続いているのはただひたすらに海沿いを通る道と漁村風景だけ。ただし同じ沿岸部の町並みでも、例えば西日本のそれと青森県のそれでは全く様相が異なっています。

例えば西日本の瀬戸内海だと目の前の海を通る船がまず多く、造船工場や他の島々などが視界に入ってくる。

対して青森県の沿岸部では海の向こう側には何もなく、こうして国道を走っていても「まとまった集落→何もない区間→まとまった集落」という風に一定間隔で町並みが登場してくるのが特徴。あとは町並み以外の施設が少なくて、公共交通機関もそんなに見ないことくらいですかね。

JRの特急に出会えて運が良い
本数は少ないです
千畳敷海岸

休憩を兼ねて、千畳敷海岸に立ち寄ってみました。

千畳敷海岸はその名の通り、かつて殿様が千畳の畳を敷いて酒宴を催したといわれるほどの広大な岩棚が広がっている海岸です。岩棚の間にはそこそこの深さの海が広がっているので磯遊びにも向いているようで、訪問時は家族連れで賑わっていました。

海沿いで視界が開けていることもあって開放感が強く、特に用がなかったとしてもここに座って海を眺めているだけで満足できる。というか青森県の海って郷愁を誘うような風景が多いような気がして、個人的には楽しい要素よりは物悲しい要素に染まっていると思う。

こんな感じで、国道101号沿いにはちょっと立ち寄りたくなるような場所が点在しているのが自分的に嬉しいポイント。何もない区間が何十キロも続くのは途中で飽きてしまうものの、ロードバイクを止めてしばし物思いに耽りたくなるような場所があるのが素敵だ。

ここらでちょっと小腹が空いたので道の駅ふかうらに立ち寄り、本マグロと深浦サーモンをダブルで楽しめる海鮮二色丼を注文。せっかく日本海に来ているのだから海の幸を食べないわけにはいかない。

自分は結構単純な性格なので、その土地の名産品だとか名物の類を見かけたら積極的に食べるようにしています。今回の場合だと「深浦サーモンを使用しています」のポップを見た時点でこれを食べることを秒で決めたくらいで、要は地元の人が推しているものは促されるままにいただくのが吉。

山の中で食べる山の幸はもちろん美味しいし、海の近くで食べる海の幸も言わずもがな。これまでの道中でたくさん目にしてきた「海」から得られた食材のことを感じながらだと、食欲がマッハになるのはもう仕方ない。

そういえば、青森県の海産物を食べるのはずいぶん久しぶりでした。もうちょっと季節が過ぎて冬になったらまた下風呂温泉あたりに泊まりに行って、海鮮一色の料理を味わうのもいいかもしれない。

途中では気分で国道ではなく脇道に逸れたりもしてみて、走っているときに何気なく視界に入った看板を二度見して思わず急停車。そこで出会ったのがこの驫木(とどろき)という地名でした。

これ以上ないくらいにインパクトのありすぎる名前です。初見ではまず読めないレベル。昔はここに馬がたくさんいたんだろうか?

自分のライドは下調べが皆無なところが大きくて、それによって旅先で偶然遭遇した出来事は記憶に残りやすい。何もかもが調べれば分かる世の中で、あえて何も知らずに訪問する楽しさを忘れないでいたいです。

田園風景
深浦港

海沿いを走っていく中では海しか見えないと思いがちですが、深浦周辺は比較的平地が多いのでこのような田んぼを見かけることもあります。

あと大きな河川にも出会うことがあって、そういう人が住みやすいところには自然と民家が集中している。それらを横目に見ながら先に進むと小さな岬を通るような小高い左カーブがあり、その向こう側にはまた別の集落が見える…という繰り返しが続いていました。

海岸線は当然ながら直線上に連続しているわけではなく、海からの侵食によって大きな凹凸を描きながら形成されています。国道はそれに沿って通っているので、要はカーブを曲がるたびに全く別の風景が広がっている。

走りそのものは確かに平坦基調で単調なのに対して、景色自体は変化に富んでいる。カーブの先の風景を想像しながら走っていると、あっという間に距離を稼げるのがこの区間の良いところだ。

深浦のその先、十二湖へ

そんなことを思いながらひたすら西へ進んでいく中で、予定よりも早めに到着しそうなことに気がつく。確かにもう不老ふ死温泉のチェックイン時間(14:00)に近づいているものの、ここから投宿して温泉に入りまくっていても時間をちょっと持て余しそうな予感。

今回はもう少し走りたい気持ちが先行していたこともあり、予定を変更してここから南にある十二湖を目指すことにしました。十二湖までは片道17kmくらいで、夕方には十分戻ってこれそうな計算です。

まずはチェックインだけ済ませ、荷物を部屋に置いて身軽になってからの再出発。たまにはこういう行程も悪くない。

不老ふ死温泉に到着
国道から温泉まではJRの線路を超えていく
温泉までの下り坂。こういう道が好き。
向こうに見える山を上っていく

今までの道中と不老ふ死温泉から十二湖までの区間の違いを一つ挙げるとするなら、海の向こう側に見える山々がより巨大になっているということ。

ちょうど十二湖がある周辺を含んだ津軽国定公園や、もっと内陸部にある白神山地は青森県の中でも奥深い山岳地帯に該当します。つまり今までは方角的に見ることがなかった陸地に着目する形になり、海ではなく山の存在感が増えてくるというわけ。

走る方角が西から南に変わっただけで、見える地形にこれほど大きな違いがある。これは地図上を眺めているだけではなかなか分かりにくい要素だし、現地を実際に走るのはこれだから面白い。

というわけで、道中はカットして十二湖の最深部に到着。

十二湖は白神山地西部に位置するブナ林に囲まれた33箇所の湖の総称であって、これらの湖は大地震によって形成されたと言われています。なんで総数は33なのに名前は12なの?という誰もが突っ込む点については、「山の上から眺めると12の湖が見えた」ことに由来しています。

これから向かおうとしているのは十二湖の中でも人気が高い青池ですが、この名前の由来は一目みたら理解できるはず。

十二湖の周辺には散策のための道が整備されているので、徒歩でぐるっと回ることも可能みたいです。

鶏頭場の池

駐車場近くの物産館から南の方角、青池の手前に相当する湖が鶏頭場の池。

鶏頭場の池の色は一般的な緑がかった色(水中の植物プランクトンによるもの)をしていて、色だけ見れば特に特別感は感じられません。青森県といわず、岐阜県にある湖も確かこんな色をしていたような気がする。

そして、こちらが肝心の青池の様子です。

太陽が傾き始めたタイミングだったので暗くて少し分かりづらいですが、池の色が鮮やかなコバルトブルーに輝いているのが見えると思います。これは実物を見ると一目瞭然で、さっきの湖とは明らかに異なる"青い"色。しかも湖の底が見えるほど透明度が高く、まさに自然が創り出した神秘といえます。

青池のそばで佇んでいると、何かを得られそうな予感さえ感じられる。あと川や滝とは違って湖には水の流れがほとんどないため、周囲には水音が存在しないかわりに動物の鳴き声が強調されていました。

お疲れさまでした

いやこれは良いものを見られたわ…と余韻に浸りながら帰路につき、ほぼ同じルートを通って不老ふ死温泉に帰還。温泉までの帰り道には若干の坂があって地味に疲れました。

この時間帯になると交通量も比較的少なくなって、世間的には休日が終わろうとしている。でも自分は今日の晩、それから明日も行程を楽しめる形なので幸せ感が強い。旅先で迎える休日の夜だからこそ、今自分がいる場所で時間を長く過ごせるのが嬉しいというのはあります。

黄金崎不老ふ死温泉での一夜

弘前を出発して寄り道を挟みながら西方に向かい、青森県で夕焼けを眺めるならここが一番!と言われている黄金崎不老ふ死温泉に到着。

ここでのひとときがどんなものだったのかは、別記事でまとめています。

弘前散策

不老ふ死温泉の宿泊から一夜明け、今日の予定は特になし。何をするという風に特に決めずに飛行機の時間まで自由気ままに過ごすのが良いと思い、まずは輪行で弘前へ向かいます。

不老ふ死温泉の近くを通るJR五能線も温泉と同じく豪雨で被災してしまったものの、現在では復旧して問題なく乗ることができます。五能線については秋田県と青森県を結ぶ重要な路線なので優先度が高かったのかもしれません。

ロードバイク旅に輪行を組み合わせると行程の選択肢が劇的に増えるので、地方の路線はいつも頼りにしている。早期に復旧してくれて感謝しかないです。

艫作駅から輪行
車窓からの眺め
昨日走った風景を逆方向から

日本海に面した側に座りながら弘前方面へ。

自分はロードバイクに乗って旅先を移動するのが好きですが、別に自走オンリーというこだわりは持ってない。一日に何km走りたいという目標もなく、ただ単純に自分が走りたいところは走るし、走りたくないところは輪行でショートカットしたりします。

それぞれの移動手段にはそれぞれの良さがあると思っていて、電車の場合は車窓からの眺めがまさにそれ。電車の窓の高さ&電車のスピード感の中で景色を眺めていると、うまく言えないけどなんか楽しい。

例えばこれがレンタカーになると運転に集中していて景色どころの話ではなくなるし、車の視線って案外低いのでそもそも景色があまり見えなかったりします。その点では自分で何もする必要がなく、景色だけ得られる電車は便利そのものだなって。

弘前に到着

弘前に到着した後は石場旅館のご主人にご挨拶に行ったり、ふらいんぐうぃっち12巻の表紙の場所を訪問してみたり、悪戸のアイスに立ち寄ってアイスを食べたりしました。

思い返してみれば完全に予定フリーで弘前各地をぶらぶらするのはそんなに記憶がなく、これはこれで良い経験になった。今までは温泉なら温泉、宿なら宿を目的地としていたけど、シンプルに自分が行きたいと思いついた場所を次々と訪れていくのも案外楽しい。


散策が一段落すると時間はちょうどお昼どき。昼食の場所をかねてより訪れてみたかった三忠食堂に決め、有名な津軽そばを注文しました。

三忠食堂
三忠食堂の店内
ご主人が美味しさについて説明してくれます
絶品の津軽そば

これは個人的な意見ですが、弘前は他の地域と比べて飲食店の味が自分好みなところが多いです。というか弘前には洋食や中華(特にラーメン)の店がたくさんあって、毎回弘前を訪れるたびにどこで昼食をとるか迷うのはすでに書いた話。

津軽そばはその名の通りお蕎麦(中華そばの麺ではなく蕎麦の麺)であり、その味の秘訣は煮干しならぬ焼干しにあります。焼干しは煮干しと比べて魚の旨味を逃さずに凝縮させており、そこから取れるダシの量は煮干しの数倍になるとのこと。作るのに手間暇がかかっているだけあって、単体でも酒の肴になるほどです。

  • 煮干し:頭と内臓が付いたまま煮たもの
  • 焼干し:頭と内蔵を取ってから焼いたもの

こうして作られた津軽そばは箸で掴むとホロッと崩れるほど柔らかく、口の中では噛んだ瞬間に切れるという独特の食感が持ち味。おつゆと一緒に麺を飲めば焼干しと醤油の旨味が感じられ、あっという間に完食しちゃいました。

この暑いのにわざわざ熱い料理を注文するのかって話もあると思うけど、熱さが気にならないくらいに美味かったのが正直なところです。なんだろう、津軽そばを食べることによって得られる熱は体感的な暑さに直結しないというか、身体の表面ではなく芯から温めてくれる熱さ。

三忠食堂が弘前で長く愛されている理由が、津軽そばを食べることによって少し理解できた気がする。


こんな感じで、今回の青森ライドは終了。

今までに何度も訪問している青森県、それでも訪問するたびに新鮮な気持ちになれるのは気のせいではない。今年はまた青森県に行くことを計画しているので、そのときはまた青森県の良い部分を発見していきたいです。

おしまい。


本ブログ、tamaism.com にお越しいただきありがとうございます。主にロードバイク旅の行程や鄙びた旅館への宿泊記録を書いています。「役に立った」と思われましたら、ブックマーク・シェアをしていただければ嬉しいです。

過去に泊まった旅館の記事はこちらからどうぞ。

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